DVD
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DVDフォーラムにより策定、ECMA-359[14]により標準化されている。1997年9月にパイオニアによって開発された。ディスクの裏面は紫色が通常。

容量は片面で4.7GB、両面で9.4GBである。

CD-Rと同様、色素を使って記録されるがM-DISCには無機系が採用されている。記録層にはアゾ色素シアニン色素、オキソライフ色素が用いられている。

データの記録は、ディスクの基板上に連続した線上に存在するランド(丘)に挟まれたグルーブ(溝)に強いレーザー光を当てることでピット(くぼみ)を焼付け形成することで行なわれる。ピットを形成する皮膜の記録材料には有機色素材料を使用しておりレーザー光照射による色素の分解という化学変化を利用しているため、素材コストの関係で比較的に価格を安価にできる一方で一度しかその場所にはデータを書き込めない。また、当初のVersion1.0規格では3.95GBだったが、Version2.0規格で4.7GBに容量を増加した。またVersion2.0規格では業務用の「DVD-R for Authoring」と一般向けの「DVD-R for General」の2つに規格が分かれており、一般向けの「for General」にはコピー防止機能が組み込まれている。

量産効果により価格が最も低く、パーソナルコンピュータ用としてはDVD-RAM/RやDVD-RW/Rといった両対応ドライブが登場しCD-Rに代わるものとして広く普及している。家庭用DVDレコーダーにおいてもパナソニックとソニー以外の企業はDVD-R/-RWドライブを採用している。またパナソニックも2005年春以降のモデルはDVD-RWへの書き込みに対応している。

また、記録面皮膜材料に有機色素材料を使用していることで光の中でも特に紫外線の影響を受けやすく、太陽光を長時間当てた場合など記録情報が失われることがあることが実験で示されている。DVD-RAMやDVD-RWは皮膜材料に有機色素材料とは異なるものを用いているので光の影響による経年変化はほとんどないとされているが代わりに熱に弱いと言われ、アメリカ国立標準技術研究所 (NIST) では「書き換え可能なDVD-RAMやDVD-RWは熱に敏感に反応する素材を使っているためにDVD-Rより長期保存には使えない」としている。いずれにせよ、保存環境やディスクの質によって寿命は大きく変化する。

コピーワンスの制限がかかった地上デジタルテレビ放送BS・CSデジタル放送の場合、DVD-Rへの録画は出来なかったが2004年に録画が可能なCPRM対応DVD-R(CPRMへの対応はDVD-VRフォーマット時のみ可能)が登場した。

DVD-Videoでの記録の場合、テレビ放送/DVD-VR/DVD-Videoの各音声方式の違いによる影響のためレコーダーでテレビ放送の二ヶ国語放送/解説放送が記録出来る市販レコーダーは2006年現在製造されていない(ステレオ放送は可能)。ただし後年はDVD-VRフォーマットでの記録が可能な製品も販売されており、DVD-VRの場合は二ヶ国語放送/解説放送の記録も可能。またDVD-Videoフォーマットでの記録の場合でも、マルチ音声トラック機能を用いて二ヶ国語以上の音声のDVD-Videoディスクを作成することは可能(DVD-VRでの記録も、DVD-Videoでの二ヶ国語切り替えディスクの作成もその可/不可は録画機器や作成ソフトなどのツール側の機能による)。また、東芝パイオニアシャープ等の一部メーカーのDVDレコーダーでは追記型VR記録が可能であるがファイナライズ処理を行わないと他のプレーヤー等で再生はできない。またDVD-Rメディアの初期状態はDVD-Videoフォーマットだが、DVD-VRでフォーマットをするとDVD-Videoフォーマットには戻せない。
DVD-R DL

DVD-R DL (Dual Layer) は1層タイプのDVD-Rを発展させたもので、片面に2層記録が可能。DVDフォーラムにより策定、ECMA-382[15]により標準化されている。

容量は片面で8.5 GBである。両面のものは市販されていない。

初期は+DLに比べて記録速度が遅くシェアも低かったが、現在では速度では+DLに並びほとんどのドライブで対応している。2005年春に三菱化学メディアよりDVD-R DLが発売された[16]
繰り返し記録型

削除や再フォーマットにより、繰り返し記録できるタイプとして以下のものがある。
DVD-RW

DVD-RWはパイオニアが開発したDVD ReWritable の略称。DVDフォーラムにより策定、ECMA-338[17]により標準化されている。ディスクの裏面は通常水色。

容量は片面4.7 GB・両面9.4 GB。

データの記録は、基本的にはDVD-Rと同じ方式。ただし記録マークを形成する皮膜の記録材料にはDVD-Rのような有機色素材料ではなくアモルファス金属材料を使用しており、色素材料のように光による化学変化で分解するわけではなくレーザー光照射による加熱でのアモルファス金属の結晶化・非結晶化を利用している(結晶化することでその場所の反射率が変化する)。結晶化した場所に再びレーザーを当てて結晶状態を溶かして急激に冷やすことで非結晶化が可能であり、データの消去や再利用(同じ場所へのデータ書き込み)が可能となっている。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}又、DVD-Rに比べてデータ記録後の光による経年変化の影響を受けにくいのもこの使用材料の違いによるもの。この方式でデータが書き込まれた場合、読み取り時のレーザー光の反射率がDVD-ROMやDVD-Rに比べて若干弱いという弱点がありドライブによってはDVD-Rに比べて再生互換性が若干劣るのはその理由による(ただし、新しい製品では対応改善がされているものがほとんど。[要出典]またこの点については後述のDVD-RAMも同様の特性があるがDVD-RWの場合は読み取りドライブの互換性が高い関係でDVD-Rの書き換え型として使用されるため、直接の比較対象になる場合が多い)。[独自研究?]

記録型DVDとして最初に登場したDVD-RAMはDVD-VideoやDVD-ROMとのフォーマットの互換性が低かったためDVD-RWは互換性を重視、主に動画の記録編集用として開発された。そのため、DVD-RWで記録されたディスクは読み取り専用のDVD-ROMドライブでも読み出すことが可能であることが多い。[要出典]


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