E.T.
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E.T.
E.T. The Extra-Terrestrial

監督スティーヴン・スピルバーグ
脚本メリッサ・マシスン
製作スティーヴン・スピルバーグ
キャスリーン・ケネディ
出演者パット・ウェルシュ
ヘンリー・トーマス
ディー・ウォレス
ロバート・マクノートン(英語版)
ドリュー・バリモア
ピーター・コヨーテ
K・C・マーテル
音楽ジョン・ウィリアムズ
撮影アレン・ダヴィオー
編集キャロル・リトルトン
製作会社ユニバーサル・スタジオ
アンブリン・エンターテインメント
配給 ユニバーサル・スタジオ
CIC
公開 1982年6月11日
1982年12月4日
上映時間115分(オリジナル版)
120分(20周年記念特別版)(40th Anniversary)
製作国 アメリカ合衆国
言語英語
製作費$10,500,000[1]
興行収入 $792,910,554[1]
$437,141,279[1]
135億円(再公開も含む)[2]
8億円(20周年特別版)[3]
配給収入 96億2000万円[4]
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『E.T.』(イーティー、原題: E.T. The Extra-Terrestrial)は、1982年のアメリカのSF映画。製作・監督はスティーヴン・スピルバーグ、脚本はメリッサ・マシスンが務め、ディー・ウォレスヘンリー・トーマスピーター・コヨーテ、ロバート・マクノートン、ドリュー・バリモアなどが出演した。地球に取り残された地球外生命体(E.T.)と少年エリオットとの交流を描いた物語[5]

コンセプトは、スピルバーグが両親の離婚後に作った空想上の友人が元になっている。1980年、スピルバーグはマシスンと出会い、失敗したプロジェクト『Night Skies』から新たなストーリーを展開した。撮影は1981年9月から12月にかけて、1,050万ドルの予算で行われた。他の映画とは異なり、若いキャストが感情を込めた演技をしやすいように、大まかな年代順に撮影された。E.T.のアニマトロニクスは、カルロ・ランバルディがデザインした。

約1,000万ドルという予算で製作されたが、公開後にはアメリカ国内でおよそ3億ドルという当時の映画史上最大の興行収入を記録する。『スター・ウォーズ』(1977年)の全世界興収記録を抜いて、世界歴代興行収入1位の記録を更新し、『ジュラシック・パーク』(1993年)に抜かれるまで記録を保持した[6]。日本では『ジョーズ』(1975年)が保持していた配給収入の日本記録を更新し、『もののけ姫』(1997年)に抜かれるまで日本最高配給収入記録を堅持していた。批評家からも高く評価され、史上最高の映画の一つとされており、第55回アカデミー賞では、作曲賞視覚効果賞音響賞音響編集賞の4部門を受賞した。1985年には再公開され、2002年には公開20周年を記念して、ショットや視覚効果、シーンの追加などが行われた。1994年には「文化的、歴史的、美学的に重要な作品」として、米国議会図書館アメリカ国立フィルム登録簿に登録された。
ストーリー

アメリカのとある杉の森に球形の宇宙船が着陸し、中から数人の小さな宇宙人が現れた。彼らの目的は地球の植物を観察し、サンプルを採集する事だった。その内の1人は宇宙船から遠く離れ、崖の上から光の海を見て驚く。それは郊外の住宅地の灯だった。その時、宇宙船の着陸を察知した政府機関の人間達が車で近づいてきた。宇宙船は危険を察知して離陸するが、遠くにいた宇宙人1人は地上にとり残されてしまう。取り残された宇宙人は叫び、近づいてくる人間から逃げ出した。

その頃、住宅地のある家では、少年達がテーブルトークRPGをしていた。10歳のエリオットは小さいという理由から、兄マイケルやその仲間から馬鹿にされてTRPGに混ぜてもらえず、嫌気がさしていた。彼らが注文したピザの出前を受け取りに外へ出たエリオットは物置小屋で音がしたことに気付いて怖くなり、みんなを呼びよせた。しかし中には誰もおらず、見慣れない足跡が残されていただけであった。その日の深夜、エリオットは隣のトウモロコシ畑に物音の正体を探りに行き、宇宙人を目撃する。翌日、家族と夕食を食べながら、エリオットは宇宙人を見たことを話すが誰も信じない。「パパなら…」というエリオットの言葉に母のメアリーは動揺する。メアリーと折り合いが悪いパパは、愛人メキシコに行っていたからだ。

