D.Gray-man
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胸には教皇の象徴であるローズクロスがある。「エクソシスト」とはあくまで黒の教団に所属することによって呼ばれる名称である。通常は適合者不明のイノセンスを持つ元帥によって発見されるが、ごくたまにアレンのような寄生型の適合者など、既にイノセンスを所有している適合者も居る。戦力確保やハートの保護などの事情で適合者は発見次第教団本部へと出向することになり、改めて適合者と認定された時初めて名乗ることが許される。
第二エクソシスト
人造使徒計画の研究で生み出された2体の被検体のこと。どんなに傷を負っても急速に治癒する超速再生能力を持っている。「人造使徒」と名付けられてはいるが、実際は再起不能となったエクソシストを再び戦わせるべく、その脳を「器」となる別の肉体に移植して生み出された存在。アジア支部のチャン家と北米支部のエプスタイン家が実験の指揮を執っていた。だが、器の記憶が戻る可能性がある。そして、記憶が戻った被検体のうちの一体アルマ=カルマの暴走によって、研究員46名が死亡したことから実験は凍結された。アルマはもう1体の被検体である神田によって機能を停止し、第三エクソシスト計画に利用されることになる。
第三エクソシスト
北米支部長レニー・エプスタインの指揮の下、アクマの卵核と融合したアルマの細胞を移植され半アクマとなった者達。身体の一部をアクマのように変形させ、アクマを吸収・消滅させてしまう能力を持つ。しかしイノセンスの力を持たないため、アクマに内蔵された魂の浄化はできずもろとも破壊してしまう。アクマを取り込み「母体化」するという使命が課せられる。元鴉のマダラオ、テワク、トクサ、キレドリ、ゴウシの5人がそれに当たる。だが、全員アルマの細胞を受け継いでいるため、アルマがアクマになると同時にダークマターが覚醒してしまう。そして、生き残った第三エクソシストはノアに連れ去られ、ノアの軍門に下った。
元帥
イノセンスとの同調率が100%を越えた「臨界者」のみが名乗ることができる高位エクソシスト。普段は教団を離れて単独で任務に当り、その任務と同時に世界のどこかに居る適合者を探すため世界を回っている。殉職したケビン・イエーガー、クロス・マリアンを除けば、フロワ・ティエドール、ウィンターズ・ソカロ、クラウド・ナインの3人が現在の元帥。通常は定期的に教団と連絡を取り合う。
ゴーレム
教団にいるのは、科学班によって作られる機械を内蔵したタイプ。エクソシストは任務遂行のサポートのため、本部を含めた遠距離への無線通信が可能なタイプのゴーレムを各自1体与えられている。電話回線を通じた遠距離通話も可能だが、教団本部への通信はそのゴーレムの所有者のみに制限され、10km圏内ならゴーレム同士で居場所が辿れる。教団本部の周囲には監視カメラの役割を備えたゴーレムが多数飛んでいる。アレンの所持するティムキャンピーは本来クロスと「契約」したゴーレムとなっており、映像記録機能を持つ他、粉々になっても再生できるなど従来のゴーレムとは製造法が違うものと思われる。機械を内蔵せず自然物のみで構築されているため、機械通信機能などを内蔵するほかのゴーレムや各教団への連絡手段を持たないがアレンの耳をかじったりするなど、明確な意志を持っていると思われる。
団服(コート)
左胸に十字架の紋章(ローズクロス)が入ったコート。科学班が製作を担当し、エクソシストと教団支部長クラス以上の幹部職員のみが着用を許される。基本的なデザインコンセプトは同一だが細部は各自の好みで異なる。エクソシストのコートは黒地に銀の装飾、元帥は金の装飾。対して幹部職員や探索部隊のコートは白地である。室長はそれに白のローズクロスが装飾されている。エクソシストの団服は戦闘の際の守りを考慮した構造。そのため初期のものは重く、作中で何度か軽量化も兼ねたリニューアルが行われている。首飾りとしてセットで支給されるボタンの裏には持ち主の名前が彫られている。
「イノセンス」関連
イノセンス
「神の結晶」と呼ばれる不思議な力を帯びた(キューブの中に眠っていた物)、謎の多い物質。「原石」と呼ばれる結晶の周りに2つの金色の歯車状の物が交差した形状の状態で発見されることが多いが、人間の手によってあるいは自身で様々な物体に変化しているものも存在する。総数は109個だが、千年伯爵やノアの一族の手で既に相当数が破壊されており、残存する数は不明。ノアの一族とは対極の存在。第3巻冒頭時点で回収されたイノセンスは全部で41個。また、ティキ曰く「この世の物質じゃない」らしく、そのために彼の能力でもイノセンスだけは例外だという。ある一定の距離に適合者がいれば飛んでいくこともできるが、それ以外は元帥達など、適合者以外の手によって適合者が居る辺りまで運ばれる必要がある。AKUMAやノアに対する敵意を宿していることから、伯爵曰く「自分達を殺すためなら何でもやる悪魔」。ヘブラスカによると適合者の強い思いに反応してイノセンスが進化してきているらしい。
