Billboard_Global_200
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この項目では、グローバルチャートについて説明しています。米国のアルバムチャートについては「Billboard 200」をご覧ください。

Billboard Global 200(ビルボード・グローバル200)は、アメリカ合衆国の週刊誌「ビルボード」が発表する音楽チャート。これは(日本を含む)200を超える世界の国・地域からのデジタルダウンロードのセールスおよびストリーミングのデータに基づき、上位200曲をランク付けするグローバルチャートである。2020年9月より正式に開始された。
沿革

ビルボードは、開始の2年以上前からグローバルチャートの構想に取り組んできた[1]

2019年5月6日に初めてこのチャートを発表し、当初は”Global 100”として想定され年内に開始する予定だった[2]。チャート構想の動機は、”大衆にさまざまな地域の楽曲を適時に紹介すること”と、”国際市場におけるアーティストのために公表する機会と正当な評価を与えること”だった。2020年9月14日の公式発表の際には、ビルボードは「世界のトップソングをランク付けする初めての信頼できるチャート」と評しており、全世界のストリーミングとダウンロード販売に基づいてチャートを作成することで、「地球上で最も人気のある曲を正確に垣間見ることができる」と述べている[1]

2020年9月15日、第1回目のチャート(2020年9月19日付)が発表された。1位を獲得した楽曲は、カーディ・B feat. メーガン・ザ・スタリオンの「WAP」であった[3]
集計

このチャートの方法論には、200以上の地域からのセールスとストリーミングデータが含まれている。順位は、世界中の(音声及びビデオ音楽サービスの両方を含む)主要デジタル・プラットフォームにおける定額課金型(サブスクリプション)と広告支援型の両方の公式ストリーミング、そして主要音楽小売業者からのダウンロード・セールスを含んだ加重式で算出され、直販サイトからのセールスは除外される[4]。ストリーミングは無料サブスクリプションよりも有料サブスクリプションの方が比重が大きいため、”重み付け”される[5]。消費者が音楽ストリーミング・プラットフォームの情報を信頼できるかどうかを疑問視する、偽のストリーミングが広まっているという質問について、ビルボードは「製造されたストリーミングの重大な影響を制限するためのさまざまな監査ガイドラインを導入するために、データ提供業者と緊密に連携している。加えて、各データ提供業者は不正行為を認識し、ビルボードやMRCデータ(現:Luminate)を含むデータ提携業者に影響を与える前に見つけるための独自の予防対策を講じている」と説明した[6]

米国のビルボードHot 100とは異なり、Global 200には”リカレント(回帰)”ルールがないため、音楽史のどの時代の曲でもチャートインすることができる。Hot 100のリカレント・ルールでは、52週経過後に25位より下位に、または20週経過後に50位より下位に下降している曲は除外される[7]。MRCデータによると、”ストリーミングやダウンロードのセールスと異なり、ラジオは現時点(2020年)では多くの地域で信頼できる形で算出されておらず、集計していたとしても国によって常に行われているわけではない”ことを考慮し、”各国で系統的に算出できる指標に焦点を当てた”ため、このチャートはいかなる形のラジオ・エアプレイも組み込んでいない[5]。そのため、このチャートはローリング・ストーン誌のTop 100に似ていると指摘されている。同誌のTop 100は米国のヒットチャートだが、同様にチャートの計算式にはセールスとストリーミングのみが組み込まれている[5]

このチャートは、世界市場を考慮した”収益を反映した独自の”方法論に従っている。公式チャートの方法論は以下の通り:

 ・1曲のセールス = プレミアム(有料)ストリーミング200回 = 広告支援型(無料)ストリーミング900回

 ・広告支援型とプレミアム・ストリーミングの比率は4.5:1[6]

このチャートは金曜日から木曜日までの集計週に従っている[1]。これはMRCデータ/ニールセン・ミュージックが、当時発売したばかりの楽曲測定かつ分析プラットフォームである音楽コネクト製品を使用して集計し、毎週火曜日にBillboard.comで発表されている[8][9]
Billboard Global Excl. U.S.

Billboard Global Excl. U.S.(ビルボード・グローバル・エクスクルーディングUS)は、Global 200から米国のデータを除外したチャートで、Global 200とともに発表される。ビルボードは2つのチャートがある理由として、「このプロジェクトの目標の一つは、人々にさまざまな地域の音楽に触れてもらうことだった。そのため、各チャートを200位まで掘り下げて米国の影響を除いた楽曲の一覧を示すことも、我々にとって非常に重要だった」と述べている[6]

このチャートで初めて1位を獲得した楽曲(2020年9月19日付)は、マルーマの「Hawai」だった[8]
曲の記録
1位獲得週数 (Global 200)

週数曲アーティスト年Ref.
18
All I Want for Christmas Is Youマライア・キャリー2020?24[10]
15As It Wasハリー・スタイルズ2022[11]
13Flowersマイリー・サイラス2023[12]
11Stayザ・キッド・ラロイ & ジャスティン・ビーバー2021[13]
8Drivers Licenseオリヴィア・ロドリゴ2021[14]
7Sevenジョングク feat. ラトー2023[15]
6Good 4 Uオリヴィア・ロドリゴ2021[16]
Easy on Meアデル2021[17]
Heat Wavesグラス・アニマルズ2022[18]

1位獲得週数 (Global Excl. U.S.)

週数曲アーティスト年Ref.
13As It Wasハリー・スタイルズ2022
[19]
Flowersマイリー・サイラス2023[20]
All I Want for Christmas Is Youマライア・キャリー2021?24[10]
9Drivers Licenseオリヴィア・ロドリゴ2021[21]
Stayザ・キッド・ラロイ & ジャスティン・ビーバー[13]
ABCDEFUゲイル2022[22]
Sevenジョングク feat. ラトー2023[23]
8DynamiteBTS2020-21[24]
Unholyサム・スミス & キム・ペトラス2022[25]
7Easy on Meアデル2021[26]
6Bzrp Music Sessions, Vol. 52ビザラップ & ケベード2022[11]

アーティストの記録
1位獲得曲数 (Global 200)

曲数アーティストRef.
7BTS
[27]
5テイラー・スウィフト[28]
4バッド・バニー[29]
アリアナ・グランデ[30]
3オリヴィア・ロドリゴ[31]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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