Cartoon
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現代的な意味で、この種の風刺画を「カートゥーン」と呼ぶようになった最初は、1843年にイギリスの風刺漫画雑誌『パンチ』誌上における風刺画コーナー、とりわけジョン・リーチ(英語版)によるスケッチ調のペン画である。元来このコーナーは「ミスター・パンチの鉛筆画集」 Mr Punch's pencillings と題されていたが、政治家達の利己的な姿勢に対する皮肉として、「下書き」を意味する「カートゥーン」という題が新たに導入された。

新聞の政治面に掲載される風刺画は、政治漫画(ポリティカル・カートゥーン political cartoon)または論説漫画・社説漫画(エディトリアル・カートゥーン editorial cartoon)と呼ばれている。エディトリアル・カートゥーンは、アメリカで1940年代頃から通信社を通じての新聞記事全国配信システム(シンジケーション)によって広く読まれるようになり、多くの漫画家に影響を与えた。

エディトリアル・カートゥーンはおおむね、一コマまたは複数のコマ絵と、すぐ下に添えられた説明文(キャプション)かフキダシによる短い文字情報とで構成されている。人物や建物・道具といったものが象徴として用いられ、構図やポーズによって行為が規定されて、現実の事象に対する何らかの比喩を成している。実在人物の似顔絵が用いられる例が多く、過去の芸術作品の引用などが用いられる例もみられる。

ワシントン・ポスト』専属だったハーブロックは、自身のエディトリアル・カートゥーンでピューリッツァー賞を3回受賞している。
ギャグ・カートゥーン「一コマ漫画」も参照

アメリカ合衆国では、20世紀前半から、世相風刺によらないナンセンスなギャグを志向する「ギャグ・カートゥーン」が現れて、雑誌や新聞で掲載された。

ギャグ・カートゥーンは、エディトリアル・カートゥーン同様、おおむね一枚のイラストレーションと、すぐ下に添えられたキャプションまたはフキダシによる短い文字情報とで構成されている。フキダシを用いずにキャプションでセリフを表現する場合、口を開けた状態で描かれた人物の発言とする不文律がある[3]

ザ・ニューヨーカー』誌の専属漫画家ピーター・アーノー(英語版)は、アーノー自身も自称していたように「現代ギャグ・カートゥーンの父」とみなされている。特筆すべきギャグ・カートゥーン作家として、チャールズ・アダムス、チャールズ・バーソッティ(英語版)、チョン・デイ(英語版)がいる。
コミックスとカートゥーン「コミック・ストリップ」も参照

コミック・ストリップは、一般には「カートゥーン」ではなく、「コミックス(Comics)」あるいは「ファニーズ(Funnies)」と呼ばれる。それにも関わらず、コミック・ストリップの作者は、アメリカン・コミックグラフィック・ノベルの作者も含め、上記の風刺漫画家と同様に、「カートゥニスト(Cartoonist、カートゥーン作家)」と総称される。
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ノート:海外アニメに、このページに関する議論があります。(2022年9月)
議論の要約:「海外アニメ」が#アニメーションへのリダイレクトになっている件
アニメーション」も参照

コマ漫画と初期のアニメーション映画の表現手法上の類似性のために、「カートゥーン」という用語はアニメーションをも指すようになり、今日ではこの意味が用語カートゥーンの最も基本的な用法となっている。この用法においては、単語カートゥーンは時にはトゥーン(Toon)と短縮される(この用語はアニメ『ルーニー・テューンズ』の転訛かもしれない。また、この用語は映画ロジャー・ラビット』により広まった。有名なのが、アニメが登場人物を殺した時の新聞見出し「TOON KILLS MAN」の文字であろう)。

この用語は多くの場合、子供向けの、擬人化された動物、スーパーヒーロー、子供の主人公などによる冒険を特徴とするジャンルや、その他の類似ジャンルに対して最も頻繁に使用される。


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