CHEOPS
所属SSO 、ESA
公式ページ ⇒CHEOPS
国際標識番号2019-092B
CHEOPS(CHaracterizing ExOPlanets Satellite:ケオプス)は欧州宇宙機関(ESA)とスイス宇宙局(SSO)の協力によって2019年12月18日に打ち上げられた太陽系外惑星の観測を目的とした小型宇宙望遠鏡である[1]。 欧州宇宙機関が長中期探査計画「Cosmic Vision 2015-2025
概要
衛星プラットフォームはエアバス・ディフェンス・アンド・スペースが製作を担当。衛星の大きさは高さ1.5m、外径1.6mで重量は290kg。6角柱の衛星プラットフォームの片側3面を覆う太陽電池アレイが、衛星と観測装置を太陽光から守るシールドの役割を兼ねており、そのサンシールドを背負う形で光度測定用に設計されたリッチー・クレチアン式望遠鏡(バッフルを含め全長1.2m、重量60kg)が設置される。この望遠鏡は口径320mm、焦点距離2681mmで、0.32度の視野直径を有し、その焦点に置かれたCCDが可視?近赤外線の波長(400?1100nm)を検出して観測対象となる恒星の光度変化を測定する。
CHEOPSは2019年3月に衛星のテストを完了した[3]。イタリアの軍民共用地球観測衛星COSMO-SkyMed第二世代機の打ち上げに伴うサブペイロードとして、2019年10月15日から11月14日にかけての打ち上げが予定されていたが[4]、2019年12月18日に打ち上げられた[5]。地球の明暗境界線上を周回する太陽同期ドーンダスク軌道に投入され、常に望遠鏡を太陽の反対側に向ける姿勢(離角120度以上)を保ちつつ観測を行う。
打ち上げと軌道上の試験まではESAが担当し、その後の観測運用はスイスのベルン大学が中心となりヨーロッパ11か国の研究機関が参加するCHEOPSコンソーシアムによって管理される。ジュネーブ大学内に置かれたサイエンスオペレーションセンターによって観測スケジュールが組まれ、スペイン国立航空宇宙技術研究所内のミッションオペレーションセンターを通じてトレホン・デ・アルドス地上局より衛星の制御コマンドがアップロードされる。観測時間の20パーセントは外部の研究機関から提案されたターゲットに割り当てられる予定である。
関連項目
太陽系外惑星/太陽系外惑星の発見方法/太陽系外惑星探査プロジェクトの一覧
PLATO/ARIEL - 同じく「Cosmic Vision 2015-2025」に含まれる太陽系外惑星探索ミッション
クフ - ケオプス(Cheops)はギリシア語化された名前
ANGELS - CHEOPS のピギーバック衛星として同時に打ち上げられたフランスの人工衛星。
脚注^ “欧州宇宙機関、宇宙望遠鏡「ケオプス」打ち上げ 太陽系外惑星探査へ”. AFPBB. (2019年12月18日). https://www.afpbb.com/articles/-/3260203 2019年12月19日閲覧。
^ ⇒“ESA SCIENCE PROGRAMME'S NEW SMALL SATELLITE WILL STUDY SUPER-EARTHS”. ESA Homepage. (2012年10月19日). ⇒http://sci.esa.int/cosmic-vision/50958-esa-science-programme-s-new-small-satellite-selected/ 2019年3月18日閲覧。
^ ⇒“CHEOPS IS READY FOR FLIGHT”. ESA Homepage. (2019年3月11日). ⇒http://sci.esa.int/cheops/61203-16-cheops-is-ready-for-flight/ 2019年3月18日閲覧。
^ ⇒“EXOPLANET MISSION LAUNCH SLOT ANNOUNCED”. ESA Homepage. (2018年11月23日). ⇒http://sci.esa.int/cheops/60949-exoplanet-mission-launch-slot-announced 2019年1月1日閲覧。