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CCDイメージセンサ(シーシーディーイメージセンサ、英: CCD image sensor)は固体撮像素子のひとつで、ビデオカメラ、デジタルカメラ、光検出器などに広く使用されている半導体素子である。単にCCDと呼ばれることも多い[1][2][3][4]が、「CCD」という頭字語自体には、CMOSイメージセンサの「CMOS」の部分と同様に、「イメージセンサ」という意味は全く含まれておらず、実際にイメージセンサ以外へのCCD(電荷結合素子)の応用は複数存在する。 CCDは、1969年、アメリカ電信電話ベル研究所にいたウィラード・ボイルとジョージ・E・スミスによって、磁気バブルメモリの動作原理から着想し、半導体に応用することによって発明された。 通常の半導体集積回路では、一般に、その上に作り込まれたそれぞれの素子の間は金属層のパターンによる配線によって、電気的に接続され信号がやりとりされる。これに対し、隣り合った素子の間の電荷的な結合を利用して、次々と電荷の状態が送り出されることにより信号がやりとりされる素子がCharge-Coupled Device(CCD: 電荷結合素子)である。 受光素子と組み合わせて撮像デバイスとする他、NTSCで必要な櫛形フィルタでアナログフィルタにおける遅延線に相当するシーケンシャルアクセスの記憶装置など、色々の応用がある[5]。撮像デバイスとしては、配線に面積を取られないぶん、受光面積を広くできる、といった利点がある一方、スミア現象などの弱点もある。 現在メジャーな固体撮像デバイスとして、CCDイメージセンサの他にCMOSイメージセンサがある。長らくCCDイメージセンサのほうが多く利用されてきたが、低価格品や携帯電話ではCMOSセンサの普及が進んでおり、2004年後半には総出荷個数でCMOSセンサが上回った。 より複雑な構造のためにCMOSセンサに比べてCCDの製造は難しく、製造のできる企業は限られている。また、CMOSセンサに比べてかなり高価な素子となっている(詳細は後述)。 撮像素子の働きは、被写体からの光線をレンズなどの光学系によって撮像素子の受光平面に結像させ、その像の光による明暗を電荷の量に光電変換し、それを順次読み出して電気信号に変換することである。 固体撮像素子においては、1枚のシリコン基板上に形成された多数の受光素子の並びで光電変換を行う。受光素子に光を照射すると光エネルギーによって電荷を発生する。この電荷をCCD素子によって外部に転送するのが主な動作である。なお、受光素子として独立したフォトダイオードを用いる場合と、転送用CCDそのものを受光素子として動作させる場合がある(後述)。 CCDはMOSキャパシタを近接して並べた構造が基本である。CCDはMOS構造半導体素子の一種で、シリコン基板表面の酸化膜上に多数の電極を設け、MOS構造の各電極に隣同士で異なる電圧を与えることによりポテンシャルウェル 各電極に加える電圧を適切に制御することにより各素子の電荷が隣の素子にいっせいに転送される。これにより各素子が保持する電荷をバケツリレー式に順次外部に取り出すことができる。ちょうどデジタル回路のパラレル=シリアルシフトレジスタと同じ動作であり、アナログ量を扱えるシフトレジスタとも言われる。この性質を利用して一列の端から入力した電荷を素子数分の転送回数に相当する遅延を持たせて反対側の端から取り出せば、遅延線(ディレイライン)として動作させることができ、前述のようにこのようなCCDの機能の利用法はイメージセンサ以外にもいろいろある。 リニアイメージセンサともいい、フォトダイオードを一列に並べ、これに並列にCCDを配置している。1回の露光でフォトダイオードが光電変換した電荷を各画素に対応するCCD素子にいっせいに転送し、続いてCCDに転送パルスを与え電荷を順次読み出す。全画素の電荷を出力し終わると次の露光が可能になる。 一次元イメージセンサは線状の像しか光電変換できないので、被写体とイメージセンサを相対的に移動させるか、光学系によって同等の相対移動を行うことにより被写体全体をカバーする。ファクシミリや複写機、イメージスキャナなどで使われる方式である。またそういったものの他、1次元のパターンのみ取得できれば良いという応用も多く、カメラでは「ジャスピンコニカ」や「キヤノンオートボーイ」時代のオートフォーカス用センサで使われていたという例がある[6]。
概要
歴史
CCD
CCDイメージセンサとCMOSイメージセンサイメージセンサ・デバイスの例
イメージセンサの目的
原理と構造電圧を制御して電荷を転送する
一次元イメージセンサ
二次元イメージセンサ
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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