DEAR_BOYS
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DEAR BOYS
ジャンル
スポーツ漫画バスケットボール
学園漫画
少年漫画
漫画:DEAR BOYS
作者八神ひろき
出版社講談社
掲載誌月刊少年マガジン
レーベル講談社コミックス
発表号1989年7月号 - 1997年2月号
発表期間1989年6月6日 - 1997年1月6日
巻数全23巻
話数全92話
漫画:DEAR BOYS THE EARLY DAYS
作者八神ひろき
出版社講談社

その他の出版社
東立出版社

掲載誌月刊少年マガジン
レーベル講談社コミックス
発表号1997年3月号 - 1997年6月号
発表期間1997年2月6日 - 1997年5月6日
巻数全1巻
話数全4話
漫画:DEAR BOYS ACT II
作者八神ひろき
出版社講談社
掲載誌月刊少年マガジン
レーベル講談社コミックス
発表号1997年8月号 - 2008年12月号
発表期間1997年7月5日 - 2008年11月6日
巻数全30巻
話数全136話
漫画:DEAR BOYS ACT3
作者八神ひろき
出版社講談社
掲載誌月刊少年マガジン
レーベル講談社コミックス
発表号2009年1月号 - 2016年1月号
発表期間2008年12月6日 - 2015年12月4日
巻数全21巻
話数全84話
漫画:DEAR BOYS OVER TIME
作者八神ひろき
出版社講談社
掲載誌月刊少年マガジン
レーベル講談社コミックス
発表号2016年3月号 - 2017年2月号
発表期間2016年2月5日[1] - 2017年1月6日[2]
巻数全3巻
話数全12話
漫画:DEAR BOYS ACT4
作者八神ひろき
出版社講談社
掲載誌月刊少年マガジン
レーベル講談社コミックス
発表号2018年11月号 -
発表期間2018年10月6日[3] -
巻数既刊16巻(2024年3月15日現在)
アニメ:DEAR BOYS
原作八神ひろき
監督工藤進
シリーズ構成岸間信明
キャラクターデザイン加野晃
音楽井上日徳
アニメーション制作A・C・G・T
製作トゥーマックスオービー企画
放送局テレビ東京AT-X
放送期間2003年4月8日 - 9月30日
話数全26話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『DEAR BOYS』(ディア ボーイズ)は、八神ひろきによる日本漫画作品。バスケットボールを題材としている。2007年第31回講談社漫画賞少年部門受賞。
概要

月刊少年マガジン』(講談社)において、1989年から連載。単行本は、第1部の『DEAR BOYS』が全23巻、藤原・三浦・石井・土橋の4人を中心とした中学時代をつづった第0部とも言える『DEAR BOYS THE EARLY DAYS』が全1巻、第2部の『DEAR BOYS ACT II』が全30巻、第3部の『DEAR BOYS ACT3』が全21巻、本編で描かれなかった他校のエピソードなどを描いた特別編『DEAR BOYS OVER TIME』が全3巻。湘南大相模高校を主役とした第4部の『DEAR BOYS ACT4』が現在連載中。カウントは雑誌掲載時は「第○話」となっているが、単行本では「SCENE-」となっている。2019年3月時点でシリーズ累計発行部数は4500万部を突破している[4]

本作品はバスケットボールを題材にしたスポーツ漫画であるが、同系統の作品にありがちな汗臭い要素を排除し、爽やかに描いている。また、男女の恋愛感情が、当事者達のバスケに関わる者としての成長を促すなど、スポーツ漫画としては珍しく「恋愛」が重要な要素として描かれている事も特徴である(第1部のみ)。

初期にはバスケを通じて学生生活を描写する場面も多かったが、ACT II(以後ACT2)以降は本格的なバスケシーン中心になる。外連味重視に走ることもなく、バスケットボールの本質を正面から描いている。また、各高校のバスケカラーが明確に描き分けられ、戦術やディフェンスシステムも細かく描かれている。

