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を翻訳することにより充実させることができます。(2022年2月)翻訳前に重要な指示を読むには右にある[表示]をクリックしてください。D-STAR(ディー・スター、英語: Digital Smart Technologies for Amateur Radio)は、1990年代末に日本アマチュア無線連盟が開発した音声モードとデータモードとをもつデジタル化されたアマチュア無線通信網である。2000年代に入り実用化され、米州、欧州、アジアなどの各国でも使用されている[1]。アイコム IC-91AD ハンディトランシーバー(D-STARデジタル音声ボードUT-121装備済み、日本国外仕様) 最小偏移変調とパケット通信を採用した規格により、従来と同様の無線機同士直接の通信又はレピータを介した通信の他に、レピータ間の中継ができるよう設計されているなどの特徴がある。アマチュア無線では他のデジタル通信規格も開発され実用化されているが、D-STARはアマチュア無線専用に開発された最初の規格である。 D-STARはHF、VHF、UHFなどのマイクロ波帯のアマチュア無線周波数帯で使用出来る。無線配信プロトコルに加え、ネットワーク接続性も装備しており、D-STAR無線機がインターネットなどの通信網に接続し、音声やパケットデーターがアマチュア無線を介し送受信出来る様になった。 通信モードには、DV(Digital Voice:デジタル音声)モードとDD(Digital Data:デジタルデータ)モードとの2種類がある。 音声を2.4kbpsに符号化し、GMSKで変調して占有周波数帯幅6kHzで送信するモードである(後述のDDモードの上にイーサネット電話又はIP電話を乗せているものではない)。音声用コーデックには、デジタル簡易無線と同じAMBE(英語版) 電波型式はF7W DVモードは4.8kbpsのデジタルデータ通信機能を持ち、電子工作でよく使われるXBeeやBluetooth SPP等と同じ様にArduinoやRaspberry Piと接続することで、インターネットを使わずに数km?100km以上の長距離データ通信が可能となっている。この機能は安価なハンディ機を含む全てのD-STARトランシーバに搭載されている。D-STARトランシーバに標準で搭載されている位置情報システムDPRSもこのデータ通信機能を利用しており、移動局からの信号を受信するとデータ端子から相手局の情報が出力される。また、ID-5100等の一部の機種ではデータ端子に温度や湿度等の各種センサーを接続する事で単独でDPRS(APRS)ウェザーステーションを運用できるソフトウェアを搭載している。 これらのDVデータ機能は、メーカー製のD-STARトランシーバを用いる場合は技適に含まれているので、時間のかかる保証認定や送信機系統図の提出なく、アマチュア無線局の免許を取得すれば即日利用可能となっている。 DVモードを利用する時は、通信内容が音声かデータかに関わらず、バンドプランは「広帯域の電話・電信・画像」を使用する事とされている。 データのみで使用する場合も、無線局運用規則第二百五十八条の二の規定[3]に基づきF7Wは「広帯域データ」の範囲で使用する事ができない。 438.01MHzにて、DPRSやウェザーステーションの自動送受信が行われている[4]。 D-STARトランシーバの自動送信タイマーを設定する事で、位置情報や気象情報を自動的に送信し多数のアマチュア無線局同士で位置情報や活動状況を共有する事によるコミュニケーションの活発化、移動地のPR、登山時の遭難予防などにも役立てる事ができる。 D-STARトランシーバの位置情報機能であるDPRSは通常レピータを通してAPRS網に配信される仕様となっていたが、トラッカーやウェザーステーション等で自動送信する場合も区別なくレピータが中継動作してしまう問題があり、音声通話を目的にワッチしている局からは迷惑であるとされるも、JARLのD-STAR委員会担当者はブログで使用禁止[5]とアナウンスするばかりで具体的な解決を行う事なく放置していた。しかし、2009年頃[6]から埼玉県の堂平山に有志[7]により438.01MHzでシンプレックスi-gate局が設置されるようになり[8]、それから10年遅れてやっとJARLのD-STAR委員会担当者もシンプレックスi-gate局の開設について案内するようになった。
概要
モード
DVモード
対応するバンドプラン
DPRSのシンプレックス運用
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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