メニューの双方向機能をさらに発展させてゲームブックのような構造を用いたDVD-Video形式のゲームソフトを制作することも可能であり、主にアダルトゲームの分野でDVD PlayersGameと呼ばれるソフトが市場に出回っている。また、アニメDVDのおまけ要素として3択クイズを再現して収録したものも存在する。Blu-ray Disc、Ultra HD Blu-rayではメニュー画面のUIがさらに高度かつ高画質なものに改良されている。 一部のレーザーディスクですでにドルビーデジタルの再生は可能となっていたが、ドルビーデジタルが再生できるLDプレイヤー・アンプは一部機種のみとなっていたため再生難易度が高かった。しかし、DVDによってさらに手軽にドルビーデジタル信号の音声採用できるようになったため、ついに映画の音声と全く同じクオリティの信号をそのまま記録できるようになった。そのため、DVDプレイヤーのうち、ドルビーデジタルに対応しているものはS/PDIF端子、のちに出たプレイヤーにはHDMI端子が搭載されている。最初からサラウンド音声が使用されていない場合でも、ドルビーデジタルを使用した2ch音声の記録が可能である。DTSを使う場合はドルビーデジタルよりも音質が向上する。DTSは一部ソフト・機種のみの対応となっているため、DTSに非対応の機器でDTS用の音声信号を再生すると機器に不具合や故障が発生するリスクがある。DTSも同様にS/PDIF、HDMI端子で伝送できる。 アクセスコントロール技術としてContent Scramble System (CSS) による暗号化が可能であり、ほとんどの市販ソフトで導入されている。その際、コピーコントロール技術としてアナログコピーガード(マクロビジョン)が施されるのが一般的である。 その一方で、CSSやマクロビジョンを解除して複製を可能にするソフトウェアも存在する。 なお、日本では、2012年6月20日に、DVDなどに用いられる「CSS」などの暗号型技術を、著作権法上の対象となる「技術的保護手段」に追加するDVDのリッピングの違法化を盛り込んだ著作権改正法案が可決されている。これに伴い、CSS等の保護技術を回避してのDVDのリッピングは私的複製の対象外となり違法行為となる(ただし、CSS等の保護技術が使われていないDVDのリッピングについては、改正後も従来と変わりはない)。CSSを回避するプログラム・装置を提供することについても規制され、刑罰の対象となる。 世界をいくつかの地域に分け、リージョンコード(地域コード)を割り当てることで地域限定のリリースやリリース日をずらすということができる。DVDプレーヤーとDVD-Videoディスクのリージョンコードが異なると再生することができない。ただしDVDプレーヤーのリージョンコードの設定を変更することによって再生できるものがあるが、ほとんどの機種では変更できる回数に上限(多くは5回、ドライブを最初に接続したときにリージョンが決まる場合を考慮すると4回)が設けられている。しかし、現在のPC用DVDプレイヤーのソフトウェアのほとんどやPCSX2はリージョンコードを無視して再生できるように設計されているため、PC用ドライブのリージョンコードを変更してもほとんど意味がない場合もある。 また、リージョンコードが合っていてもテレビ方式(NTSCやPALなど)が合わないと再生できない。例えば日本とヨーロッパ・中近東・南アフリカは同じリージョン2であるが、テレビ方式が異なるために通常は再生できない。しかし日本国内でPAL方式に対応したDVDプレーヤーも存在し、またNTSC規格に縛られない機器では再生できる場合が多い。[注釈 2]なお香港とマカオおよび台湾(NTSC方式)のDVDはリージョンコードが中国とは違うため再生できない。 手持ちのDVD-Videoがどのリージョンあるいはテレビ方式であるかは、DVDのレーベル面やケースの裏表紙に記載されている。マークは地球を模した図の中にリージョンコードが書かれている。 リージョンコードとそれに対応する地域は下記の通り。 コード地域 暴力や性描写などがあるシーンを子供に見せないため、DVDプレーヤーにパスワードを設定して、ロックをかけ該当シーンを再生できないようにする機能がある。なお英語のparentalの発音は「パレンタル」であるが、日本では名詞のparent(ペアレント)からの誤類推で「ペアレンタル」と片仮名表記されるのが一般的である。一部シーンのロックはほとんど採用されず、ディスクの映像全てを年齢制限でロックする場合が多い。 但し、設定していると、内容(ストーリー)が分からなくなると言う弊害もある。 DVDの規格上は両面2層まで可能であるが、歩留まりの問題やパッケージソフトとして販売される性格から片面2層とし裏面に絵やロゴ等(レーベル)を印刷する場合がほとんどである。なお、両面再生型が存在するLDプレーヤーと異なり、DVDプレーヤーには両面自動連続再生可能なものが存在しないため、2枚組でも両面1/2層でも入れ替えの手間はあまり変わらず、ケースへの出し入れの手間が省けるだけである。