Dr.HOUSE
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人は嘘をつく(Everybody lies)

ストーリーの序盤から中盤にかけてハウスらは正しい病因を特定できない。それは複数の病気の合併症だったり、極めて症例が少ない事例など病気自体に原因があるが、同時に患者達が嘘をつくことで病因特定の妨害になることも多い。

ハウスは「人は嘘をつく(Everybody lies)」「その患者は嘘をついている(The patient is lying)」[2]が口癖で、傍目には美談に見える患者の出来事でも症状の一つとして考え、その仮定の下に診断を行う。これを邪推として反論する上司(カディ)や部下達に対してまともにとりあわず、二転三転した結果としてハウスの推測が当たっているか、ハウスも予見しない第3の真実が明らかになる(いずれにしても患者は嘘をついていたこととなる)。特にハウスが患者から真実を引き出させようとする際には、患者やその家族をわざと怒らせたり、部下に患者宅への不法侵入をさせるといった手段をとる。
シャーロック・ホームズへの言及ワトソン博士とシャーロック・ホームズ

グレゴリー・ハウスは著名な架空の探偵シャーロック・ホームズが元になっているという事実は、シリーズの多々に表れている[3][4] 。「House」と「Wilson」の組み合わせは、シャーロック・ホームズシリーズに登場する「Holmes」と「Watson」へのオマージュである[5]。どちらの主人公も楽器を演奏し(ハウスはピアノなど、ホームズはバイオリン)、薬物を乱用する(ハウスはバイコディン依存、ホームズはコカイン[3]。さらにハウスとウィルソンの関係は、ホームズとワトソンの関係に対応する[6]。ハウスの居住地は 221B Baker Street であり、これはホームズの住所と同じである[2]。ウィルソンの住所もまた 221Bである[7]
リリース

アメリカでは、2012年5月21日に放送された第8シーズン最終話をもって放送終了となった[8][9]。全177話。また、最終回直前には『House: Swan Song』と題した特番も放送された[10]

日本では2005年より『HOUSE』のタイトルで専門チャンネルFOXライフ HDで第1シーズンが放送され、その後2006年8月から通常のFOXチャンネルでも放送した。2007年6月の第2シーズン放送より、現在の『Dr.HOUSE』に邦題を改題した。FOXチャンネルでは2008年2月から日本語吹替版も放送を開始。字幕版の放送終了後に吹替版の放送を開始する形で放送された。また、日本のBSデジタル放送では、2012年3月から、ブロードキャスト・サテライト・ディズニー(Dlife)で放送されている。地上波では、2009年5月から日本テレビ系が日本語吹替版を第2シーズンまで放送した。

DVDは、2009年4月24日から2014年5月9日にかけて、順次リリース(レンタルおよびセル)が行われた。
ストーリー

1話完結であるため、シーズンを通してストーリー性や重要な話がある物を挙げる。
シーズン1

診断で名を馳せた医師グレゴリー・ハウスは、その捻くれた性格が災いして雇い手がいなくなった。大学時代からの友人カディに拾われた形でプレインズボロ教育病院に雇われ、診断科を立ち上げる。

ハウスは3人の優秀な部下を採用したが、持ち前の性格から患者を扱わない日々が続いていた。腫瘍学部門部長のウィルソンは、親友であるハウスの状況を危惧して、「嘘をつき原因不明の症状を持つ患者」を診させることにした。

シーズン後半。スポンサーが欲しいカディは、病院の会長に製薬会社のオーナーでもあるエドワード・フォグラーを迎える。フォグラーは独裁的な人物で、当然傲慢なハウスと衝突を始める。フォグラーは表向きは倫理観を持ち出して、ハウスを辞めさせるために圧力をかけていく。やがて、ハウスを庇うウィルソンが解雇され、自己犠牲からキャメロンも辞職する事態に陥る。
シーズン2

