Basic_Input/Output_System
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「BIOS」はこの項目へ転送されています。生物学研究に関する国際組織(BiOS)については「en:Biological Innovation for Open Society」を、その他のバイオスについては「バイオス」をご覧ください。
ROM形式で提供されるBIOSの例(アダプテック社製SCSIカード、AHA-2940よりBIOS ROM部拡大撮影)1980年台のDell 310コンピュータに使用されていた1組のAMD BIOSチップ。

Basic Input/Output System(ベーシック インプット/アウトプット システム、頭字語:BIOS(バイオス))とは、ファームウェアの一つで、コンピュータに搭載されたプログラムのうち、ハードウェアと最も低レベルな入出力を行うためのプログラムである。

大きく意味合いとして

IBM PC XTから搭載されている仕組み。UEFIとは同列の概念。

一般的なコンピュータハードウェア資源に入出力するプログラム。UEFIやIBM PC XTやMSXなどのBIOSの上位概念。

がある。
概要

BIOSはパーソナルコンピュータ(PC)に組み込まれており、電源投入と同時に実行される。ハードウェアを初期化し補助記憶装置からブートローダーを呼び出す。またキーボードディスプレイなどの入出力装置をプログラムから利用するためのサービスを提供する。プログラムはハードウェアに直接アクセスするのではなく、これらサービスを利用する事でハードウェア差を気にしなくて良くなる。ただし近代的なオペレーティングシステム (OS) はこの抽象化層を使用せず、OSのデバイスドライバで直接制御する場合が多い。

IBM PC/XTのオリジナルのBIOSにはユーザインタフェースが無く、基板上のジャンパスイッチで設定した。システム不具合時はエラーメッセージとブザー音で通知した。近代的なPCでは、起動時に特定のキーを押すことで設定プログラムが起動し、画面とキーボードで設定を行える。

1980年代より1990年代中盤まで主流であったMS-DOSディスク、キーボード、画面表示などBIOSのサービスに依存していた。Microsoft Windows NTLinuxプロテクトモードで動作中のOSでは一般にOSのロードと起動までを担い、起動後はBIOS割り込みルーチンを使用しない。

BIOSはマザーボード不揮発性メモリに格納され、デバイスとチップセットインタフェースを担う。初期のモデルではEP-ROM等に格納され、BIOS書き換え時はマザーボードからチップを取り外し、専用装置で書き換えた後、再装着する必要があった。近代ではフラッシュメモリに格納され、取り外しなしでも書き換えが可能である。これにより更新やバグ修正が容易になった代わりにRootkitに脆弱になる可能性が生じた。

2010年からUnified Extensible Firmware Interface (UEFI) に移行されている[1]。UEFIはBIOSの技術的問題に対処することを目的とした後継である[2]
用語と歴史

「/* C P / M B A S I C I / O S Y S T E M (B I O S) COPYRIGHT (C) GARY A. KILDALL JUNE, 1975 */[...]/* B A S I C D I S K O P E R A T I N G S Y S T E M (B D O S) COPYRIGHT (C) GARY A. KILDALL JUNE, 1975 */」

ローレンス・リバモア研究所 (LLL) に提供されたCP/M 1.1または1.2のPL/Mソースコードより、BDOS.PLMのファイルヘッダー抜粋。 [3]

ゲイリー・キルドールCP/Mの用語として1975年に初めてBIOSを用いた。OS起動時にマシン固有のハードウェアにアクセスする部分を記述していた。後に他機種にも使われ、PC/AT互換機でもデファクトスタンダードとなった。

MS-DOSやPC DOSDR-DOSに存在するファイル "IO.SYS"、"IBMBIO.COM"、"IBMBIO.SYS"、"DRBIOS.SYS" などを"CP/M BIOS" になぞらえて "DOS BIOS" と呼ぶ場合がある(一般にCP/M対応機のROMには簡素なブートローダーしかない)。


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