連載開始から25周年を超え、バスケットボールを主題とした漫画では史上最長連載を誇るが、作中での時間は1年も経過しておらず、劇中の年代を連載開始年の1989年とするとACT2以降でも1990年となる。しかし、1990年には存在しないクォーター制や24秒ルールの導入(日本では2001年に導入)、ワンセグTV付携帯電話の登場(2006年ごろから普及)や、女子メンバーのルーズソックスハイソックスの流行の描写など、連載時期に即した要素を取り入れていっている。しかし、作者は「連載開始当時は携帯が全く普及しておらず、キャラ達が携帯を持っているのに凄い違和感を感じるが、かといって携帯がないと話が進まない」と複雑な心境を述べている[5]

様々なメディア展開もされており、1998年にドラマCDが発売、2003年にはテレビアニメ化され[6]テレビ東京AT-Xで全26話が放送された。なお、『頭文字D』シリーズに続き、劇中に「SUPER EUROBEAT」が使われている。2007年にはマーベラスエンターテイメントネルケプランニングによってミュージカル化され[6]、12月20日から29日まで上演。2008年には続編の公演が行われ、7月25日から8月3日まで上演された。2011年には第3弾としてニコニコミュージカルで4月30日から5月8日まで上演された[7]。2020年には舞台化が予定されていたが新型コロナウイルス感染症の流行の影響で中止になっている[8]

そのほか、イラスト集『DEAR BOYS ILLUSTRATIONS』(全2冊)や、スピンオフ作品として女性キャラクターに焦点を当てた小説『DEAR BOYS ?The girls' days?』が発売(作画:八神ひろき、作:金春智子)。また八神が企画監修し、櫻太助が漫画を担当するパロディギャグ漫画『NEAR BOYS』が『月刊少年マガジン+』で01号(2011年10月)から[9]08号(2014年2月)まで連載された。全1巻。

2014年6月6日に発売の『月刊少年マガジン』7月号にて、本作の連載が25周年を迎えた記念として、さまざまな企画が展開[10]。その一環として[10]、同年9月27日より本作の複製原画展が東京・市ヶ谷のコミュニケーションプラザ ドットDNPにて開催[11]

1989年7月号(1989年6月6日発売)より連載を開始した本作も通算26年にも及ぶ長期連載の末に2016年1月号(2015年12月4日発売)にて完結[12]。本編完結後に同誌にて2016年3月号(2016年2月5日発売)から特別編の集中連載が開始し[1]、2017年2月号(2017年1月6日発売)にて特別編も最終回を迎える[2]。特別編では恋の話や、『ACT3』の最終話で描かれなかった他校のエピソードが描かれている[13]

特別編の連載終了から約2年を経て、2018年11月号(2018年10月6日発売)より、続編となるACT4の連載を開始することが発表された[3]。なお、ACT4の舞台は、ACT3までの瑞穂高校ではなく、かつてのライバル校であった湘南大相模高校になり、瑞穂高校がインターハイで優勝した1年後の物語となる[3]

テレビアニメ『アニ×パラ?あなたのヒーローは誰ですか?』とのコラボエピソードが2020年10月に放送[14]。森佳樹、布施歩が登場する[14]
あらすじ
DEAR BOYS?DEAR BOYS ACT3

部員の藤原拓弥が起こした暴力事件によってほとんどの部員が去り、4人しか残らなかったことでチームが組めず、休部状態になっていた瑞穂高校男子バスケットボール部。藤原達が2年生の秋、元天童寺高校バスケットボール部キャプテン・哀川和彦の転入、突然の入部により、部員達の心にくすぶっていた「全国制覇」の夢を目指していく。

暴力事件の影響で確執のあったOBとの和解、新人戦関東大会準優勝、内部崩壊と再結束、部員の増加など様々な出来事を経て、3年生となった最後の夏、激戦区である神奈川県大会を苦闘の末勝ち抜き、初のインターハイ出場を果たす。インターハイでも強豪校を次々と撃破し瑞穂を甘く見ていた一部関係者に哀川のワンマンチームではないことを知らしめた。その後、準決勝で因縁のあった成田中央高校を破り、ついに決勝で哀川の古巣であり高校バスケ界の絶対王者・天童寺高校と対戦する。試合は両チーム一歩も譲らずオーバータイムにもつれる激戦となるが、最後は瑞穂が得点を収めてこの激戦を制し、見事に夢であった全国制覇を成し遂げた。

