Bluetooth
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しかしその後(赤外線通信と比較して)指向性の少ない、簡易なデジタル無線通信としての利便性が認識され、多様な分野で普及が進んでいる。

Bluetooth BR/EDRは、無線接続の状態を意識せずに常時接続したままでの使用状況に適している[3]。反対にIrDAは、意図して接続するのに適している。これらは互いを補完している。LE は短時間のバースト通信に最適化している[3]

Bluetooth BR/EDR/LEと2.4 GHz帯の無線LAN (Wi-Fi) は、ISMバンドで周波数帯を共用する[3]。そのため相互干渉・混信が起こり、Bluetooth使用時に無線LANの速度が著しく低下するという問題が起こることもある。

また、USB3.0などの機器から出るノイズがBluetoothを含む2.4GHz帯の無線通信に干渉することも知られている[4]

セキュリティに関しては、BR/EDR は SAFER+(英語版) 64bit もしくは 128bit を少し変更したアルゴリズムをキーの配送に使用し、E0(英語版) で暗号化できる。LE のポイント・ツー・ポイントとメッシュは AES 128bit が利用可能[5]。上位のアプリケーションレイヤーで独自の暗号化を施すことも可能。

Bluetooth Basic Rate/Enhanced Data Rate (BR/EDR) は、「Bluetoothクラシック」(Bluetooth Classic) と呼ばれることもある[6][7]
名称の由来

名称はスウェーデンのエリクソン社の技術者がつけたものである。初めてノルウェーデンマークを交渉により無血統合し、文化の橋渡しをしたデンマーク王ハーラル・ブロタン・ゴームソン (Harald Blatand Gormsen / Haraldr blat?nn Gormsson) の歯に失活歯があり、それが青黒い灰色だったので「青歯王」と呼ばれたことに由来している[8][9]。つまり、「乱立する無線通信規格を統合したい」という願いが込められている。

Bluetooth のロゴは、北欧の長枝ルーン文字イェリング墳墓群の石碑に見られる)でハーラル・ブロタンの頭文字のH (?) とB (?) を組み合わせたものに由来する[10][11]
沿革

1994年 - エリクソン社内のプロジェクトとして開発開始。

1998年5月20日 -
エリクソンインテルIBMノキア東芝の5社でBluetooth SIGを設立。同時に Bluetooth という名称を発表。

1999年7月26日 - Bluetooth仕様書バージョン1.0を発表[12]

2001年2月 - バージョン1.1を発表。

2003年頃 - 日本でBluetoothが普及し始める。[要出典]

2003年11月 - バージョン1.2を発表。

2004年11月 - バージョン2.0を発表。Enhanced Data Rate (EDR) を追加。

2007年3月28日 - バージョン2.1を発表。

2009年4月21日 - バージョン3.0を発表。High Speed (HS) を追加。

2009年12月17日 - バージョン4.0を発表。Bluetooth Low Energy (LE) を追加。

2011年6月21日 - Appleノルディック・セミコンダクターが理事会に加わる。

2013年12月4日 - バージョン4.1を発表[13]

2014年12月3日 - バージョン4.2を発表[14]

2016年12月8日 - バージョン5.0を発表[15]

2019年1月21日 - バージョン5.1を発表。

2020年1月6日 - バージョン5.2を発表[16]

2021年7月13日 - バージョン5.3を発表[17][18]

2023年2月7日 - バージョン5.4を発表。

バージョン

Bluetooth規格には以下のバージョンがある。普及バージョンである1.1以降においては、3.0以前、3.0+HS、4.0以降の3グループで通信方式が異なるため、各グループ内でのみ互換性を持っている。ただし、複数の通信方式を同時に実装することが可能であり、論理層の基本的な仕様は大きく変わらないため、統一的なユーザーインターフェイスでラップされ、一般利用者が非互換性を意識する必要が無いよう配慮された実装となっている場合が多い。
1.0b
最初のバージョン。
1.0b + CE (Critical Errata)
1.0bに修正を加えた。
1.1
Bluetoothリリース後、最初に広く普及したバージョン。
1.2
2.4 GHz帯域の無線LAN (IEEE 802.11/b/g) などとの干渉対策が盛り込まれた。2003年11月公開。
2.0


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