ハート
全てのイノセンスの核となる特別なイノセンス。ハートが破壊されてしまうと他のイノセンス全ても力を失う。分かっていることは「まだ破壊されていない」ということと、キューブに記されている限りでは「ハートはひとつ」ということだけであって、形状も能力も所在も一切が不明であるので、既に適合者によって運用されている可能性もある。千年伯爵やノアの一族が、虱潰しにイノセンスを破壊するのはそのためでもある。現在ハートの適合者ではないかと思われているエクソシストが数名いるが、実際のところは不明である。
適合者
イノセンスを扱える者。適合者であると判明したものは黒の教団にスカウトされてエクソシストとなるか、千年伯爵によって始末される場合がほとんどである。しかし、適合者はイノセンス1個に対し1人(クロスは例外的に2つの対AKUMA武器を所有している)の上、イノセンス自体が109個しかないので、そうそう適合者が見つかることはない。
対アクマ武器
対AKUMA用に武器化したイノセンス。世界で唯一、AKUMAのボディに傷をつけ破壊することが可能。個々のイノセンスに宿っている力の違いから、対AKUMA武器の形状や能力もそれぞれに異なる。大きく装備型と寄生型2種類に分けられる。その他には適合者の強い思いでイノセンスが進化した、寄生型でも装備型でもない結晶型が存在する。タイプごとの違いは以下の通り。
装備型(そうびタイプ)
イノセンスを人為的に加工して製造した対アクマ武器。大半のエクソシストは装備型の対アクマ武器の適合者である。装備型の適合者は後述の寄生型と違って、イノセンスとの身体的な繋がりを持たないので、イノセンスの原石が持つ強大な力の制御が難しく、原石のまま発動していると使用者の体の方が破壊されてしまう。したがって、イノセンスを加工・武器化することでイノセンスの力を抑えて武器として扱えるようになる。ちなみに対アクマ武器を製作する際には、イノセンスごとの能力や性質を分析して、それに見合った形状に仕立て上げる。なお、装備型イノセンスは発見当時から原石のままではなく、ミランダのように、特殊加工をしていないにもかかわらず何らかの形状をしている物(置時計の何処かの部品)、イノセンス原石が装備品へと変貌したケース(チャオジーの腕輪型対アクマ武器)も劇中で確認されている。あくまでもイノセンスの性質に左右されるので、ミランダの「刻盤」のように武器の形をしていないものもある。強制開放のリスクは寄生型より大きい。
結晶型(けっしょうタイプ)
装備型のイノセンスが進化した対アクマ武器。イノセンスが一度適合者の体内に入り、その血液を取り込み金属体へと変質させて再度体外に出ることで適正な形状に武器化する(その際、体外に出るときに適合者の身体は十字型の傷を負う)。そのため、破損しても自らの血を補填することで修復できる。また寄生型ほどではないが血液を媒介にしているのでイノセンスとの繋がりが強く、戦闘では装備型のように「操作」する必要がないようで、適合者が強く念じることにより、その「想い」に応じ出力が変化する。本部でのLv4アクマとの戦闘においてリナリーが初めて発現した。
寄生型(きせいタイプ)
イノセンスの原石が適合者の肉体とシンクロして、適合者の肉体の一部が武器化した対アクマ武器。寄生型の適合者は装備型の適合者に比べて非常に少ない。装備型同様、原石ではなく別の形をとっているケースも確認されている(例:クロウリーの食人花の赤ちゃん「ロザンヌ」)。寄生型の適合者は自分の肉体の一部を武器化するので、イノセンスとのシンクロ率が高く、装備型に比べてイノセンスの力をより引き出せる。傷ついた対アクマ武器を自己修復する場合もあって、体内のイノセンスが侵入してきたダークマターを浄化するので、AKUMAの血のウイルスで死ぬこともない。その反面、体力の消耗が激しく、寄生型の適合者は寿命も短い傾向にあり、みな非常に大食いである。また、武器が損傷すると神経にダメージを受けてしまう。また、作中に登場する寄生型の適合者は、アレンを除いていずれもイノセンスを体内に取り込んだ経緯(クロウリーの「ロザンヌに噛まれて歯が生え替わった」など)を持っており、生まれつきイノセンスを宿していたのはアレンのみである可能性が高い(ただし経緯が判明していない適合者もいるため確定的ではない)。
咎落ち(とがおち)
イノセンスの暴走現象。不適合者(イノセンスとのシンクロ率が0以下の人間)がイノセンスとシンクロしようとしたり、適合者がAKUMAやノアに屈してイノセンスの意志を裏切った場合に発生する。体がイノセンスに取り込まれて、強大なエネルギーを放出して破壊行為を繰り返して、24時間以内に命を消費し尽くされて死ぬ。かつて、教団内で不適合者を無理やりエクソシストにしようとする実験が行われた際に多く発生した。現在は秘密事項として扱われ、教団でも一部の人間しか知らない。その実験には聖女(ヘブラスカ)の一族であるルベリエ家の人間が差し出された。
臨界者(りんかいしゃ)
