Classic(クラシック)は、Mac OS X上で動作するハードウェア抽象化レイヤーである。Mac OS XでMac OS 9上で動作するアプリケーション(クラシックアプリケーション)を使用するために、Mac OS 9そのものをインストールして実行させるための環境である。PowerPCを使用したMacにインストールされたMac OS X v10.4までのMac OS Xのコンポーネントである。実行可能なMac OSはMac OS 9.1以降である[1]。 Mac OS Xでクラシックアプリケーションを使用するには、クラシックアプリケーションのアイコンか、その書類のアイコンをダブルクリックする。あるいは、起動時にClassicが自動的に起動するよう設定することもできる[2]。 Mac OS 9が独立して動作しているため、Classic環境のウィンドウ枠やメニューバーなどのアピアランス、インプットメソッドも Mac OS 9のものである。また、Mac OS 9の個々のソフトウェアでは、Mac OS Xのプリエンプティブ・マルチタスクの恩恵を受けられず、一部のアプリケーションがCPUを占有した場合には、Classic環境で動く全てのプロセスがユーザの操作を受け付けなくなる。メモリ保護機能もないため、一部のアプリケーションが強制終了した場合には、Classic環境を起動しなおす必要がある。また、ハードウェアに直接アクセスするものなど、一部のソフトウェアには互換性がない。 Mac OS Xへの移行にともない、2003年1月以降に発表されたMacではMac OS 9で起動することはできなくなった。有力なアプリケーションもすぐにMac OS Xに移行できなかったため、OSの移行期において過去のソフトウェア資産をもつユーザにとって重要な機能であった。2006年に発売されたインテル搭載のMacでは、Classic環境がサポートされていないため、Mac OS 9用アプリケーションは使用できない[1]。Mac OS Xへの移行が進んだことにともない、2007年10月に発売されたMac OS X v10.5 LeopardよりClassic環境は完全に廃止された。
概要
脚注[脚注の使い方]^ a b アップル. “ ⇒Mac OS X で Mac OS 9 アプリケーションを使用する”. 2008年6月29日閲覧。
^ Apple. “ ⇒Classic 環境を自動的に起動する”. 2008年6月29日閲覧。
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