E-2_(航空機)
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この項目では、アメリカ合衆国の航空機について説明しています。ソ連の航空機については「Ye-2 (航空機)」をご覧ください。
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E-2 ホークアイ

アメリカ海軍のE-2C

用途:早期警戒機

製造者:グラマン社、ノースロップ・グラマン

運用者:

アメリカ合衆国アメリカ海軍

日本航空自衛隊

イスラエルイスラエル空軍

フランスフランス海軍

中華民国中華民国空軍)他


初飛行:1960年10月21日

生産数:313機(全体)/88機(D型)

運用開始:1964年1月

運用状況:現役

ユニットコスト:1億7,600万ドル(2012年)

派生型:C-2 グレイハウンド輸送機
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E-2は、アメリカ合衆国ノースロップ・グラマン社が製造している早期警戒機である。主にアメリカ海軍航空母艦(空母)および地上基地で運用している。愛称はホークアイ(hawkeye:鋭い視力・鷹の目、の意味)
概要

アメリカ海軍艦上機として運用するために開発した早期警戒機。手ごろな早期警戒機であるため、日本をはじめとした多数の国にも輸出されている。

機体背面に大型の円盤型レドームを有し、強力なレーダー・電子機器により、対空警戒・監視を行なう。乗員はパイロット2名のほか、3名のレーダー手が乗り込む。

改良も継続されており、電子機器を改良・換装し、2020年代でも運用されている。
開発E-2A(手前)と前任のE-1B(奥)

1950年代半ば、アメリカ海軍の空母機動部隊(現 空母打撃群)の早期警戒用の空中レーダー母機としては、AD スカイレイダーの派生型が運用されており、WF-1(後のE-1)の開発が行われていた。アメリカ海軍は、より高性能の艦載早期警戒機を求め、1957年にWF-1の開発も行っていたグラマン社(当時)の案を選定した。これは、W2F-1として1959年に機体発注が行われている[1]

要求としては、大型のレーダーを搭載すること、艦隊の情報システムである海軍戦術情報システム(NTDS)にリンクできることであった。

W2F-1の初飛行は1960年10月21日に行われた。これは、レーダーを搭載しない空力試験機によるものであり[2]、量産型は1961年4月19日に初飛行した[2]。1962年にW2F-1はE-2Aに改称され、1964年1月より部隊配備が行われている。1965年には空母に搭載されベトナム戦争で実戦に参加した。

当初はアナログコンピューターの処理機能が低く、稼働率も低かった[2]。そのため、A型の生産は1967年で終了し、搭載コンピューターをアナログ型からデジタル型へ改修したB型が開発された。1969年から1971年にかけて、A型よりB型へ49機が改装されている[2]
E-2CE-2C

1971年からはC型が生産されている。C型ではエンジンが強化され、陸上低空目標捜索能力が優れたAPS-120を搭載し、胴体の冷却気取入れ口も改修されている。機首はALR-59PDS(パッシブ探知装置)を装備したことにより形状が変化しておりA/B型との相違点のひとつとなっている。

C型のレーダーや電子機器は順次改良されており、グループ0からグループ1、グループ2と分類されている。APS-120レーダーは、APS-125,138(グループO)へとアップグレードされ、1989年からはさらに高能力でECMにも強いAPS-139レーダーとALR-73PDSを搭載し、エンジンも強化されたグループI(163535以降)が18機引き渡された。1991年からは、APS-145搭載のグループ2となっている。

1994年からはグループ2の能力向上としてホークアイ2000計画が行われている。これは、コンピューターを換装し、胴体下部にはAN/USG-3共同交戦送信処理セット(CEC能力用)用のアンテナを追加して共同交戦能力(CEC)に対応した。2001年より部隊配備が開始されている[1]。このほか、アメリカ海軍の機体においては1997年よりNP2000と呼ばれる、全複合材製の八翅の新型プロペラの研究が行われ2006年からプロペラの換装が行われている。
E-2D アドバンスドホークアイエイブラハム・リンカーン」に着艦するE-2D

E-2の最新の型であるE-2D アドバンスドホークアイ[注 1](Advanced Hawkeye)は現在運用中である。最初に製造された「デルタワン」の初飛行は2007年8月3日。レーダーをAN/APS-145からAN/APY-9へ換装し、GPS/CEC/SATCOMのアンテナをロートドーム内に内蔵した。

コックピットは、パイロットの2人のうちの片方のパイロットを4人目のオペレーターとして活用するために、計器盤が17インチカラー液晶PFD(主要飛行ディスプレイ)に変更され後席操作員と全く同じだけのすべての任務情報に関与できるようになり限定的ながらミッション支援を行うことが可能となった。しかし、操縦席にあるスイッチ類での操作のため能率は悪いとされる[3]

機体内部でのデータの伝送には光ファイバーが用いられ、伝送効率が効率化された。エンジンはT56-A-427Aに換装、滞空時間延長のため機首上には空中給油装置が装備される[4][注 2]。そのほか無線機群と統合衛星通信能力@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}(ARC-210/HF121C)[要出典]などの改良が行われている。