夜もふけ、エリオットがポーチで見張っていると、ついに宇宙人が彼の前に姿を現わす。エリオットはReese's Pieces(英語版)のキャンディで、空腹だった宇宙人を部屋に導きクローゼットに隠した。翌日、エリオットは仮病をつかって学校を休み、宇宙人とのコミュニケーションを試みる。そして帰宅した兄マイケルと妹ガーティに宇宙人を紹介する。宇宙人は念力でボールを宙に浮上させて、太陽系を遠く離れた星からやって来たことを説明した。次の朝、エリオットはマイケルの友達から「怪物がいたか」と尋ねられ、宇宙人だという答えを信じてはもらえないものの、「ではエキストラ・テレストリアルだな」と聞かされる。こうしてその宇宙人は以後、「エキストラ・テレストリアル」を略して「E.T.」と呼ばれることになる。

エリオットとE.T.は交流を続けるうちに感覚も共有するようになり、留守宅のE.T.が冷蔵庫からビールを取り出して飲むと、学校で授業を受けているエリオットも酔っぱらう。さらにE.T.がテレビで「静かなる男」を見て、ジョン・ウェインモーリン・オハラのキスシーンに見とれていると、学校ではエリオットが好意を抱いていた女の子にキスをする。E.T.は「セサミストリート」を見たり、ガーティに教えてもらいながら英語を覚える。また新聞に載っていたSFコミック『バック・ロジャース』の1シーンを見たことで、家に電話したいと言い出す。E.T.はエリオットとマイケルが集めてきた様々なガラクタを使って通信機を作り上げる。

ハロウィーンの日、エリオットとマイケルはE.T.に白い布をかぶせてガーティに見せかけ、メアリーの目を欺いて外出させる。エリオットは自転車でE.T.を郊外の森に連れ出す。E.T.はエリオットと自転車ごと浮遊し、森に到着。通信機で故郷の星に連絡をとる。道に迷ったE.T.は、川に落ち流されてしまい翌朝瀕死の状態となり、マイケルが彼を家に運ぶが、エリオットも体調を崩してしまった。E.T.を初めて見て驚くメアリー。突然、宇宙服を着た政府機関の科学者達が家に押しかけてきた。科学者達はエリオットの家にE.T.がかくまわれていることを察知し、監視していたのだ。エリオットの家に仮設研究所が作られ、防護服を着た科学者たちはエリオットとE.T.の治療を始める。NASAの科学者の男は、エリオットに「私も10歳の時からE.T.を待っていた。助けたい」と語りかけた。

翌朝、エリオットは回復したものの、E.T.は器官が停止し、科学者たちから死亡したと判断され冷凍コンテナに納められる。対面したエリオットが悲しみに暮れて語りかけると、突然E.T.の胸が赤くなり蘇生する。E.T.は迎えが来ると言う。マイケルはE.T.を乗せたバンに乗り込み逃走。途中エリオットの自転車に乗り換え、マイケルとガーティ、マイケルの友人であるグレッグ、スティーブ、タイラーの協力を得て、郊外の森へ急ぐ。たちまち警察や大人達から追跡されるエリオット達。だが追い詰められる寸前、E.T.は念力で自転車ごと子供達を浮遊させた。唖然とする大人達を眼下に起き空を飛ぶエリオット達はついに森の中へと辿り着く。やがてE.T.が連絡を取った場所に宇宙船が現れた。エリオット達とE.T.は最後の別れをし、E.T.は宇宙船に乗り込む。離陸した宇宙船が見えなくなった後、空に美しい虹がかかるのであった。
登場人物
エリオット
演 -
ヘンリー・トーマス10才の少年。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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