Big_body
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『big body』
P-MODELスタジオ・アルバム
リリース1993年3月25日
録音1992年10月 - 12月
EGGS & SHEP Studio
Key-stone Studio
ジャンルテクノポップ
エレクトロニカ
ロック
レーベルポリドール
プロデュース平沢進、見城裕一
P-MODEL アルバム 年表

P-MODEL
1992年)big body
1993年PAUSE
1994年


平沢進関連のアルバム 年表

P-MODEL
(1992年) big body
(1993年) AURORA
1994年

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『big body』(ビッグ・ボディ)は、日本の音楽グループであるP-MODELスタジオ・アルバム

1993年3月25日にポリドールから発売された。アメリカ最大の音楽レビューサイト「Rate Your Music」のエレクトロ・ポップランキングにて8位と高い評価を得ている[1]

2012年5月2日にタワーレコード限定で再発売された[2]2020年12月2日にはアナログ・レコード盤が発売された[3]

2004年9月8日には、前作である『P-MODEL』をカップリングした2in1アルバム『GOLDEN☆BEST P-MODEL「P-MODEL」&「big body」』が発売されている[4]
概要

人類がコンピュータのネット・ワークにより“ホモゲシュタルト”という新しい、ひとつの統合された種になるというコンセプト・アルバム。シオドア・スタージョンのSF小説『人間以上』をモチーフにしている[5]。サウンド面では前作を踏襲しつつ、さらにバラエティに富んだ曲調となっている。本作を以って解凍P-MODELが活動休止になることから、各メンバー個々の活動を意識したと平沢は語る[6]

ジャケットに描かれているCGキャラクターは平沢がAmigaで制作したもの[7]。「ビッグ・ボディくん」と名付けられており、当時のライブの映像演出にも登場した[8]

また、ディスクジャケットに書かれている「Nsetn.... Oirao Ivook」を縦に右下から左上に読むと「kono ato revisION...」(この後revision つまり、この後「改訂」)と書かれている[9]

本作発売後、P-MODELは「メンバー改訂による待機」となることを発表し、同年11月に行われたライブイベント『ERROR OF INFORMATION"待機"』を以って、メンバーチェンジの為に一時休止している。

この「活動待機」は解凍P-MODELとして活動する際に企画しており、平沢は一定期間限定の活動を条件にメンバーの勧誘をしていた[6]。また、平沢は二年間で二枚のアルバムを作る事と、日比谷野外音楽堂(通称:野音)にて始まり、野音で終わる構想をしていた[9]