シーズン前半。ハウスの元恋人でもあり、シーズン1終盤でハウスと再会を果たしたステイシーは、カディの要請を受けて病院の顧問弁護士に就く。ステイシーと縒りを戻したいハウスはことあるごとに彼女にちょっかいを出し始める。最初は拒否していたステイシーもやがてハウスとの関係を修復しようと考えるが、夫マークの必死な姿に心を動かされたハウスは身を引き、ステイシーは病院を去っていく。
シーズン3

シーズン2の最後に、過去の患者の夫に拳銃で撃たれたハウスは、自身が命令した麻酔治療を行わせた。一時は足の痛みが消えるものの、再発してしまう。そんな中で、ハウスはある男・トリッターの診察を行い、いつもの調子で相手の自尊心を傷つける。トリッターはカディの下に赴き、ハウスの謝罪を求めるがハウスは意に介さない。そんなトリッターは麻薬捜査官で、ハウスがバイコディン中毒であることを嗅ぎ付けると、薬物の不法使用で立件しようと捜査を始める。最初は全く相手にしていなかったハウスも、チェイスらハウスの部下やウィルソンを利用するトリッターの手腕に追い詰められていく。だが、有罪かと思われた矢先、カディの偽証で無罪を勝ち取り事なきを得る。

シーズン後半。フォアマンはハウスを認めつつも自分がハウスのような人間になることを恐れ反発していた。だが、ある男児の治療の際に独断的な治療を行ってしまい、自分がハウスのような人間になりかけていることを自覚する。そしてフォアマンは辞職を決意し、ハウスは表向き意に介さないと言いながら、裏で手をまわしてフォアマンを思い留めようとする。
シーズン4

シーズン3の最後に、フォアマン、キャメロン、チェイスの3人はハウスの下を去った。ハウスは平静を装い、新たなチームの結成を頑なに拒否するが、カディやウィルソンに説得され、しぶしぶ部下の募集を始める。そしてハウスは、時に無理難題をふっかけながら、集まった40人の中から3人を選ぼうとする。しかし、一方で、ハウスはかつての部下3人の幻影を見てしまい戸惑う。紆余曲折の後、ハウスはカトナー、タウブ、ハドリーの3人を選び、そこにプレインズボロ教育病院に戻ってきたフォアマンを加えた新体制を発足させる。

シーズン後半。選考から漏れたアンバーはウィルソンと恋仲になっていた。ハウスはアンバーの狡猾な性格を踏まえ、ウィルソンを介して自分の部下になるための策謀と考える。そこで親友を救うため、2人の仲を裂こうと画策するが、やがてアンバーが本気でウィルソンを愛していることを知り、2人の仲を認める。
シーズン5

シーズン4の最終話でアンバーが亡くなり、未だに立ち直れないウィルソンは、プレインズボロ教育病院を辞める決意をする。ウィルソンを引き留めようとするハウスだが、アンバーの死に責任を感じており、上手く説得することができない。ウィルソンもまたハウスの責任ではないと知りつつも絶交を宣言し、病院を去る。そんな折、ハウスは父親が亡くなったことを知らされる。葬式に行こうとしないハウスを母親の頼みでウィルソンが連れて行くことになり、その旅路で再び友情をはぐくみ、ウィルソンは病院に復帰する。

チームではカトナーの唐突な死の一報が舞い込む。何かの予兆を見逃してたかもしれないという自己責任との葛藤からハウスは不眠症になり、更にはアンバーの幻覚を見る。始めはアンバーの意見に従っていたハウスだが、アンバーの謀略を見抜けず、患者はもとよりチェイスをも殺しかねない状況に陥った。彼女の幻覚は頻度を増し、ハウスはバイコディンの過剰摂取が原因と考えるが薬を手放すことができない。カディとの仲もアンバーに操られた幻想でしかなく、ついにバイコディン中毒の治療を決意する。
シーズン6

