Capeta
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capeta
ジャンル
少年漫画
モータースポーツ
漫画
作者曽田正人
出版社講談社
掲載誌月刊少年マガジン
発表号2003年3月号 - 2013年4月号
巻数全32巻
その他第29回講談社漫画賞(少年部門)受賞
アニメ
監督三沢伸
シリーズ構成上代務
キャラクターデザイン興村忠美
音楽佐橋俊彦
アニメーション制作スタジオコメット
製作テレビ東京創通映像マーベラス音楽出版
放送局テレビ東京他
放送期間2005年10月4日 - 2006年9月26日
話数全52話
テンプレート - ノート

『capeta』(カペタ)は、モータースポーツを題材とした日本の漫画作品。作者は曽田正人、共同原作者は冨山玖呂[1]。『月刊少年マガジン』にて2003年3月号より2013年4月号まで連載された。単行本は全32巻。

第29回講談社漫画賞少年部門受賞。テレビ東京系列でアニメ化もされている。
概要

この作品の主人公はカートに魅せられた少年・平勝平太(たいら かっぺいた)。曽田の作品の例に漏れず、この主人公も初めてのサーキットで度肝を抜く走りを見せるなど、天才肌の人物である。コース上でのライバルとの戦いと並んで、レース界の厳しい実力主義や、個人活動を続ける困難も描かれており、主人公は徐々に支援者を増やしながら、それらの逆境を乗り越えていく。

漫画本編は主人公がプロレーサーを目指してヨーロッパへ旅立とうとする時点で完結し、その先の未来像については語られなかった。曽田は連載終了にあたり「完結については2年前にほぼ決めました」「この終わり方がベストだと確信しています」と述べている[2]。なお、以前に行った小林可夢偉との対談では、主人公のF1デビューレースとしてイメージしていたこと(チャンピオン相手に一歩も引かないバトル)を、小林が2009年ブラジルGPで実際にやってくれた、と語っていた[3]

漫画とのコラボレーション企画として、2011年の全日本F3選手権に参戦した山内英輝が、主人公と同じカラーリングのマシンで出場した[4]
あらすじ

幼くして母を失い、父と2人で暮している少年、平勝平太(通称カペタ)。ある日、カペタの父は捨てられていた材料を使って手製のレーシングカートを造り、それをカペタに与えた。これが彼の運命を大きく変えることになる。カペタは仲間たちと「チーム・カペタ」を結成し、ジュニアカートに参戦。そこでライバルかつ目標となる源奈臣と出会う。

中学生になったカペタは、カートレース界の有力選手に成長。3年間使い古したマシンで苦戦しながらも、志波リョウを退けて全日本カート選手権ICAクラスのチャンピオンを獲得する。

活動資金が底をつき、カペタはレースを諦める事を覚悟するが、親友である安藤信に助けられ、ステラ自動車の新人オーディション (FSRS) に挑戦。ドライバー育成プログラム (S.D.P.) に補欠合格し、4輪レースの登竜門フォーミュラ・ステラ(Fステ)に参戦する。さらにノア・モータースポーツの竹森基に認められ、16歳にして全日本F3選手権にステップアップする。ここでもプライベーターゆえの苦労を味わうが、AYKチームの金田彬とのルーキー対決を制して、最年少F3チャンピオンを獲得する。

