2010年代以降は側面衝突時の安全性確保を理由としてワイド化が進んだが、これにより日本では概して扱いづらいサイズとなってしまった。(後述)
ピックアップトラックやライトバンなどの商用車は、乗用車のセグメント分類には属さない。
日本国内市場における逆転現象時に日本で2020年代のCセグメントの取り扱いに苦慮することを示した画像。この駐車場は1台あたりの駐車枠がBセグメントであるトヨタ・アクアがなんとか収まるほど小さく、Cセグメント以上の車両は収まりきらないことが予想される。(Dセグメントのマツダ・アテンザに至っては完全にフロントオーバーハングがはみ出してしまっている。)
BCセグメント(フルBセグメント)の車は輸出先に合わせて大型化されているが、日本は交通インフラの設計基準に小型自動車と普通自動車が混在していることから5ナンバー車の需要は絶えない。
国内専用車として生産されていたアリオン/プレミオなど5ナンバーのCDセグメント(フルCセグメント)車は、生産台数で上回るBCセグメントにあたるカローラ系の輸出仕様車やオーリス(のちのカローラスポーツ)、カローラルミオン( = 2代目サイオン・xB)など比して仕様が下回る事例もみられる。プレミオ/アリオンと同様にコロナ/カリーナの系譜にあたる欧州戦略車のアベンシスは、大型化された本格Dセグメント車である。
2019年現在、新車として販売されているフルBセグメントやJCセグメント[3]とも扱われる5ナンバーのCセグメント車は、アリオン/プレミオのほかはいずれもBCセグメントに近いカローラアクシオ、カローラフィールダー、グレイス、シャトルである[4]。
一方で5ナンバー堅持を断念し3ナンバー化したCセグメントのボディサイズ肥大化は2000年代のD/Eセグメントのサイズ、及び2010年代の平均車齢(13年前後)[5]を考えると急激に進んでいると言え、ざっくり言えば「ゼロ・クラウン」を乗り潰した頃にカローラスポーツを見たら、むしろワイドになっていた」と言う状況である。
例えばトヨタ・カローラの場合、全車3ナンバー化した12代目以降はセダン/ツーリング(ワゴン)で全幅が1,745mmと、かつてのマークU/マークX(X100系で1,755mm、X120系で1,775mm)にまで迫ってきている。それどころかカローラスポーツに至っては1,790mmと、マークUどころかいわゆる「ゼロ・クラウン」(1,780mm)をも超える数値となっている。そして他社を見ても同じようなもの(6代目インプレッサ:1,780mm、BP系MAZDA3:1,795mmなど)である。さらには同排気量帯のCUVに至っては、カローラクロス(1,825mm)のように2000年代のグローバルEセグメントセダンすら超越する(例:Y50フーガ:1,795?1,805mm、S190系GS:1,820mm)モデルが登場するようになった。
このように2000年代のDセグメント、ともすればEセグメントすら超えるまでにワイド化した2020年代のCセグメントは、5ナンバー車を基準に設計された道路や駐車場が多い日本国内では「コンパクト」とはとても呼べないクラスとなっている。
関連項目
自動車分類(英語版) - アメリカ分類、イギリス分類、セグメント分類、ユーロNCAP分類の対照表など。トヨタ・オーリス、ホンダ・シビック、フォルクスワーゲン・ゴルフ、フォード・フォーカス、などをCセグメントに分類している
注釈^ 車買取比較なら比較.com (2021年7月13日). “Cセグメントとは?おすすめ車種を徹底比較しました! 。車買取比較なら比較.com”. www.hikaku.com. 2021年12月20日閲覧。
^ ヒュンダイ・アヴァンテ/i30、キア・セラトー、デーヴ・ラセッティ、サムソン・SM3など
^ 日本国内専用のCセグメント車の意味。
^ 5ナンバーでCからCDセグメントクラスに分類されていた車種は、2000年以降に多くが3ナンバー化された。90年代は5ナンバーだったが2000年代以降に3ナンバー化した本セグメントの車両例
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