DCMX
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「Dcard」はこの項目へ転送されています。SNSについては「Dcard (SNS)」をご覧ください。

dカード(ディーカード)とは、株式会社NTTドコモ(以下「ドコモ」)のクレジットサービスである。旧称はDCMX(ディーシーエムエックス)。

クレジットカードは、iD一体型dカード(クラシックカード)、iD一体型dカード GOLD(ゴールドカード)、カードを発行せずドコモの携帯利用料金と合算請求となるd払い(iD)(旧:dカード mini、おサイフケータイ用iD)、事前にチャージした金額分だけ使用できるiD一体型dカード プリペイド(プリペイドカード)の4タイプがある。

DCMX時代は、クレジットカードが発行されるDCMX、及びiD一体型DCMX(クラシックカード)、DCMX GOLD、およびiD一体型DCMX GOLD(ゴールドカード)、おサイフケータイ非対応機種の利用者がDCMXまたはDCMX GOLDカードと紐付けるカード型iD、クレジットカードを発行せずドコモ利用料金と合算請求となるDCMX mini(おサイフケータイ用iD)の6タイプが用意されていた。

DCMXブランド発表時には、プロトタイププラチナカードブラックカードが紹介されたが[1]2017年現在の提供は無い。
概要

2005年4月に、おサイフケータイを用いたクレジットサービスを開発することを一つの目的としてドコモが三井住友カード株式会社(以下「SMCC」)の株式の34%を取得した。iDやDCMXサービスを共同開発し開始した。

2005年12月1日から開始したiDは、ドコモのおサイフケータイ向けの「クレジット決済規格(ブランド)」としてのサービスである。対して、DCMXは一般のクレジットカード発行会社と同じ発行会社(イシュア)という立場となり、旧:ドコモグループ各社がクレジットカード業に進出した。iDサービスの視点から見れば、利用できるイシュアにドコモの「DCMX」が加わったことになる。

「DCMX」そのものはドコモが提供するサービスであるが、「DCMXカード」「DCMX GOLD」の審査・請求業務とカード及びiD利用に関わるインフラそのものは、SMCCへのアウトソーシング(バックオフィス受託)によって行われていた。NTTドコモとして業務を行うため、表向きにはSMCCの社名が出ない。なお、DCMXセンター(コールセンター)はドコモ自社の運営であり、DCMX延滞時の債権回収業務はニッテレ債権回収に委託している[2][注 1]

DCMX以前のNTTドコモのクレジット関連サービスは、2002年9月からクレジットカード会社8社から提携カードとして発行されていた「ドコモカード」があった(2010年までに終了)。ショッピング決済でのドコモポイント積算やケータイ補償など大半の特徴はDCMXに引き継がれた。電子マネー分野では以下の実用化テストを行っていた。2003年から2004年にかけてVISA InternationalとVISA発行会社のSMC・当時の日本信販(現:三菱UFJニコス)等と共同で赤外線通信機能が付いたiアプリ対応電話機を用いたクレジットサービスVISAッピと、2004年にはジェーシービーと旧:ドコモ地域会社との共同で、iモードFeliCaを用いた少額決済QUICPayモバイル)である。

2015年12月1日より開始したdポイントクラブサービスにあわせ、DCMXは「dカード」へと改称した。改称に伴い、DCMX時代のクレジットカード機能に加え、新たに同日よりドコモが開始した共通ポイントサービスであるdポイントのポイントカード機能を搭載するようになった。また、発行されるカードがiD機能搭載のみになり、iD非搭載カードの提供は終了した。インコ(オウムという説もある[3])の兄弟キャラクター・ポインコ兄弟(声はロッチの2人)のみ、もしくは中条あやみと共に出演する「dカード」「dポイント」のテレビCMを放送[4]

DCMX所有者がdポイントサービスを使用する場合は、別途ドコモショップやdポイント加盟店でクレジットカード機能非搭載のdポイントカードを入手するか、dカードへ切り替える必要がある。

