CUFFS_?傷だらけの地図?
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CUFFS ?傷だらけの地図?
ジャンル
格闘漫画不良漫画
漫画
作者東條仁
出版社集英社
掲載誌週刊ヤングジャンプ
レーベルヤングジャンプ・コミックス
発表号1996年52号 - 2005年18号
巻数全32巻
話数全365話
漫画:CUFFS ?傷だらけの街?
作者東條仁
出版社日本文芸社
掲載誌別冊漫画ゴラク
漫画ゴラクスペシャル
ゴラクエッグ
レーベルニチブンコミックス
発表号2014年7月号 - 9月号(別冊漫画ゴラク)
発表期間2014年5月25日 -
巻数既刊7巻(2022年2月現在)
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画

『CUFFS ?傷だらけの地図?』(カフス きずだらけのちず)は、東條仁による日本漫画作品。『週刊ヤングジャンプ』(集英社)にて1996年52号から2005年18号まで連載されていた。格闘漫画である。

本作の最終回から2年後の世界を描いた、続編『CUFFS ?傷だらけの街?』が『別冊漫画ゴラク』(日本文芸社)にて2014年7月号より3号連続で掲載[1]。『漫画ゴラクスペシャル』(同)にて2015年4月号に掲載され[2]、『ゴラクエッグ』(同)にて連載中。

2022年5月、単行本全32巻の表紙をリニューアルし、東條による描きおろしイラストを使用した「新装版EX」版を、電子書籍限定で刊行[3]
あらすじ

「不良の聖地」と呼ばれる東京都・達川町(作品内での架空の街)で最強のチンピラと恐れられた久宝龍二(くぼうりゅうじ)。若い頃から喧嘩にあけくれ、素手では負け知らずだった彼もピストルには勝てず、35歳にして命を落としたが、彼の魂は16歳の少年の体に乗り移ってしまう。しかもその体は、16年前に捨てた妻・沢渡涼子の息子・沢渡憂作(さわたりゆうさく)であった。学校でのイジメを苦にした憂作が自殺した時に魂が入れ替わったらしく、龍二は憂作として第二の人生を送ることになる。
ストーリー展開

物語は第一章、第二章、最終章と計三章あり、第一章は主に、憂作の芝田学園での生活に絡んだストーリーおよび、憂作に乗り移る以前に龍二が絡んでいた人物に関連するストーリー展開であるが、学園モノであるにもかかわらず、まじめに授業を受ける等、本来の学生らしいことをしている主人公の姿が描かれているシーンは全くといっていいほどない。作者が得意とする、スピーディで爽快な戦闘シーンは本作品全章でいかんなく発揮されており、中にはB級アクション映画のマニアックなネタも散見される。第二章?最終章にかけての強さのインフレは前半の敵たちを弱体化させてしまったものの、この特徴的な戦闘描写は次回作の『BLOOD LINES』にも引き継がれた。

第一章の憂作は、彼の前に立ちはだかる不良やチンピラ、ヤクザ達を次々と沈めていく。

第二章は主に小松大工業高校のBCM(ブラックコートマフィア)や関西ノワールを中心に展開される、第一章のラストで憂作は恋人を失ったことから、前章と比較してシリアスなシーンがやや多くなる。また、宿敵BCMとの闘いを通じ、それまで仲間意識の希薄だった憂作は何かと気の合うヒデや、どんなことがあっても憂作についていこうとするミン、憎まれ口を叩きながらも、何かと助けの手を差しのべる門女(モンジョ)の女子三人組などと出会うことによって、次第に仲間を大切にするようになっていく。