インターハイ優勝から8か月後、卒業した哀川達の意志を継いだ練習中の部員達のもとへ哀川のように転校生が現れたところで物語は幕を閉じる。
DEAR BOYS ACT4

瑞穂高校がインターハイで優勝してから1年後、瑞穂高校のライバルであった湘南大相模高校のバスケットボール部に入部した1年生・森佳樹と柏木柊は、3年生のエース・布施歩ら上級生達と共に全国制覇を目指していく。
登場人物

学年についてはACT2以降を基準とし、第1部に登場済みのキャラクターは登場当初は1学年マイナスとなる。なお、「声」はアニメ版の声優で、「演」はミュージカル版の俳優。
神奈川県の高校
瑞穂高校

神奈川県にある、本作の主役校(県立高校)。不良の存在も目立つが学校自体はれっきとした進学校であり、スポーツにも力を入れるなど「文武両道」を掲げている。
男子バスケットボール部

藤原の起こした暴力事件によって部員が4人とチームが組めず、男子バスケ部は廃部寸前であった(OBとの確執も残っていた)が、転校してきた哀川が残っていたメンバーを奮起させて活動再開。第1部ではピンチに陥ると哀川にボールを集めるなど哀川に頼りがちな部分は否めないものの急成長を遂げ、新人戦関東大会で準優勝という好成績を収めた。また、後半に逆転する展開が多かったためか後半に強いチームという印象も持たれるようになった。しかし、チームとしては未熟なため、何度か内部崩壊しかけたことがあったり、メンバーが5人しかいなかったため、ファウルトラブルを狙われたりと弱点や欠点も少なくなかった。ACT2以降では3年のレベルアップ、高階・新入部員1年の加入により、テンポのいいオフェンスを中心にゲームを組み立てることが多くなり、またチームの結束力向上も相まってチームレベルは第1部と比べて飛躍的に上がった。全国的には全くの無名校ながら、哀川以外のメンバーの劇的な成長によって強豪校相手に正面からぶつかり、勝利を収めてきた。インターハイ準決勝の成田中央戦からは相手の厚い選手層に対抗するため、哀川・藤原・三浦・高階の3Pを積極的に使うシステムを多用する場面が目立っている。インターハイ決勝では、数々の怪我に見舞われながらも、最後は哀川が逆転シュートを決め絶対王者の天童寺を下し、初出場初優勝という輝かしい成績を収めた[注 1]