2019年4月1日、ドコモが保有していたSMCC株式を全て三井住友フィナンシャルグループに売却し、資本提携を解消[5]。2020年3月27日、みずほ銀行およびユーシーカードと業務連携強化の合意書を締結[6]。カード番号は、SMCC提携カードは「4980」「5302」「5334」のいずれかから始まり、UC提携カードは「4363」「5344」「5365」のいずれかから始まる[7]。会員サイトやキャッシング、dカードケータイ補償など、一部サービス内容が異なる[7][8][9]
ブランディング

DCMX時代のブランディングは、iDに続いてアートディレクター水野学が担当した。ドコモ側のブランド戦略による「格好良いカード」のコンセプトに基づいて、歴史のある欧州金融機関をモチーフにした王冠エンブレムを中心に、カード券面や申込書・明細書の他、DCMX向きのiD端末などDCMXに関わるほとんどのデザインを手がけている。

ネーミングも水野によるもので、DCMXは、DoCoMo Xを意味し、「ドコモ(DoCoMo)のクレジットサービスが、これからクレジット業界で大きく羽ばたいていく(X=未知数、希少な価値)」との期待を込めて名づけられたという[1][10]
会員数

2009年8月24日、総会員数が1000万を突破[11]

2023年6月現在、dカード、dカード GOLDの会員数は約1700万。うち、dカード GOLDの会員数は約1000万となっている[12]
入会条件

dカード、dカード GOLDおよびd払い(iD)を申し込む場合は、次の様な条件を満たす必要がある。

個人名義であること(法人不可)。

未成年者の場合は、その親権者または後見人の同意を得ていること。

その他、ドコモが定める条件を満たすこと等。

d払い(iD)、dカード プリペイドの場合は中学生以上、dカードの場合は高校生を除く18歳以上、dカード GOLDの場合は学生を除く18歳以上でなければ申し込めない。プリペイドを除き、属性や個人信用情報照会結果を勘案したクレジットカードとしての入会審査も行われる。
入会審査
dカード

dカードは通常のクレジットカードと同じく入会審査が行われる。利用特典等が制限されるがドコモ契約者以外も申し込み可能である。

ドコモ利用代金の支払い状況の他にも、各々の信用情報状況によっては審査が否決となる場合もある。クレジットカード#入会についてを参照
d払い(iD)

d払い(iD)をiモードやアプリ上で申し込む場合、その申込を行った契約回線のドコモ利用料金(端末の割賦支払を含む)支払状況を自動照会し、審査時点で過去の未払金が無ければ審査可決とし、dカード・iDアプリをダウンロードした時点で利用ができるようになる。

なお、iモード上の入会申込では、契約者が20歳以上の個人でなければ入会申込画面に進めないようになっている。以前は支払方法が請求書または口座振替であることが必要だったが、クレジットカード払いでも申し込めるようになった。

審査方法が簡便なのは、入会時の限度枠が2千円から1万円と少額であることと、ドコモがかねてから目をつけていた「携帯電話の利用料金は毎月支払うものであり、貸倒リスクが少ない点」があるからとされる[13]。個人信用情報機関は参照せず、サービスを提供するドコモが債権リスクを負う。
各サービスの特徴
dカード

年会費は無料である。当初は初年度無料、2年目以降は1年間未使用の場合に年会費が発生したが、2019年10月以降は完全無料化された
[14]

dポイントのポイントカード機能があり、dポイント加盟店でポイントを貯めたり使ったりすることができる。

クレジットカードの国際ブランドはMasterCardまたはVISAを選ぶことができる。国際ブランド違いであっても2枚を所持することはできない。また、Apple PayMasterCardの場合は全ての機能が利用できるが、VISAの場合はiDの加盟店のみ利用となり、対応サイト及びアプリでの決済には対応していない。また、VISAブランドは2019年3月1日発行分よりVisaのタッチ決済が搭載された。

支払方法は分割払やリボルビング払も選択可能であり、利用額に応じてドコモポイントがたまる特典がある。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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