最終章では、男死利祭や憂作は自分の魂がなぜ息子の憂作の体に乗り移ったか疑問に思い始め、自問自答のすえ、カナダへと旅立っていく。
登場人物
主要人物
沢渡 憂作/久宝 龍二(くほう りゅうじ)
本作品の主人公。享年35(連載開始時)。若い頃から多くの悪行を重ね、気がつけば街で一番恐れられたチンピラとなっていたが、ある日ヤクザと喧嘩になり、ピストルで頭を撃ち抜かれ死んでしまう。しかし、神のいたずらか、龍二の魂は同じ日にイジメに耐え切れずに自殺した自分の息子、沢渡憂作の体に乗り移ってしまい、第二の人生を歩み始めることになる。龍二は息子・憂作の体で第二の人生を歩むことになり、今度こそ真面目に生きようと決意するが、結局は暴力以外の手段を根本的に模索しないために芝田学園のトップ・長瀬との戦いを始め、様々な喧嘩や戦いに巻き込まれ、その身を戦いの渦へと投じていくことになる。憂作の体格は当初は華奢なチビと言われていたが、数々の修羅場を潜った賜物か龍二の遺伝子か、筋肉質の逞しい体に成長して行く。母(妻)の涼子や笠原恵、龍二の因縁を除く人のために積極的に動いた事はない。ほとんど巻き込まれたか標的にされたか、自分の暴力欲求に基づいて目の前の騒動に飛び込むかであり、憂作の近親者だった芝田学園の友人には無関心であり、ドラゴンズ編でO次郎の急襲を受けた生徒たちには何の責任も罪悪も感じず、騒動を起こしながら巻き込まれる無関係な者へは顧みない無責任な人間である。第一章では敵の規模が小さく問題が表出化しなかったが、笠原恵との出会いは自分の生き様を痛感する事態となる。小松大工業高校(マツコー)最強の不良集団であるBCMの世良に狙われた笠原とお互いに惹かれ合っていったが、白血病を患っていた彼女は病状が進行し、巻き込まれた負傷で帰らぬ人となってしまう。笠原の死によって、BCMを憎悪するようになった憂作は復讐するため芝田学園からマツコーに転校する。マツコーに転校してからは同じくBCMを恨んでいる「ミン」こと南谷雅彦や初対面で気が合う仲になった「ヒデ」こと岸川秀人などと一緒に行動することが多くなる。また、門倉女子高校(モンジョ)3人組のかすみ、あゆむ、琴子との絆も強めていく。それに伴って仲間意識が薄く無責任だった憂作の心境も徐々に変化していく。ヒデや堀田に裏切られた時には激怒し"誰も信じられない"と言った心境にまで落ち込んだり(助けに来たミンをぶん殴り『俺に仲間はいねーよ』と吐き捨てるほどであった)、「これ以上十字架は背負いきれない」と笠原の死をいつまでも引きずる繊細な一面を見せていた(ただし、自分の暗黒面と向き合うのは終盤直前である)。男死利祭が終わったあとは、自分自身の闇からの問いかけに応じ、今まで顧みることの無かった「憂作の心」と向き合う、そして、GATギャングの伊武との戦いの際、一酸化炭素中毒で薄れ行く意識の中で、沢渡憂作として数々の戦いや交流を経て、今まで顧みることの無かった「人の心」、さらには自分が原因で孤独な人生のまま生涯を閉じた息子の悲しみや無念さ、そして自分が転生した本当の理由を悟り、かつての贖罪と、常に憂作の側に居るという誓いを胸に九死に一生を得て生還を果たす。その後、幾つかの事件で先送りになっていた、カナダに旅立ってゆく。当初、笠原が行く筈だった世界を見てみたいという理由からだったが、「憂作の心」と向き合い、生まれ変わった意味を悟った後は、憂作に世界を見せてやりたいという思いから世界中を旅する事となった。また、再婚した涼子たちの新婚生活を邪魔したくないという思いもあった。渡加から2年後、カナダでヒデと再会した所で物語は終わる。ヘビースモーカーであり、龍二時代はラッキーストライクを、憂作時代はマイルドセブンを愛飲している。なお、他者の紹介に登場する憂作は全て「龍二の魂が乗り移った後の憂作」のこと。
沢渡 憂作(転生前)(さわたり ゆうさく)
龍二と涼子の間にできた子供。父親の龍二が原因で子供の頃から虐められていた気の弱い少年であったが、自殺を図った時に拳銃で殺された父親の魂が乗り移ってしまう。その後、男死利祭り後に「龍二自身の心の闇」が憂作の姿を借りて現れるようになる。
沢渡 涼子(さわたり りょうこ)
龍二の妻にして、憂作の母親。お人好しで家事が上手である。憂作に龍二の魂が乗り移った事に全く気づいていない。女手ひとつで憂作を育てたり、ヤクザの脅しに屈しなかったりという心の強い一面も持っているが、悪い意味で「子離れ出来ない母親」であり、憂作に依存している。ドラゴンズ編で出て行った憂作に食事をせず過ごし、生きる意味を失ったことも。しかし、ハルオの言葉で憂作の人生を考えるようになる。よく不良やチンピラ、ヤクザに襲われる。最終章では憂作が家を出た後に龍二の元・舎弟の警官、内藤浩徳と再婚して娘の憂菜を産む。
芝田学園(しばた)

