CSI:科学捜査班
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製作者

アンソニー・E・ズイカー
(全作品)
キャロル・メンデルソーン
(ニューヨーク、マイアミ、サイバー)
アン・ドナヒュー
(ニューヨーク、マイアミ、サイバー)

『CSI:科学捜査班』(CSI かがくそうさはん、英語: CSI: Crime Scene Investigation)は、アメリカ合衆国CBS他にて2000年から2015年まで放映されていたテレビドラマ海外ドラマ)シリーズ。日本では、WOWOWAXNDlifeTOKYO MXおよびテレビ東京系列などで放送。2021年10月から新シリーズ『CSI: ベガス』が放送開始された。

ネバダ州ラスベガスを舞台に、最新科学を駆使して凶悪犯罪に挑む、ラスベガス警察科学捜査班の活躍を描く。
解説

製作総指揮はジェリー・ブラッカイマー。主題歌はザ・フーの「Who Are You」。

米国の警察組織にも他国と同様に科学捜査を行う鑑識のチームは存在していたが、CSI(Crime Scene Investigation=科学捜査班)というセクションは存在せず完全にTVドラマ用のフィクションであった。また、このような地味ともいえる職種を志望する人員は極めて少数であり、常に人手不足であったと言われる。

ところが本作の大ヒットにより、就職志望者が殺到した。そこで各警察署では科学捜査を行うセクションを独立させ、CSIと命名した。また、このドラマの世界的ヒットにより、各国の警察も米国と同様に組織改編を行ったと言われている。TVドラマの影響力が現実の科学捜査の進展に大いに寄与した。フィクションであるドラマが現実を動かした好例の一つと言える。

本作の概要は、華やかなカジノを中心に人々の欲望が渦巻く街・ラスベガスを舞台に次々に起こる難事件を、科学捜査班(CSI = Crime Scene Investigation = 犯罪現場捜査、日本では鑑識班)が最新科学を駆使して、現場証拠から犯人及び犯行過程を解明していく。必ずしも事件が全て解決する訳ではなく、解決しても後味の悪い結果になる場合もある。また、各話のエンディング部分で、後日譚などのエピソードが描かれることなく、いきなり終わってしまうことが多いのも特徴である。基本的には1話完結であるが、特定の犯罪者が複数のエピソードあるいはシーズンにまたがって登場することもある。

主人公に相当するキャラクターが1人おり、シーズン1第1話からシーズン9第10話まではウィリアム・ピーターセン演じるギル・グリッソムが、シーズン9第11話からシーズン11最終話まではローレンス・フィッシュバーン演じるレイモンド・ラングストンが、そしてシーズン12第1話からはテッド・ダンソン演じるD・B・ラッセルが主人公格としてストーリーを牽引している。一方、チーム全員で1つの事件を捜査することもあれば、1エピソードごとに複数の事件をチーム分けで担当することもあるため、必ずしも主人公格のキャラクターばかりに焦点が当たるわけではない。犯罪捜査を軸としつつもチームの人間関係や捜査官個人にスポットが当たることもあり、特定の捜査官を中心に描かれるエピソードでは、他のキャラクターの出番が少なかったり、全く登場しないこともある[注 1]。役職名に関しラスベガスのみ「主任」という呼称が使用されているが、chiefという台詞を誤訳したと思われる。正確には「LABO(Laboratory)director」という役職名「管理者・責任者」を指し警部とは同格にあたるポジションのため、以降のマイアミ・ニューヨークでは「チーフ」と日本語訳が改められている。※マイアミのホレイショが警部補であり課長職に相当する

セットや小道具の全ては、実際の捜査で使用する本物を用意し、リアリティの追求に余念が無い。このような芸当が可能なのはアメリカのテレビ番組制作における予算が潤沢なためである。また、現実の犯罪捜査で鑑識班が捜査班として、尋問や逮捕あるいは捜査などの刑事の仕事をすることは有り得ない(彼らは警察学校で数カ月間の研修を受け「法に遵って正しく権力を振るいます」と宣誓した警察官ではなく、技官)。