イノセンスとのシンクロ率が100%(臨界点)を超えた適合者。元帥は全員臨界者である。作中でアレン・ウォーカーも臨界者となる。
「千年伯爵」関連
AKUMA(アクマ)
所謂、空想の産物の「悪魔」とは違う
[4]、千年伯爵によって造られる生きた悪性兵器。絆の深かった者に死者の魂を喚び出させて、ダークマターから造られた魔導式ボディの原型に取り込み、拘束することで生まれる。一度取り込まれた魂はイノセンスによってAKUMAを破壊されない限り自由はない。自爆などによりエクソシスト以外に破壊されると魂はダークマターごと消滅する。死者の魂を喚ぶのに利用された人間はその場でAKUMAに殺され、その死体はAKUMAが人間に擬態するために被る皮として利用される。体のどこかに素体となった人間の顔の皮がある。擬態中はほぼ完全に正体を隠すことが可能で、特殊な場合(アレンの左眼など)を除いて人間と見分けられることはまずない。製造者である伯爵に絶対服従であり、空腹に似た強い殺人衝動を持つ。人を殺すことで進化し、自我を有するようになり、形状や能力を変化させるという特性を持つ。この自我は取り込んだ魂と別の人格であり、AKUMAの自我は殺人のたびに快感を覚え強くなる一方、魂のほうは苦しみ傷つけられる。取り込まれた魂はAKUMAの進化と共にその原形を失っていく。人の皮を被った状態のまま体を部分的に武器へと変形させて戦闘することもある。AKUMAの血(オイル)は生物にとって猛毒であり、これを弾丸に成形して撃ち出すことができる。AKUMAの血の成分が体内に入った生物はみるみるうちに黒いペンタクルに侵され、そのまま黒い霧状になって霧散(ノアの一族には無効)。回避するにはAKUMAの血が全身に行き渡る前に吸い出すしか無いが、現実的にはほぼ不可能[注 2]である。通常AKUMAは人を殺害するものだが、ある地区内でAKUMAの密度が異常に濃いときは殺人衝動を抑えるために共食いし別のAKUMAの能力を奪うことがある。進化の最終形態は未だ不明。
Lv1
最も数が多く、頻繁に登場する。本体は基本的に逆向きのタマゴ型で、ボディ中央部に顔がある。まだ未発達なため人格を持たず、知性が低く言葉も片言のものが多い。エクソシストとして訓練を積んだ者であれば、単独で複数を撃破することもそれほど難しくない。Lv2の前兆になるとボール型になる。組み込まれた魂は生前の格好をしているが顔は老人のようにしわがれた仮面に覆われており、首を鎖で繋ぎ止められて涙を流している。
Lv2
Lv1と比べ、個体によって形状がさまざまになり、それぞれに固有の能力を持つようになる。また新たに発達した人格感情(芽生えた心)を持って自律的に行動するようになり、変化した状態でも流暢に喋る。基本的に無名であり名乗ることもないが、アニメのEDクレジットでは一部のものに便宜的に名前が付けられている。組み込まれた魂は手足を括られたミイラのような状態で、年齢も性別も全く分からない。
Lv3
鎧を纏った大男のような姿で全体的に似た形状をしているが、細部の違いはLv1よりも顕著である。時々、顔面にいくつもの目を開かせることがある。頭部の中に皮となった人間の顔が隠れている。固有の能力を持っている所はLv2と同様だが、接近戦などいくつかのタイプに特化するようになり、格段に強力になる。また登場当初はそれぞれ特徴的な形の羽(エシの蜘蛛の巣のような羽など)を持っていたが、本部襲撃の際などLv3が大量にいるときには、どの個体の羽も同じ形状(天使の羽を縮小したようなもの)で統一されて描かれるようになった。魂の状態はLv2時よりもさらに悪化し、輪郭が崩れて、不定形のおぼろげな姿となる。
融合体(仮称)
複数のLv1 - Lv3が合体して変形した姿。3つの顔を持つ巨人のような姿をしており、破壊力や防御力もかなり増大している。主に踊りながら行動する。
Lv4
幼い天使のような姿で、ひらがなを喋る。光線で攻撃したり、身体の一部を武器に変形させることも可能。初登場の個体はLv3から妊婦の女性型が脱皮するように現れた。その戦闘力は元帥クラスでも容易く倒せる物ではない。教団で誕生したLv4は人間の神経を揺さぶる雄叫びを不意打ちで放つことで、元帥たちの動きを封じるとともにイノセンスとのシンクロを弱めて一時的に退けさえもした。長い裏歴史を記録しているブックマンも知らない存在であり、ルル=ベルによる本部襲撃において教団にとっても初の接触となった。魂の状態は目もあてられないほどに崩壊し悪化しており、様々なAKUMAの魂を見てきたアレンでさえ嘔吐するほどである。
ダークマター
通称は「暗黒物質」。作中ではAKUMAを構成する物質を指す。イノセンスと相反する物質で、AKUMAが人を殺せば殺すほど強化されていく。ダークマターの能力による影響はAKUMAが倒されると解除される。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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