Counter_mode_with_Cipher-block_chaining_Message_authentication_code_Protocol
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Counter mode with Cipher-block chaining Message authentication code Protocol、あるいはCounter mode with CBC-MAC Protocol、あるいはCCMP (CCM Protocol) は、IEEE 802.11で規定される無線LANのための暗号化プロトコルである。CCMPは、CCMモードによるAESに基づいて、データの暗号化を行う[1]。CCMPは、脆弱性が発見され時代遅れとなったWEPの代替を目的として開発された[1]。プロトコル名が長いため、無線LAN機器の設定インターフェイスではプロトコルの「CCMP(WPA2-PSK-CCMPなど)」ではなく暗号化アルゴリズムの「AES(WPA2-PSK-AES、WPA2-PSK (AES) など)」と表記されることも多い。
技術的詳細

CCMPでは、データの機密保持のためのCTRと、認証および完全性の検証のためのCBC-MACを組み合わせたCCMモードを利用する。CCMPでは、MPDUのデータユニットとIEEE 802.11 MPDUヘッダの双方を保護する。共通鍵暗号にはAESが用いられ、鍵長およびブロック長はともに128ビットである。CCMPのCCMモードでは以下のパラメータが用いられる。

M = 8; MICは8オクテット.

L = 2; フィールド長は2オクテット

CCMPのMPDUは5つのセクションから構成される。1つ目は、データパケットの宛先と送信元のアドレスを含むMACヘッダである。2つ目は、8オクテットからなる、パケット番号 (PN)、初期化ベクトル (IV)、キーIDを含むCCMPヘッダである。PNは48ビットの番号であり6オクテットに格納される。PNは最初の2つおよび最後の4つのオクテットであり、パケットごとに増加する。PNの間に挟まれる形で予約オクテットとキーIDオクテットが配置される。キーIDオクテットは、初期化ベクトル (bit 5)、キーID (bits 6-7)、そして予約サブ領域 (bits 0-4) から構成される。CCMPはこれらの値をデータユニットとメッセージ認証符号の暗号化に用いる。3つ目はデータユニットであり、パケットで送信されるデータが含まれる。これら3つに、完全性の検出と認証のためのメッセージ認証符号 (MIC) と、誤り検出訂正のためのフレームチェックシークエンス (FCS) が加わる。これらのセクションのうち、暗号化されているのはデータユニットとMICのみである[1]
セキュリティ

CCMPはWPA2の標準暗号化プロトコルであり、WEPWPAの標準暗号化プロトコルであるTKIPといったRC4をベースとした暗号化プロトコルと比較してはるかに安全である。WPAにおいても、親機・子機の双方が対応していれば、標準であるTKIPの代わりにCCMPを用いることができる。CCMPは次のような機能を提供している[2]

データの機密保持:認証されたユーザのみが情報にアクセスできる

認証:ユーザが本人であるかを認証する

レイヤー管理の連携によるアクセスコントロール

CCMPは128ビットのブロック暗号 (AES) を用いているため、264回の試行に対して安全である。通常の中間一致攻撃によって、理論的な鍵の強度は2n/2に限定される[3]
既知の攻撃詳細は「Advanced Encryption Standard#安全性」を参照
脚注^ a b c Cole, Terry (2007年6月12日). “ ⇒IEEE Std 802.11-2007”. New York, New York: The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. 2013年12月19日閲覧。
^ Ciampa, Mark (2009). Security Guide To Network Security Fundamentals (3 ed.). Boston, MA: Course Technology. pp. 205, 380, 381. .mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 1-4283-4066-1 


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