番組中CSIチームが使う捜査用車両は番組開始当初はシルバーの二代目ジープ・グランドチェロキーだったが、第1シーズン中盤から青の二代目シボレー・タホ、第2シーズンからタホの姉妹車である青(第6シーズンからシルバー)の二代目GMC・ユーコンデナリ、第7シーズン第3話からシルバーの三代目ユーコン、第8シーズン第13話から黒の三代目ユーコンのハイブリッド仕様に乗り換えている。
作品評価・視聴者数

全米では、『ER緊急救命室』、『フレンズ』を抜いて視聴率No.1になり、その好調さを示すように『CSI:マイアミ』、『CSI:ニューヨーク』と2作のスピンオフ作品が発表されている。また、第31回 People's Choice Awardsにてフェイバリット・テレビ・ドラマシリーズで受賞、キャサリン役のマーグ・ヘルゲンバーガーがフェイバリット・テレビ・スター女優賞を受賞した。また主演のウィリアム・ピーターセンの2008年時点での一話あたりのギャラが60万ドルであり、これは全米のプライムタイムのドラマで最高額であった[1]

シーズン1から平均視聴者数は2000万人超えを記録、通算100話目となるシーズン5第8話「第三の性」(原題 Ch-Ch-Changes)では、シリーズ最多となる3146万人の視聴者数を記録した[2]。このシーズン5ではスピンオフ2作も出揃い(マイアミ編はシーズン3、ニューヨーク編はシーズン1)、第1話の視聴者数が週間視聴者数ランキングでそれぞれ1位、2位、5位を記録[3]、3作全てが大ヒットを記録した。シーズン5の視聴者数は平均で2626万人であり[4]全シーズンで最多となった。

一方、これ以降視聴者数は緩やかに減少し、シーズン8では平均視聴者数が2000万人を割り込んだ[5]。シーズン12第20話「殺しの衝動」(原題 Altered Stakes)では、1話あたりの視聴者数が1000万人を割り込む[6]など、その勢いには陰りが見えている。

なお、マイアミ編は2012年5月にシーズン10でファイナルを迎え、ニューヨーク編は2013年5月にシーズン9をもって放送を終了した[7][8]。2013年時点では、CSIシリーズの中で放送が継続しているのは本作のみとなっていたが、新たなスピンオフ作品として『CSI:サイバー(英題:CSI: Cyber)』の放送が発表された。主演はパトリシア・アークエット[9]。『CSI:サイバー』の舞台はクアンティコのFBIの話となる。本シリーズに関しては2015年2月にシーズン15で終了、最終話は2時間のテレビ映画になることが決まった[10][11]。また、ラッセル役のテッド・ダンソンが『CSI:サイバー』に本番組と同じ役でレギュラー出演することも発表された。しかし、その『CSI:サイバー』も視聴率が伸び悩んだため第2シーズンで打ち切りとなり[12]、これによって2016年3月で16年間続いてきたCSIシリーズは一旦終焉を迎えることとなった。その後、前述の通り、2021年10月から新シリーズ『CSI:ベガス』が放送開始され、シーズン2の製作も発表された。
社会への影響・批判

現実の捜査では、DNA鑑定や遺体の毒物検査の結果が判明するまでに数週間から数ヶ月かかるのに対し、劇中では数時間程度で結果が出る[13]という違いがあり、実際の捜査手順からかけ離れているとの批判が存在する。また、アメリカでは人気番組であるCSIを見た陪審員が、現実とかけ離れた証拠の基準を抱くようになり、たとえ複数の目撃証人がいても、科学的証拠なしでは有罪判決を拒否するようになる傾向があると指摘する検事や法学者も存在する[14]CSI効果(CSIエフェクト)と呼ばれている。他にも劇中で行われる高度な科学捜査(法科学)を一般に広めてしまうことで、犯罪隠蔽の巧妙化を招くのではないかと不安視する声もある[15]。この意見はドラマ内でも取り上げられ、記者がグリッソムにその質問をするシーンがある。
出演者の変遷

本作は放送が10年以上に及ぶ長寿作品ということもあり、レギュラーはもちろん、その他の出演者の入れ替えも随時行われている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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