その他、秋山は今作の制作中にことぶき光との共同作品を制作していたが、平沢が所属していたアイスリープロモーションの社長からボツを食らったことに不満を持って脱退を申し出た事もあったと後年語っている[10]
楽曲解説
CHEVRON
フランスの車メーカー
シトロエンのエンブレム「ダブルシェブロンマーク」からインスパイアされた曲。当時、平沢はシトロエンの「XM」と「エグザンティア」を所有していた。2010年に平沢ソロアルバム「突弦変異」でリメイクされる。
BIIIG EYE
改訂期ではテンポが遅くなったバージョンとなって演奏され、ライブビデオ「ENDING ERROR」に収録されている。2023年、平沢進によるライブ「HYBRID PHONON 2566」にて大阪公演初日のみ演奏された。2024年4月30日に追加公演の「HYBRID PHONON 2566 +」でも同様に演奏されたが、使用したギターのみ異なっている。その際、原曲にて「Loud,Loud,Loud」よりサンプリングされていたアナウンスはAI Talkによる日本語のアナウンスに変更された。
時間等曲率漏斗館へようこそ
「時間等曲率漏斗館」はカート・ヴォネガットの小説『タイタンの妖女』からの引用。2023年に平沢進によるライブ「HYBRID PHONON 2566」全公演にて演奏された。2024年、追加公演の「HYBRID PHONON 2566 +」でも同様に全公演演奏された。
JOURNEY THROUGH YOUR BODY
クレジットには作詞として秋山の名前が記載されているが、本作に収録されているものには歌詞が存在していない。秋山は後年、本来ならば歌詞が入る予定だったが、レコーディング時にインストゥルメンタルに変更されたと語っている[11]。歌詞入りバージョンは当時開催されたツアーやライブイベント『ERROR OF INFORMATION"待機"』で披露されており、後者の物はライブアルバム『PAUSE』に収録されている。
幼形成熟BOX
ことぶきがメインヴォーカルを務めている。翌年にはことぶきが率いるプノンペンモデルが構成と歌詞変更を加えてセルフカバーしている。P-MODELの曲の中でも特にテンポが速く、更にはシンセの細かいフレーズが多用されている。
BURNING BRAIN
秋山がメインヴォーカルを務めている。
HOMO GESTALT
還弦主義8760時間のリメイク曲候補から早い段階で外されていた。理由は先に収録の決まった「WIRE SELF」と曲構成や内容が被っていたため。
収録曲#タイトル作詞作曲編曲時間
1.「CLUSTER」
平沢進平沢進平沢進3:44
2.「CHEVRON」平沢進平沢進平沢進3:15
3.「BIIIG EYE」平沢進平沢進平沢進3:32
4.「BIG FOOT」平沢進平沢進平沢進3:37
5.「時間等曲率漏斗館へようこそ」平沢進平沢進平沢進3:19
6.「JOURNEY THROUGH YOUR BODY」秋山勝彦秋山勝彦秋山勝彦3:39
7.「幼形成熟BOX」ことぶき光ことぶき光ことぶき光2:39
8.「BURNING BRAIN」秋山勝彦秋山勝彦秋山勝彦4:07
9.「BINARY GHOST」平沢進平沢進平沢進2:41
10.「HOMO GESTALT」平沢進平沢進平沢進4:45
合計時間:35:20

リリース履歴

リリース日レーベル規格規格品番備考
1993年3月25日ポリドールCDPOCH-1195
2002年5月10日ケイオスユニオン/TESLAKITECHTE-0011ボックスセット『太陽系亞種音』Disc7
2004年9月8日ユニバーサルミュージックUPCY-6022『ゴールデン☆ベスト P-MODEL「P-MODEL」&「big body」』としてカップリング収録
2012年5月2日ユニバーサルミュージックPROT-1023限定再プレス盤
2012年12月5日ユニバーサルミュージックUPCY-9273『ゴールデン☆ベスト P-MODEL「P-MODEL」&「big body」』のスペシャルプライズ盤
2020年12月2日ユニバーサルミュージックLPUPJY-9156

参加ミュージシャン

平沢進 -
ボーカルギターシンセサイザー

秋山勝彦 - ボーカル(「BURNING BRAIN」)、キーボードバックグラウンド・ボーカル

ことぶき光 - ボーカル(「幼形成熟BOX」)、キーボード、バックグラウンド・ボーカル

藤井ヤスチカ - エレクトリックドラム

脚注・出典^ “Electropop - Music genre - RYM/Sonemic” (英語). Rate Your Music. 2021年11月5日閲覧。
^ “P-MODELのタワレコ限定商品など、ニューウェイヴ関連商品 - TOWER RECORDS ONLINE”. tower.jp. 2020年12月22日閲覧。
^ “ ⇒平沢進/P-MODELのアルバム5作 180グラム重量盤アナログレコード再発”. amass. 2020年12月22日閲覧。
^ “GOLDEN☆BEST P-MODEL「P-MODEL」&「big body」[CD - P-MODEL - UNIVERSAL MUSIC JAPAN]”. P-MODEL. 2021年6月17日閲覧。
^ “P-MODELディスコグラフィー・big body|平沢進 Susumu Hirasawa (P-MODEL) Official site”. susumuhirasawa.com. 2020年12月22日閲覧。
^ a b ピコ・エンタテイメントマガジン vol.2(ソニー・マガジンズ、1993年)
^ ピコ・エンタテインメント マガジン Vol.1 p.49 ソニー・マガジンズ
^ 『音楽産業廃棄物』P-MODEL SIDE OPEN SOURCE p.105 1999年、SBクリエイティブ
^ a b KB SPECIAL 1993年9月号 NO.104 p.24 立東社


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