シーズン5の最後、幻覚症状は消えず、ついに入院し治療を受けることを決意したハウス。やがて幻覚症状は消え退院を望むが、担当のノーラン医師はハウスの精神問題を指摘し、より深刻な精神病棟へ入れる。ノーランに反発し、病院のスタッフを困らせるハウスだったが、その行動によって患者の一人が自殺未遂を起こす。ついにハウスは自身の病気に向き合うことを決意し、ノーランの治療を受け入れる。そして、人との付き合い方を学び退院したハウスだったが、病院への復帰はしないことを宣言し、診療科はフォアマンが率いることとなる。しかし、タウブが辞め、ハドリーをクビにしたフォアマンに部下がいなくなり、急遽キャメロンとチェイスが診断科に貸し出される。ノーランの勧めでハウスも診療科へ戻り、あくまでアドバイザーとして振舞うが、やがて本格的に復帰し、かつての体制が復活する。

チェイスは大量殺戮を起こすかもしれない独裁者を自らの意思で死なせる。罪の意識に葛藤するチェイスはキャメロンとすれ違うようになり、やがてすべてを打ち明け別居する。別離か人間としての成長かの岐路に立たされたチェイスはハウスの元に残ることを選び、キャメロンと別れることを決意する。一方、ハウスは辞めたタウブとハドリーを診療科に引き戻す。だが、残ると思われたキャメロンが「愛していました」との言葉を残しチームを去る。
シーズン7

シーズン6のラストで、患者を死に追いやったショックから再び薬に手を伸ばしかけたハウスの元をカディが訪れ、ハウスへの想いを告白。婚約者と別れてハウスと共に歩むことを決めたカディは、戸惑うハウスを優しくなぐさめる。一方で、ハドリーはハンチントン病の治療で休職したが、治験者に名前はなくアパートも引き払われ電話も通じず行方不明になってしまう。チームはハドリーの後任として天才医学生のマスターズを受け入れる。ハウスは道徳的で正直な彼女に、時にイラつき時に叱責するも心を動かされ、インターンの募集をマスターズのために設ける。

ついに結ばれたハウスとカディだったが、ハウスはカディとの共通点が見つからず、いつもフラれた時のことを考えてしまう。カディの「共通点がなくとも私は幸せ」という言葉にハウスも前向きな交際へ変化していく。だが、順調な交際が続いていたある日、カディに重病の疑いがかかる。心を平静に保てないハウスはとうとうバイコディンに手を伸ばしてしまい、カディを絶望させてしまう。カディから別れを切り出されたハウスは、アメリカ国籍目当ての女性と結婚。もはや二人が元に戻ることはないほどの亀裂が入ってしまっていた。
シーズン8(ファイナル・シーズン)

カディの家に車で突っ込んだハウスは、懲役12ヵ月の刑に服していた。病院の院長に就任したフォアマンが刑務所を訪れ、ハウスに診断を依頼。GPS監視装置付きで病院に戻ると、オフィスは整形外科に代わり部下は神経科を追い出されたパクだけというひどい状況だった。憤慨したハウスは自身でお金を集め、タウブとチェイスを呼び戻し、ボランティアのアダムズを加え診断科を立て直す。

シーズン終盤。ウィルソンのガンが発覚し余命5ヶ月が告げられた。そんな中でハウスはしょうもない悪戯で病院を破壊し、6ヵ月間の刑務所への服役を宣告されてしまう。親友の最期の期間を一緒に過ごしたいハウスは病院から逃げ出すが、気がつくと廃屋で火事に巻き込まれており、隣には死体があった。
登場人物
主要レギュラーハウス役のヒュー・ローリー
グレゴリー・ハウス (Gregory House)
演 - ヒュー・ローリー、日本語吹替 - 木下浩之解析医療部門部長、放射線科専門医、感染症専門医、腎臓内科専門医師。白衣を嫌う天才医師。過去、誤診により血栓の発見が遅れたことで右足の筋肉を失った経緯があり、杖をついて歩く。


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