むしろ、オートチェンジャー型の場合は2枚組の方が入れ替えの手間がかからない。記録面が汚れる可能性があることを考えると、ユーザーからすれば片面ディスクの方が扱いやすい。初期のDVD(~2000年)までは主にワーナーブラザーズのみがDVDを製造していたため、片面二層にすればいい作品を、レーザーディスクと同じ製造プロセスに近づけたために両面一層として販売されるディスクも製造した。 両面2層は『心の旅路』(特別版)等、極少数に留まり、両面1層も『風と共に去りぬ』(通常正規盤)、『陽気な踊子』(正規版)、『燃えよドラゴン』、『アマデウス』(通常版)、『戦え!!イクサー1』等、少数に留まる。ワーナーの主にテレビシリーズに集中し、ワーナー以外では極めて珍しい。DVDの普及後期には両面使用で発売されたソフトも片面2層仕様で再発売されるものも多かった。[1] ディスクを入れ始めた直後などに映る注意書きやロゴアニメーションの部分では、早送り・早戻し・一時停止、もしくはその一部の操作が出来ない(禁止されている)ことがある。Xbox、Xbox 360の初期のディスクはこの仕様が使われ、Xbox以外で再生したときに専用の演出が流れた後、警告画面が表示された後はどの操作やチャプター飛ばしも不可能になる。 注1:日本などNTSC方式準拠ではリニアPCM、ドルビーデジタル2.0chが全てのデバイス上で再生できる仕様となっていて、他はオプション扱いとなっている。PAL方式準拠ではリニアPCM、ドルビーデジタルとともに標準になっているMPEG-1 Audio Layer-IIなどの音声は日本製のプレイヤーやソフトでは音声が出ない場合もある。 DVDプレーヤーやDVDレコーダー等、ほとんどのDVD対応機器での再生が可能。PC搭載のDVDドライブでも再生が可能である事が多い。また、一部のDVDドライブ搭載ゲーム機でも再生できる。
ドルビーデジタル、DTSデジタルサラウンド
複製防止技術
リージョンコードリージョンコードの分布
0制限なし(パッケージには「ALL」と記載されることが多い)
1米国、カナダ、米国領域
2ヨーロッパ、中近東、南アフリカ、日本
3韓国、台湾、香港、マカオ、東南アジア
4オーストラリア、中南米
5アフリカ、アジア、東ヨーロッパ、ロシア
6中華人民共和国
7未定義
8航空機内等
ペアレンタルロック
片面/両面、1層/2層
操作の制限
規格仕様
解像度
NTSC
Full D1:720×480
Cropped Full D1:704×480
Half D1:352×480
SIF:352×240
PAL
Full D1:720×576
Cropped Full D1:704×576
Half D1:352×576
CIF:352×288
多重化ストリーム
符号化方式:MPEG-2プログラムストリーム
最大多重化レート:10.08Mbps
映像ストリーム
ストリーム数:1
符号化方式:MPEG-1/MPEG-2
最大レート
MPEG-1:1.859kbps以下
MPEG-2:9.80Mbps以下
音声ストリーム
ストリーム数:8
符号化方式:リニアPCM/ドルビーデジタル (AC-3) /MPEG-1オーディオ/MPEG-2オーディオ
詳細(サンプリング周波数/量子化bit/レート/ch数)※すべて最大値
リニアPCM:96kHz/24bits/非圧縮/6.144Mbps/8ch
ドルビーデジタル (AC-3) :48kHz/圧縮/488kbps/5.1ch
MPEG-1オーディオ:48kHz/圧縮/384kbps/2ch(注1)
MPEG-2オーディオ※:48kHz/圧縮/912kbps/7.1ch(注1)
dts:(注1)
副映像(サブピクチャ)ストリーム
ストリーム数:32
符号化方式:ランレングス符号化ビットマップ(2bit/ピクセル)
最大データサイズ:52kB
最大画素数
525/60システム:720×478
625/50システム:720×537
対応機器
DVDレコーダーにおけるDVD-VideoモードHDD & DVDレコーダー
DVDレコーダーでの記録型DVDへの記録形式には主に「ビデオモード」(DVD-Videoフォーマット準拠)と「VRモード」(DVD-VRフォーマット)があり、前者はDVD-Videoにほぼ準拠している。DVD-RやDVD-RWがまだ開発されていなかった時代に発売された初期のDVDプレーヤーでは再生できなかったりまた地上デジタルテレビジョン放送などが受信、録画可能な最新機種であっても記録状態や機器とメディアの相性によっては再生できない場合もありメーカー各社では完全な互換性を保証していない。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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