カペタはステラワークスの一員として、世界の精鋭が集うマカオグランプリに出場。ユーロF3に挑戦していた源と再会し、優勝を賭けたマッチレースを展開する。経済不況によるメーカー支援の縮小という逆風の中で、ふたりは最高峰のF1を目指して競いあうことを誓う。
登場人物
主人公と周囲の人々(チーム・カペタ)
平 勝平太(たいら かっぺいた)
愛称「カペタ」。本編の主人公。
1990年6月20日生まれ。身長:162cm。血液型はA型。作中では小学4年生から高校1年生までの成長過程が描かれる。仕事に明け暮れる父を気遣い、幼くして自身の本心を押さえ、何をやっても本気になれず退屈な日々を過ごしていたが、レーシングカートと出会い、本格的にレースに打ち込むことになる。初めて乗るマシンでも短時間でコツをつかみ、爆発的なラップタイムを叩き出す才能を持つ。カート時代より荷重移動を用いてマシンの向きを変え、コーナーの通過速度を高めるドライビングスタイルを身につけている。「マシンが一番気持ちいい走り」を理想とし、そのためには身体の酷使に耐えることも厭わない。普段は温厚で優柔不断な性格だが、レースのこととなると闘争心を露わにし、有利な状況を作るため計算高く非情な一面もみせる。ライバルの源奈臣には尊敬も抱いており、一歩先を進んでいく源と同じ舞台で戦うことを目標にしていた。女性に関しては鈴木茂波のことが苦手な一方で、源奈々子や秦紀子などのお姉さんタイプに弱い。最終話で紀子から告白され、恋人関係に。
平 茂雄(たいら しげお)
カペタの父親。愛称「シゲさん」。妻に先立たれた後、イカリ舗装で働きながら、男手ひとつでカペタを育て上げた。路面工事で訪れたカート場のスクラップを集め、カペタの初めてのレーシングカートを作り上げる。息子の夢を支えるため懸命に働き、レース会場への搬送やメカニックの整備も手伝う。レースについて源奈々子に相談するうちに親しくなり、やがて真剣な交際を始める。
鈴木 茂波(すずき もなみ)
カペタの幼馴染。男勝りの勝気な性格で、「チーム・カペタの監督」を自称し、ノブと共にカペタを前進させるアドバイスを贈る。カート関係者の中では愛らしい容姿が知られており、中学生時代にはタレント事務所からスカウトされ、グラビアアイドルとしてデビュー。芸能界でも人気者となり、女優としてドラマに主演する。(アニメ版では、玉木薫にスカウトされ、グラビアアイドルになるための活動をしていたが、茂波の意向で歌手になると決意する。エムベックスのオーディションに出場し落選してしまうが、有名プロデューサーのユウジにスカウトされ、歌手としてデビューした。)幼少時はカペタの父親に恋心を抱いていた。源奈臣をカペタのライバルとして敵視していたが、レース中の事故をきっかけに源と親密な仲になり、日本とヨーロッパで遠距離交際を続けている。
安藤 信(あんどう のぶ)
カペタの小学校以来の同級生。公私に渡り、固い友情で結ばれたパートナーでもある。カペタの実力と能力を見抜いており、初めは何事にも本気を出さないカペタに苛立ちを感じていたが、カペタがカートレースでみせた才能に魅了され、全面的に応援することを決めた。中学時代はチーム・カペタのマネージャーとして、活動計画や資金集めを担当。FSRS事務所にカペタの実績を売り込むなど、大人びた行動力をみせる。中学卒業時は、本格的に語学とスポーツマネージメントを学ぶためアメリカへ留学し、プロマネージャーになることを目指している。小学生の頃から鈴木茂波のことを好きだったが告白しなかった。カペタは彼女と源の仲を伝えようか悩んだ末、留学前に伝えられなかった。
井狩 俊樹(いかり としき)
茂雄の勤務する「イカリ舗装」の社長。カート時代にカペタのパーソナル・スポンサーとして資金援助をしたほか、年長者としての含蓄あるアドバイスを送る。叩き上げで会社を大きくした志をカペタに受け継いで欲しいと、密かに期待している。
サルッキー
チーム・カペタのマスコット的存在のサル。本名は「ラインハルトIII世」。元は桃太郎のペットだったが、カペタに懐いたため譲られた。
幼少編
源 奈臣(みなもと なおみ)
実母が指揮するカートチーム「オートハウス」のエースドライバー。カペタより年齢は1つ上である。血液型はO型。幼少期からF1ドライバーとなるべく英才教育され、カート時代は国内で無敵を誇った。フォーミュラ・ステラでもチャンピオンを獲得し、S.D.P.からヨーロッパへ派遣。URTチームから
ユーロF3に参戦し、世界レベルでも活躍が注目され始めている。ドライビングでは、深いブレーキングを武器にする。感情をあまり表に出さないタイプで、実母からは歌舞伎顔と呼ばれている。家事全般が得意で、語学力も堪能。プロ意識が高く、レース後のスポンサーへの結果報告など、周りの期待に応えるための努力を怠らないようにしている。カペタに対しては天才的なセンスを認めているが、環境作りの努力が足りないと不満を感じていた。一方で、カペタの相談役である安藤信の存在をうらやましく思うこともある。カート時代より鈴木茂波に好意を持っており、カペタの知らないところでアプローチに成功。ヨーロッパ滞在中も交際を続けている。
源 奈々子(みなもと ななこ)
源奈臣の母親。カートチーム「オートハウス」の監督。本業の開業医としても成功している。若いころはカートの全日本選手権で優勝の経験を持つ。「胸が大きくてステアリングを操作できない」ために現役を引退したというプロポーションの持ち主。離婚後、息子を厳しく育て上げたが、依然として美貌と若々しさを保っている。カペタの才能をいち早く見抜き、奈臣の競争相手としてオートハウスに勧誘したこともあったが、その後はレース活動や進路の良き相談相手となっている。父茂雄と意気投合し、息子たちにも報告するほど真剣に交際するようになった。
飛田 勇(とびた いさむ)
「オートハウス」所属のレーサー。上手いものの平凡な選手だったが、カペタとのバトルを通じてレースの楽しさに目覚め、全日本チャンピオンを争うレベルの選手に成長する。
田川上 桃太郎(たがわじょう ももたろう)
カペタのデビューレースに出場していた、大企業の御曹司。ドライバーとしての才能はカペタらに及ぶべくもないが、カペタの才能に惚れ込み、後に様々な援助を申し出てくる。飛び級で海外留学した秀才で、独自の美意識を持つ。
中学生編
志波 リョウ(しば リョウ)
「カートショップおかくら」所属のドライバー。
1989年8月7日生まれ。血液型はAB型。源奈臣と同期だが、全日本カートからフォーミュラ・ステラまでカペタとしのぎを削る。ジャニーズ系の外見とは裏腹に、根は真面目で努力家。雨のレースを得意とする。カートのチャンピオン決定戦でカペタに敗れ、FSRSの最終選考で見返したものの、フォーミュラ・ステラでも補欠合格のカペタにシートを奪われるという屈辱を味わう。カペタがF3にステップアップした後、2年目のフォーミュラ・ステラに参戦中。
安達 隼人(あだち はやと)
カート雑誌「月刊Jカート」のデスク。ジャーナリストとしてカペタの才能に惚れ込み、追いかけていくことを決意。後に総合モータースポーツ誌「週刊オートレーシング」に転属する。
フォーミュラ・ステラ編
加賀美 敦也(かがみ あつや)
ステラ自動車の国内モータースポーツ活動の責任者。フォーミュラ・ステラ・レーシングスクール (FSRS) 校長。かつてはステラのワークスドライバーとして
スポーツカー世界選手権(SWC)で活躍した。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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