DVD-R
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DVD-Rがたとえ1バイトのデータを記録する際でもダミーデータを上乗せして1.1 GBにしてしまう[30]のに対しDVD+Rではダミーデータの上乗せを行わないこと(DVD-Rも後に制限が解除された)、高速化が容易なこと、メディアID(ブックタイプ)がDVD-ROMと同じものに変更可能[注釈 6]であるため互換性が向上することなど利便性という点でDVD-Rを上回っていた。反面、DVDフォーラムによって策定されたわけではないこと、再生時に振動の影響を受けやすいこと、ディスク品質にシビアにならなければならないこと、デジタル放送で採用されているCPRMに対応できていないこと、書き込み速度がDVD-Rに追いつかれたといった理由から日本国内ではDVD-Rの販売シェアの後塵を拝している。[要出典]
DVD+R DL

DVD+R DL (Double Layer) はDVD+Rを発展させたもので、片面に2層記録が可能。規格としてはECMA-364で標準化されている[31]DVD-R DLよりも先行して一般市場に出回った。ディスクのメディアIDをROM化[注釈 6]することによりDVDプレーヤーでの再生互換性が一般的には高まることが知られている[要出典]。
繰り返し記録型

削除や再フォーマットにより、繰り返し記録できるタイプとして以下のものがある。
DVD+RW

パナソニックのDVD-RAMに対抗する規格として[注釈 7]策定された規格で、正式名称はplus RW。規格としてはECMA-337で標準化されている[32]。DVD-ROMとの互換性のある独自の書き換え可能方式を採用している。書き込み可能回数は1000回以上。記録面の使用材料はDVD-RWと同じようにアモルファス金属材料を用いている。

世界三大経済圏の有力電機メーカーである日本のソニー、オランダのフィリップス、アメリカのヒューレット・パッカードの3社が提唱している[33]だけに有力視されていたが、日本の大手電機メーカーでDVDレコーダーにこの方式を採用しているのはソニーのみである。一時は日立製作所とパイオニア(いずれもデジタルチューナー非搭載モデル)に対応機種があったが現在は生産終了している。

高速記録が特長の一つであり登場時は2.4倍速(-RWは1倍速)、2008年1月時点でDVD+RWは8倍速(DVD-RWは6倍速)である。メディアIDの書き換えも可能であり、互換性が高まるとされる。またDVD+RWの片面2層化された「DVD+RW DL」が開発中だったが日本ではDVD-RW DL同様、2008年7月現在、対応ドライブもメディアも発売されていない。[要出典]

ただし、録画用メディアとしてはDVD+RWの仕様として「1つのファイルは連続した領域のみに記録される」仕様のため、DVD上での編集により生じた空き領域は使用できない。そのため、CMカットしても実質空き時間が増えないという欠点がある。いったんハードディスクドライブに移し変え、再記録することでは可能である。

DVD+Rよりも先に規格が制定され、当初はDVD+RWと記録型CDの書き込みのみに対応したドライブが発売された。
DVD+RW DL

規格としてはECMA-374で標準化されている[34]が製品化は中止。
特殊な物理規格
DVDplus

DVDplus(英語版)とは、片面に音楽CD、もう片面にDVDを貼り合わせた両面ディスクであり、採用例としてはイヤーエイク・レコードが2000年に発売したオムニバスアルバム『Immortalised DVD』が該当する[35]。日本のニュースサイト「CDジャーナル」は実物を見た者からの話として、いかにもCDとDVDを貼り付けてみたという感じがして、時代の先端を行くような代物ではなかったとしている[35]
DualDisc詳細は「DualDisc」を参照

DualDiscは、片面に音楽CD、もう片面にDVDを貼り合わせた両面の再生専用ディスクであり、2004年に米国の大手レコード会社が発売した[36]。DVDフォーラムが定めた規格ではない[37]。CD面は正式な音楽CD規格(レッドブック)に準拠していないためCDロゴは付いておらず、DuallDiscの製造元は「音楽専用面」「非DVD面」など遠回しな呼び方をしている[35]。また、カーステレオなどの一部の機器では再生に支障が出ているともいわれている[35]。以上のことから、2005年末の時点で普及が北米にとどまっているという指摘もあった[35]
ツインフォーマットディスク

片面にDVD-ROMとHD DVD-ROMの両規格を収録した多層構造のディスクで、2006年にメモリーテックと東芝が発表した[38]。映像ソフトで製品化されている。
48DVD詳細は「48DVD」を参照

48DVDはアメリカのFlexplayが開発した技術であり、酸素に触れると徐々に劣化する色素を記録に使用しているため、再生可能な時間が開封後48時間以内に限定されている[39]日本出版販売が日本での独占販売契約を締結し、2005年9月から発売を開始した[39]。日本国内においては、プロモーション目的で頒布されたり(例:『ミッション:インポッシブル3[40])、雑誌の付録として同梱した例[41]があった。

アメリカ国内においては、使い捨て式であるため環境面での批判があった[42]。DVDフォーラムが定めた規格ではない。
アプリケーションフォーマット

ディスクに書き込むデータ形式の違いにより以下のものが存在する。
DVD-Video

DVDに複数の映像、音声、字幕を記録するフォーマット。マルチアングルでの記録も可能。複製防止技術(厳密には、再生技術である)として Content Scramble System (CSS) という暗号化をすることが可能。論理フォーマットはUDF Ver.1.02。

本来は市販DVDビデオソフトの製作用(読み出し専用)に策定された規格であるが、家庭用DVDレコーダーや、パソコンで専用ソフトウェアを使っての記録・追記・書き込み前の編集などが可能になった。

DVDの規格上は両面2層まで可能(富士フイルムから両面式のDVD-Rが発売されている)であるが、パッケージソフトとして販売される性格から片面2層とし裏面に絵やロゴ等(レーベル)を印刷する場合がほとんどである。なおディスクを返すことなく、両面自動連続再生可能なプレーヤーが存在しない。そのため、2枚組でも両面2層でも入れ替える必要性がある点は同様なのでユーザの利便性にとっては大差がないと言える(ちなみに、LDでは両面再生対応機種が存在した)。


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