外見上の違いはロートドーム上部の棒がなくなったこと、前胴上部と右側面にある給気口の拡張である。また、C型よりも着艦重量が増加したため、C型との識別用として機首に三角形のマークが記載される。
機体

背面に大型の円盤型レドームを搭載している。レドーム下部の支柱は空気抵抗を考慮した形状になっているが、機体とは6本の細い支柱で接続されている。

艦載の早期警戒機であるため加速力と電子装備への電源供給能力が求められた結果[5]、エンジンはC-130やP-3などの大型機に採用されるターボプロップエンジンアリソン T56を2基搭載する。当初プロペラはP-3やC-130と同じく幅の広い4枚ブレードが採用されたが、後の改修で後退角を付けた細長い8枚ブレード(ハミルトン・サンドストランド製)に変更された。

主翼は高翼配置で、後方へと折り畳むことができる。垂直尾翼は艦載機としての大きさの制限から水平尾翼の両端と中央に高さの低い4枚を配置し全高を抑えている。なお、方向舵は利きを補助するため2重ヒンジとしているが、左から2番目には方向舵が無い変則的な構造となっている[5]。水平尾翼は大きめの上反角が付けられている。

コックピットはアナログ計器主体の伝統的な設計であるが、後の改修により液晶PFDに変更された。操縦席の上部には窓が設置されており、緊急時にはここから脱出可能。

艦載機であるため、アレスティング・フックカタパルトバーを装備し、頑丈な降着装置を装備している。

各エンジンには初期型で60kVA、最新型で170kVAの容量の発電機が搭載されており、レーダーの動作時にはスロットル操作ではなくプロペラピッチで速度を調整する。(結局配備されることはなかったが)第二次世界大戦当時に建造されたエセックス級空母への搭載が求められたことに起因する寸法上の制限に加え、レーダーに電源を供給するために機体規模に比して強力なエンジンを搭載した結果として速力は優れており、1991年には改良型のT56-A-425を搭載したE-2Cが中型ターボプロップ部門で、100kmのクローズドコースでの速度記録と、3,000m、6,000m、9,000mの上昇記録を更新している。反面、機体背面に重いレドームを積んでいること、さらには垂直尾翼の動翼が左右非対称であることから横安定性が低く、操縦は難しいという[5]

通常の哨戒飛行時間は6時間。空中給油によって理論上10時間に伸ばすことも可能だが、米軍では長らく正式採用されなかった。イスラエル空軍は空中給油を採用したほか、米軍もE-2Dに空中給油能力を付与し始めている。2020年8月末には、第126早期警戒飛行隊がE-2Dによる空中給油の資格を取得し、滞空時間を8時間に延長した[6]

主翼を折りたたんだ状態(ホークアイ 2000)

機体下部

機体後部

レドームと機体の接続部

コックピット

電子装備
レーダー

AN/APS-96E-2A
目的捜索用
開発・運用史
開発国 アメリカ合衆国
送信機
周波数UHF(400 - 450 MHz
パルス幅13マイクロ秒 (0.2マイクロ秒にパルス圧縮)
パルス繰返数300 pps
送信尖頭電力1 MW
アンテナ
形式リニアアレイ
素子八木アンテナ×8本×2列
直径・寸法ロートドーム:直径7.3 m×高さ76.2 cm
アンテナ利得21.5 dB
ビーム幅幅7×高さ20度
走査速度6 rpm
方位角全周無制限
探知性能
探知距離370 km / 200 nmi
(高度9,150 m飛行時)
その他諸元
重量アンテナ: 771 kg
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E-2は、強力なレーダー・電子機器により、同時に250個の目標を追尾し、30の要撃行動を管制することができる。それまでのE-1では、4 - 6個の目標を追尾し、2の要撃行動を管制することしかできなかったことと比べると、これは格段の進歩であった。また、システムは離陸前に完全に機能を発揮できる状態になっており、発艦した瞬間から任務を実施できる。

レドームの直径は7.31m、厚さは0.76mある。E-2の各型は、その強力なレーダーを用いることにより、2,460万km3の空域と38万km2以上の地表面を同時に監視することができる。レドームは、回転するレーダー・ディッシュ(いわゆるロート・ドーム)である。レドームの直径は7.31mで、通常は1分間に6回転している。空母の格納庫への収納を考慮して、61cmほど下げることが可能なほか、飛行中に角度を調整して揚力を発生させ、重量と空気抵抗を相殺することもできる。レーダーの使用帯域はUHF帯であり、シークラッター除去に有利なことから選定された。

A型で搭載されていたAN/APS-96は、機体が標準的な作戦高度(9,150メートル: 30,000フィート)を飛行している場合、370キロメートル(200海里)の探知距離を発揮できた。C型グループ0で搭載されたAN/APS-120レーダーは、探知距離を460キロメートル(250海里)に延伸し、さらに目標情報処理にデジタル制御を採用、ESM装置も統合されている。これはさらに、新型のレーダー情報処理装置(ARPS)を採用したAN/APS-125、低サイド・ローブ化されたAN/APA-171アンテナを採用したAN/APS-138に発展した。


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