ACT4では、舞台が湘南大相模に移り、ライバル校としての位置づけとなり、ユニフォームのチーム名も「MIZUHO」から「MZH」と変化した。
哀川 和彦(あいかわ かずひこ)
- 喜安浩平結城比呂ドラマCD) / 演 - 池田竜治植野堀まこと本編の主人公。3年。背番号7番。身長175cm。ポジションはスモールフォワード/シューティングガード。瑞穂のエース。「天才」と賞されるが驕ったところはなく、天真爛漫かつ朗らかな性格で交友関係も広い。並の身長ながらダンクシュートを連発する驚異的なジャンプ力とそれを終盤でも繰り出せるスタミナを持つ。また、非常に広いシュートレンジに決定力を兼ね備え、勝負所で決定的なスティールブロックを繰り出して相手チームの流れを断ち切る。このようにコートビジョンの広さ、試合の流れを読む嗅覚といった「killer instinct(キラー・インスティンクト)[注 2]」が登場人物の中で群を抜いており、更に強い精神力、闘志、キャプテンシーまで兼ね備えた高校No.1プレイヤー。作中後半ではオフェンスに専念するため、ディフェンスでのシーンが少なくなっている。また、メンバーの成長により、作中前半に頻繁に見られた超人的な個人技の描写も少なくなっている。瑞穂の選手で唯一、インターハイ決勝の天童寺戦までフルタイムで試合に出続けていたが、その試合の第2Q終了間際、リバウンドを無理に取ろうとした時に体勢を崩して落下してしまい、右肩を負傷し途中交代を余儀なくされ、初めてベンチで仲間を見守ることになった。哀川が出場していない時間に懸命にプレーする仲間たちに刺激を受け、怪我が悪化し将来にかかわる可能性がありながらも決然とした覚悟でコートに復帰した。復帰後は怪我の影響で、ジャンプシュートフリースローダブルクラッチの精度は落ち普段の華麗なプレーは影を潜めたが、仲間の気持ちに答えるため、アグレッシブで力強く荒々しい新たなプレースタイルで得点を量産し、後半は天童寺を圧倒した。延長戦最終盤、藤原の絶妙なパスを受け、渾身のダンクを残り0秒(ブザービーター)で決め、かつてのチームであり、実父率いる天童寺高校の不敗神話に終止符を打ち、瑞穂高校をインターハイ初出場にして初優勝という快挙を成し遂げた。天童寺でキャプテンの経験もあるが、監督である父の勝ちにこだわり楽しさを犠牲にする天童寺のバスケに疑問を持ち、事情を察した姉・千尋の配慮により瑞穂へ転校してきた。当初はバスケ部の仲間に入るために高階のようなおちゃらけたキャラクターを演じていたが、後に浮いていることを感じ、以降は本来の性格に戻っている。瑞穂に転校後はマンションで一人暮らしをしており、母から送金されているが、家賃以外には手を付けず、ビデオショップ「Prince」でのアルバイトで生活費を賄っている。家庭環境や瑞穂へ転校してきた理由は作中断片的に語られていたが、藤原たちが詳細を知ることになったのは新人戦関東大会決勝の敗戦後で、内部崩壊の際に浮き彫りになった。しかし、この事がきっかけでメンバーの絆は深まり、チームとして大きな成長を遂げた。また、インターハイ直前に天童寺に赴き、天童寺から逃げた事へのけじめをつけたことで、天童寺のメンバーに対する迷いも吹っ切り、「瑞穂のメンバー」として本気でインターハイを勝ち抜く事を決意する。後に天童寺との試合でライバルとして本気で戦い合ったことで過去の軋轢はなくなり完全に和解した。インターハイ終了後、数多の大学、プロリーグから猛烈な誘いを受けるも、アメリカの大学[注 3]でのプレーを決断し、同級生メンバーからも納得した上で送り出してもらった[注 4]。苗字は哀川翔から[15]で、名前は兄の昭彦と合わせて昭和から[16]。モデルはマイケル・ジョーダンで、ジョーダンのような選手が高校バスケ界にいたら面白いという発想からきている[17]
藤原 拓弥(ふじわら たくみ)
声 - 松風雅也森川智之(ドラマCD) / 演 - 鶴見知大小笠原健3年。背番号4番。身長184cm。キャプテン。ポジションはポイントガード。理性よりも感性を前面に出した全国屈指のポイントガードとしてのセンスを武器に、哀川と抜群のコンビネーションを見せる。強気でアグレッシブなゲームメイクを見せ、スティールやパスカットの率も高く、文字通りオフェンスの起点となる。シュートセンスもあり、新人戦県大会決勝の本牧東戦やインターハイ決勝ではフローターや3Pを披露し、インターハイ準決勝の成田中央戦ではブザービーターの3Pを決めている。直感で繰り出す厳しいディフェンスの僅かな隙間を縫ってのキラーパスが特徴だが、パスのタイミング、スピードがシビアであり、ある程度藤原と共にプレーの経験が無いとパスに反応できない。新聞記事でかつて哀川とコンビを組んでいた沢登と比較されて以来、沢登をライバル視している。天童寺戦では、最後までその沢登と互角の勝負を繰り広げ、司令塔してチームを率いた。リーゼントをきっちりと決めるなど几帳面な性格。感受性が強すぎるところがあり、目上の人間に対しても暴言を吐くこともある。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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