私立のお坊ちゃん高校。他校の不良からは芝田モンと言われ馬鹿にされている。長瀬がトップになるまでは、カツアゲの格好の標的で芝田狩りと言われる大規模な恐喝が行われていた。
生徒
長瀬(ながせ)
憂作との喧嘩に敗れるまで芝田学園のトップだった男。“鉄人”という異名を持つ。「誠龍会」卒業試験「100人組み手」達成者であり、その証として左胸に「龍」の文字の刺青がある。一度、憂作に敗れ肩と右手を負傷する。2度目の登場時では、その怪我も癒えており新藤を裏拳一発でノックアウトさせる程の回復力をみせた。しかし、それでも両手を縛られボロボロの状態である憂作に敗れる。2度目の戦いに敗れたのちに己を変えるためにアメリカへと旅立ったが、男死利祭の直前に街へと帰還した。
宇田川(うだがわ)
憂作の幼馴染。最後まで名前が明らかになることはなかった。憂作からは「ウダ」と呼ばれる。昔は憂作と同じく虐められていたが、空手をはじめ様々な格闘技を習い虐めっ子と戦うようになった。そのため、宇田川への虐めはなくなったが、憂作への虐めがますますエスカレートしてしまい、そのことをずっと気にかけていた。何者かまでは判明できなかったが、憂作が別人であると初めて気付いた人物。第二章では同じく幼馴染の黒田有美と付き合っている。彼女の存在や受験が近づいたこともあり、不良や喧嘩といった世界から距離を取っていたが、BCMの勢力拡大の襲撃に巻き込まれる。男死利祭にも長瀬に挑発される形で参戦した。
黒田有美(くろだ ゆみ)
宇田川と同じく、憂作の幼馴染。憂作の豹変に違和感を覚え、憂作の体に龍二の魂が乗り移っていると突き止めた数少ない人物。両親の離婚をきっかけに一時期髪を染めるなど不良になってしまうが、タツコー編終了時に元の真面目な生徒に戻る。第一章半ばまでは憂作に好意をよせていたが、憂作の無責任な態度に怒りを見せ、恋人まで進展することはなかった。第二章では宇田川と付き合っている。
木本リョウ(きもと)
憂作を虐めていた不良の一人。憂作の体に龍二の魂が乗り移ってからは、すっかり立場が逆転してしまった。時代劇に出てくる越後屋のような人物で強い者には弱く、弱い者には強い男。男死利祭の時もなるべく喧嘩しないで乗り切ろうと思っていた。憂作につけられたあだ名は「キモ」。
新井(あらい)
憂作を虐めていた不良の一人。木本と同様、やはり立場が逆転し憂作から虐められる側になった。
吉川ミノル(よしかわ)
憂作が留年した際のクラスメート。ゴリラ顔。留年した憂作を虐めようと田村彩子とともに画策するが、憂作には全く歯が立たなかったことをきっかけに憂作の舎弟になると決心したが相手にされないままだった。男死利祭にもメンツを守るため参戦し、終戦時には小比類巻と実力を認め合った。
田村彩子(たむら さいこ)
吉川ミノルとともに芝田で天下を取るつもりでいた。自分の誘いに全く乗ってこなかった憂作が気に入らないためちょっかいを出す。しかし、結局全て失敗に終わり、挙句の果てにクラスメイト全員を差し向けて憂作を家庭科室で襲わせるも返り討ちに遭い、自分だけ逃げた為に仲間たちに見限られた。その後、態度を翻して憂作に接するが全く相手にされないままだった。
笠原恵(かさはら めぐみ)
芝田学園一の秀才で、パープル・ヘイズというタバコを不良に売りつけられたことによって、BCMから執拗に狙われるハメになってしまう。BCMに襲われている所を憂作に助けられ、趣味が意外にもB級アクション映画鑑賞なところから、憂作と意気投合し次第に惹かれていく。憂作も"俺の女"と認めるくらい仲が進展するが、BCMを追放されたナイフ使いの世良に狙われ池に落ちたり豪雨の中を逃げ回ったりしたことで持病の白血病の病状が悪化。憂作の必死の頑張りもむなしく最後は憂作の手の中で帰らぬ人となってしまった。そのことが憂作がBCMとの全面戦争を決意するきっかけとなる。
教員
若村(わかむら)
吉川ミノル、田村彩子のクラスの担任の女性教師。過去に虐められた経験を持つ。真面目で人のいい性格から吉川たちに虐められるが、憂作に助けられる。
笠原恵の父
芝田学園の教師で笠原恵の父親。暴力や不正を許さない非常に厳格な性格で、問題をよく起こす憂作には目をつけていた。娘である恵の直接の死因は憂作にはないことは認識していたが、それでも憂作を憎んでしまうことに教師の在り方を思い詰めてしまい、教師を辞職することを決意。その後、恵の墓参りに来ていた憂作と再会し、憂作が芝田学園を退学になった後も憂作の動向を気にかけていたことを告白(岸川秀人の言っていた支援者とは彼のことであった)。最後は恵の肉声の入ったカセットテープを憂作から渡され、テープレコーダーで聴きながら涙を流した。
その他
新藤(しんどう)
芝田学園の卒業生でボクシングの使い手。


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