CUTE(CUbical Tokyotech Engineering satellite)は東京工業大学松永研究室による超小型人工衛星シリーズ。
2003年に「CUTE-I」、2006年に「Cute-1.7 + APD」、2008年に「Cute-1.7 + APD II」が打ち上げられた。
目次
1 CUTE-I
2 Cute-1.7 + APD
3 Cute-1.7 + APD II
4 参考文献
5 外部リンク
CUTE-I
カタログ番号27844
状態運用中
打上げ場所プレセツク宇宙基地
打上げ機ロコット
打上げ日時2003-06-30
14:15:00 UTC [1]
物理的特長
本体寸法10 cm立方
質量1 kg[1]
軌道要素
軌道太陽同期軌道[2]
近点高度 (hp)819.0 km[1]
遠点高度 (ha)831.0 km[1]
軌道傾斜角 (i)98.6°[1]
軌道周期 (P)101.4 分[1]
CUTE-Iは小型衛星開発技術の第一段階として開発され、民生品の積極的利用を視野に入れた学生主導の低コスト小型衛星の実現を目標とした[2]。本体は重量1kg、大きさ10cm立方のCubeSatで、1枚の太陽電池パドルと3本のモノポールアンテナ
(英語版)を展開する[2]。通信周波数帯にはアマチュアバンドを使用[2]。2003年6月30日、東京大学のXI-IVなど他8機の衛星と共にロシアのプレセツク宇宙基地からロコットによって打上げられた。
打上げは成功し、その後通信アンテナ・太陽電池パドルの展開が確認された[3]。
2010年3月10日にヴァンデンバーグ空軍基地から『2010年3月12日にCUTE-Iが他の衛星(SCC# 8539)に衝突する危険性がある』と運用局に緊急の連絡が送られた。軌道計算から約100mの距離で最接近することが分かっていた[4]。しかし13日のパスによって衛星に問題は見られず、衝突の危機は回避された[4]。
2010年7月現在はテレメトリ取得を中心に運用中[3]。 Cute-1.7+APD / OSCAR 56
Cute-1.7 + APD
公式ページ ⇒CUTE-1.7+APD
国際標識番号2006-005C
カタログ番号28941
状態運用終了
打上げ場所内之浦宇宙空間観測所
打上げ機M-V 8号機
打上げ日時2006-02-21
21:28:00 UTC [5]
消滅日時2009-10-25
物理的特長
本体寸法20cm x 10cm x 10cm [6]
質量約3.6 kg[6]
発生電力約 3W[7]
軌道要素
近点高度 (hp)299.0 km[5]
遠点高度 (ha)711.0 km[5]
軌道傾斜角 (i)98.1°[5]
軌道周期 (P)94.7分[5]
Cute-1.7 + APDは松永研究室2機目の衛星。大きさ20cm x 10cm x 10cmのCute-1.7 + APDには、松永研究室開発のCute-1.7(衛星バス機器、工学ミッションモジュール)と河合研究室開発のAPD(Avalanche Photo Diode)センサモジュールが搭載されている。
この衛星は商用オフザシェルフを活用し、特に制御コンピュータとして日立のNPD-20JWL PDAを、サブシステムの接続にUSBを使用している。