『DRESS』
TM NETWORK の リプロダクション・アルバム
リリース1989年5月12日
ジャンルロック
時間59分56秒
レーベルEPIC/SONY RECORDS
プロデュース小室哲哉
チャート最高順位
1位(オリコンチャート)
ゴールドディスク
プラチナ(日本レコード協会)[1]
TM NETWORK 年表
CAROL ?A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991?
(1988年)DRESS
(1989年)RHYTHM RED
(1990年)
『DRESS』収録のシングル
「COME ON EVERYBODY (with Nile Rodgers)」
リリース: 1989年4月15日
「KISS YOU (KISS JAPAN)」
リリース: 1989年4月15日
「GET WILD '89」
リリース: 1989年4月15日
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『DRESS』(ドレス)は、日本の音楽グループであるTM NETWORKの初のリプロダクション(リミックス)アルバム。1989年5月12日にEPIC/SONY RECORDSよりリリースされた。 雑誌広告のキャッチコピーは「Re-Production それは素敵なマジックです」。収録全曲の解説付きだった。 アルバム『GORILLA』(1986年)で提示した「FANKS」という概念を88年春に一旦は完結させたが、小室哲哉が再び「FANKS」のイメージを構築させる為「FANKS!!'89」というコンセプトのもと、「リプロダクション」というリミックスアルバムを企画した。ちなみに、『DRESS』となる前のタイトルは『ブーム・ボルケーノ』であった。 それまで日本において「リミックス」といえば、オリジナルトラック音源の中で音をいじる程度(例えば、ボーカルにリバーブをかけたり、ギターの音を消したり、逆にシンセサイザーの音を追加するなど)のものや、当時の12インチシングルバージョンでよく見られた、クラブでのDJ向にイントロや間奏を水増しして演奏時間を長くしたものを指すことが大半であった。しかし、この作品で「ボーカルトラックだけはオリジナルを使うという条件で、海外の有名プロデューサーにマスターテープを渡し、好きなように作ってもらい、世界のどんな音色が日本で受けるのかをリサーチする」というコンセプトで製作。いわゆる外注リミックスを日本で初めて取り入れた作品。この手法をリミックスではなく「リプロダクション」と呼んだ。当時としては斬新な手法だった為、注目を集めた。 ボーカルとメロディー、歌詞だけが残って、後は全部海外のミュージシャンのアイディアによってほとんどゼロから録り直している。[2]通常のリミックスでは1?2日で完成するが、「リプロダクション」は1週間くらいかかった。[2] アルバム『CAROL』を冠したツアーが長期に渡り、その間レコーディングが行えずリリースアイテムが発売されないことが危惧された。上記のコンセプトであればTMのメンバーが動くことなくアルバムを発売することが出来るアイディアだった。ただ、本来制作費がほとんどかからないベストアルバムではなくリプロダクトアルバムを志向したため、トータルでの制作費は4,5千万円かかった。また、依頼した相手がその方面では有名なプロデューサーばかりで、どんなアレンジになるか全く予測できないのに出来上がった音源を没にするわけにもいかないのに何曲も依頼したのは「ある種の賭けだったが、『メロディーのフックの良い曲はワールドワイド』という判断を通した」と話している[3]。 収録曲の中で、「COME ON EVERYBODY (with Nile Rodgers)」、「KISS YOU (KISS JAPAN)」、「GET WILD '89」は先行シングルとしてリリースされ、3曲同時チャートインを果たしている。これは日本音楽史上初の事である。 また、「KISS YOU (KISS JAPAN)」のカップリング曲である「TIME (PASSES SO SLOWLY)」と「GET WILD '89」のカップリング曲の「FOOL ON THE PLANET(WHERE ARE YOU NOW)」の2曲はアルバム収録曲と同時に製作されたが、アナログ盤の収録時間の関係上未収録となった。後にベストアルバム『Welcome to the FANKS!』(2004年)に収録)や2013年11月27日にリマスター盤にて再発売された際にボーナストラックとして収録された。 このアルバムをリリース直後のライブ「CAMP FANKS!! '89」では主にリプロダクションバージョンで演奏されているが、それ以降でのライブでは原曲バージョンの演奏であり、リプロダクションバージョンの演奏楽曲は、「GET WILD '89」のみである。 このほかにお蔵入り音源として、『NERVOUS』、『SAD EMOTION』、『JUST ONE VICTORY』などがある。 平山雄一は「博打だったと思う。TMはそれまでの作品を海外プロデューサーの手に委ねた。『ボーカル以外は全てやり直しても良い権限を与える』という大胆さは、小室哲哉の不敵さでもある。TMのスケールを問われるこの試みは結果大成功だった。デュラン・デュランのヒットを生んだナイル・ロジャースや、ユーロビートの雄ピート・ハモンドのリプロダクションが説得力を与える。『過剰気味な装飾サウンドはもしや小室の日本戦略の手法に過ぎなかったのか?』と思わせる問題作」と評している[4]。 1989年5月12日にEPIC/SONY RECORDSより、LP、CT、CDの3形態でリリースされた。
背景
制作
構成とテーマ
音楽性
批評
リリース
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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