CHARON
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この項目では、マンガについて説明しています。その他の用法については「カロン」をご覧ください。

CHARON
ジャンルSFサバイバルアクションサスペンス
ストーリー漫画少年漫画
漫画:CHARON
作者山田恵庸
出版社講談社
掲載誌週刊少年マガジン
レーベル少年マガジンKC
発表号2013年42号 - 2014年4・5合併号
発表期間2013年9月18日 - 12月25日
巻数全2巻
話数全15話
テンプレート - ノート

『CHARON』(カロン)は、山田恵庸による日本漫画作品。『週刊少年マガジン』(講談社)にて、2013年42号[1]から2014年4・5合併号[2]まで連載された。
概要

2040年宇宙に存在する遺産を探すことを目的とし、同じ年代・時間に生誕した少年少女たちの駆け引きを描いていくサバイバル漫画である。登場人物の風貌は前作『エデンの檻』から引き継がれているが、本作では少年少女たちの数が18人に絞られているほか、作者のサバイバル作品で多く描写されてきた猟奇殺人強姦などはほとんど起こらず、死亡したと思いきや実は仮死状態で生存していたという展開になるなど、作風がやや一新している。

『マガジン』2014年4・5合併号にて、最終回の予告もせずに突然の打ち切りとも言えるような形で連載が終了した[注釈 1]

単行本第2巻の巻末にて、作者のあとがきに「自分の力不足で物語の重要な部分を最後まで描ききれずに打ち切られ、読者の期待に応えられなかった」ことを謝罪する旨が供述された。

上記のような経緯もあり、『イブニング』(講談社)での次作『DEATHTOPIA』の連載開始時には同誌2014年10号の表紙をはじめ各所で「『エデンの檻』の山田恵庸」と紹介されるなど、本作が作者の代表作として挙げられる機会は少ない。
あらすじ

時は2040年9月。日本の高校生・九十八密は特殊な能力を持っていたことから過酷な少年期を過ごすが、今は一般人として平穏な日々を過ごしていた。しかし、その日常はいきなり打ち砕かれる。ある日、密が目を覚ますと、そこには面識が無く国籍も性別もバラバラな17人の少年少女と共に、床も壁も天井も金属でできた謎の施設にいた。他の17人も拉致された理由などを知らない者が多かったが、ようやく黒幕と場所が判明する。黒幕は世界最大の宗教団体「クリータ教会」で、施設は宇宙船の内部だった。

教会関係者によると、人類は死滅の危機に瀕しており、それを阻止するには地球を造った神が月に遺した「神の遺産」と呼ばれる「力」が必要だという。預言書によると、その遺産を得られるのは2024年9月9日9時9分生まれの密を含めた18人だけであり、彼らを月に送る「救世主(メサイア)計画」のために密たちを拉致し、今後は人類のために命懸けで「神の遺産」の獲得に尽力してほしいという。本人の同意も無いあまりの強引さに反発する者も少なくなかったが、すでに彼らは宇宙を航行中の宇宙船の中で、国から家族まで教会が根回ししていたため、物理的にも社会的にも逃げられなかった。さらに、クリータ教会以外の宗教などさまざまな組織・団体が「神の遺産」を入手しようと、対象者を養い本船に乗り込ませていることまで明らかになる。現状を最もよく知る1人であるクリータ教会の戦士・アイシャは、「ここにいる18人は世界を救う仲間ではなく、己が信じる神の代理戦争(聖戦)」とまで言い切る。

「神の遺産」の獲得が過酷な試練と予想される中で、密は誰が一般人か、味方か、敵かをまず見極めなくてはいけなくなった。さらに、密の能力に目をつけて懐柔しようとする者や殺そうとする者なども現れ、事態は混沌となる。かくして、連帯感皆無かつ統率者不在の状況下、人類救済のために宇宙を舞台とした「神の遺産」の獲得争奪戦が始まる。
登場人物
救世主(メサイア)

18人のメサイア全員の生年月日は2024年9月9日9時9分のため、第1話の2040年9月7日時点では16歳間近となる。
九十八 密(にたらず ひそか)
18番。本作の
主人公。一般人の高校生。性格はクールでぶっきらぼう。生まれついて宿った「神殺し」と呼ばれる念力を持つ。父親は密の能力を気味悪がり疎遠で、母親は密の能力が原因となり心を病んだ末に全裸で自殺した。兄弟姉妹の有無は不明だが、母親の自殺以後は密の味方となる家族はいなかったらしい。幼少時から家族や周囲から気味悪がられたために厭世的で、人類の救済なども全く興味は無い。能力を制御するコツは欲望を抑えることであるため、あらゆる面で我慢強い。また、幼少期に母親の死体を目撃したことから、女性への性的感情も特に示さない。
福寿 幸(ふくじゅ さち)
10番。本作の
ヒロインの1人。国際連合から派遣されてきた国連エージェントの少女。九十八に興味を持ち、一般人を装って九十八に接していたが、玲音の日記がきっかけであっさり自白した。当初は小悪魔的な素振りも見せていたが、根は使命感に溢れる純真さを持つ。国連事務総長の養女で、今回の計画のために3歳の時から特殊訓練を受けながら育てられた。そのため、家族愛に飢えている面があり、他の17人をきょうだいのように思っている。作者の次回作品『DEATHTOPIA』にて、中学生アイドルという設定で登場している。
アイシャ・マラーク・ザファル
7番。世界最大の宗教団体「クリータ教会」から派遣されてきた少女。浅黒い肌、白い髪で短髪、青い瞳が特徴的。怜悧冷徹な性格で、教会に対して強い忠誠心と信仰心を持っている。メサイア計画のために幼少時代から養育され、格闘技や宇宙船操縦などの技能を持っている。最終回では、神の遺産により雷を操るような神の力を手に入れた。
西園寺 玲音(さいおんじ れいん)
1番。本作の
キーパーソン。一般人の高校生。16歳で陸上オリンピック選手になった少女。巨乳である。部屋は極めて殺風景。国連調査では一般人と見なされているが、予知夢で今後の出来事を把握しているらしく、不思議な書き込みがある日記を持っている。最終回では、先に探検に出掛けた17人と人類滅亡を止めようと決心するところで物語が終わる。
根津 旺理(ねづ おうり)
9番。一般人の高校生。都議会議員の三男。神の遺産(一部)の初の獲得者。性格は軽薄で軽率。横柄でヒステリックなまでに短気だが、腕っ節は弱く弱者には威張るという、典型的な小者。ラファエルに掴みかかるも叩きのめされ、その後は下僕になった。都議会議員の息子であることを鼻に掛けているが、成績は悪く父や兄たちからは馬鹿にされている。コンプレックスの塊で、神の遺産を獲得できそうになると途端に本性を現し、神の力である念力でラファエルたちに復讐を始める。終盤で密に念力勝負で敗れて負傷するが、密たちへの復讐を誓って姿を消す。
ラファエル・ベスティア
17番。シチリア最大のマフィア「ベスティアファミリー」のボスの息子で幹部。女性のような外見に反し、腕っ節は異常に強く、大の戦争好きで「ベスティア家の悪魔」「暴力のスペシャリスト」とも呼ばれている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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