COVID-19
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原因ウイルスは変異しており、感染力が強いSARSコロナウイルス2の変異株について、日本感染症学会は「別のウイルスと捉えて対応すべき」と提唱しているが[23]、従来のCOVID-19ワクチンが、特にブースターショットを受けた人々にとって、重篤な症状、入院、および死亡の可能性を大幅に減らすことを示す証拠が得られている。

感染経路は飛沫感染やエアロゾル感染などであり、予防には、ウイルスを持っている可能性がある人との狭い空間での会話を避けること[24]衛生マスクが重要となる。オミクロン株はこれまでに出会った中で最も伝染性の高い変異株であるため、高品質でフィット感のあるKN95、KF94、およびN95マスクがこれまで以上に重要になっている[25][26]

日本においては、2020年時点では感染症法に基づいて強制入院などの措置を取ることができる指定感染症(2類感染症相当)に指定された[27]ほか、新型インフルエンザ等対策特別措置法上も新型インフルエンザ等とみなされ、日本国政府緊急事態宣言を発令できるようになっていたが、2023年1月27日新型コロナウイルス感染症対策本部において感染症法上の位置付けの変更が正式に決定され、同年5月8日に2類感染症相当から季節性インフルエンザと同等の5類感染症に引き下げられた[28][29]

2019年12月に中華人民共和国湖北省武漢市で初めて検出された新興感染症[注釈 2]で、一般に武漢市から世界各地に感染が拡大(パンデミック)したと考えられているが[31][3]バルセロナ大学スペイン)の発表によると2019年3月に採取した廃水から新型コロナウイルスが検出されている[32]イタリアの国立がん研究所の研究によると2019年9月に採取した同国での肺がん検査受診者の血液中から新型コロナウイルスの抗体が検出されており、武漢市で報告される前から、世界中にウイルスが広まっていた可能性が、2020年3月時点で指摘されている[33]。.mw-parser-output .toclimit-2 .toclevel-1 ul,.mw-parser-output .toclimit-3 .toclevel-2 ul,.mw-parser-output .toclimit-4 .toclevel-3 ul,.mw-parser-output .toclimit-5 .toclevel-4 ul,.mw-parser-output .toclimit-6 .toclevel-5 ul,.mw-parser-output .toclimit-7 .toclevel-6 ul{display:none}
名称

2020年1月9日世界保健機関 (World Health Organization; WHO) は中華人民共和国湖北省武漢市における肺炎の集団発生が新型コロナウイルス(原文では “novel (or new) coronavirus”)によるものであるとする声明[34]を出した。この時点では、同声明を翻訳した日本の厚生労働省検疫所は「新しいコロナウイルス」や「武漢肺炎」(原文では “pneumonia in Wuhan”)と訳している[35]

同年2月1日、「新型コロナウイルス感染症を指定感染症として定める等の政令」の施行により[27][36]、法令において「新型コロナウイルス感染症」と定められた。厚生労働省[37]日本感染症学会[38]もこれに準じている。

同年2月11日、WHOがCOVID-19(コヴィッド ナインティーン[39]またはコビッド ナインティーン[40])と命名した[41]。COVIDは “coronavirus disease”(コロナウイルス疾患)の略称で、19は最初にウイルスが発見された2019年を表している[42]。英語では “coronavirus disease 2019”[43][42][44][45][46] または単に “coronavirus disease”[47] とも表記される。日本においては「新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)」と併記される場合もある[48][49][50][51][52][53]

WHOは、ヒトに感染する新たな感染症やウイルスの名称に、地域名・人名・動物名・食品名、特定の文化や産業名を含めないと規定しており[54][55][56][57]、この命名について、固有の地名や国名などと関連付けることで起こる特定の集団へのスティグマを防止するよう考慮したと説明した[58]

中華民国台湾)の衛生福利部疾病管制署では、COVID-19を法令公式名称においては「厳重特殊伝染性肺炎」と定めたが、簡称として「武漢肺炎」の呼称を公的文書で使用している[59]。また、香港韓国、日本などの一部報道においても「武漢肺炎」の表記が用いられている[60][61][62][63]。「中国本土における2019年コロナウイルス感染症の流行状況#ウイルスの呼称・発生地に関する争議」も参照
病理

SARSコロナウイルス2に感染することによって発症する[3]
感染経路COVID-19の感染経路

感染経路としては、ウイルスが付着した手で鼻や目や口を触ることによる接触感染と、くしゃみによる飛沫感染がある[3]。重い飛沫は数秒間、2メートル程度を飛んで床や地面に落下することが多く、米国ガイドラインでは感染者から6フィート(約182センチメートル)範囲での暴露で飛沫感染が起こるとしている[64]

空気感染は、特に屋内のハイリスク環境であった場合に起こりえるとされ[65]、米国ガイドラインでは感染者と共に換気の悪い部屋に15分以上滞在すると空気感染が起こりえるとしている[64]。レストラン、ナイトクラブ、ジム、オフィス、宗教施設、合唱団など、混雑している場所や換気が少ない場合にリスクが高い[66]
宿主細胞受容体

SARSコロナウイルス2は、SARSコロナウイルスと同じく宿主細胞のアンジオテンシン変換酵素II(ACE2)受容体に結合して感染するとみられている[67]


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