BMW・M3
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .pathnavbox{clear:both;border:1px outset #eef;padding:0.3em 0.6em;margin:0 0 0.5em 0;background-color:#eef;font-size:90%}.mw-parser-output .pathnavbox ul{list-style:none none;margin-top:0;margin-bottom:0}.mw-parser-output .pathnavbox>ul{margin:0}.mw-parser-output .pathnavbox ul li{margin:0}BMW・3シリーズ > BMW・M3

M3は、ドイツの自動車メーカー・BMWが製造・販売しているセダン型のスポーツカーである。

3シリーズをベースに、BMWのレース部門およびモータースポーツ関連の研究開発を担当する子会社であるBMW Mチューニングしたモデルである。
初代 E30(1985年 - 1990年)E30型M3 ドイツツーリングカー選手権(DTM) 1989年シリーズチャンピオンマシンE30型M3詳細は「BMW・M3 (E30)」を参照

M3は元来、ツーリングカーレースでの使用を目的として開発されたグループA用のホモロゲーション車両であった。1983年に登場したメルセデス・ベンツ・190E 2.3-16に対抗すべく、E30型3シリーズの2ドアセダンをベースに大幅なモディファイを施したもので、M3としては歴代唯一となる直列4気筒エンジンを搭載する。

レースデビューは1987年の世界ツーリングカー選手権(WTC)で、サーキットだけでなくラリーでも活躍し、ヨーロッパ日本などで数々のタイトルと優勝を獲得した。
2代目 E36(1993年 - 1998年)E36型M3E36型M3 Limousine(4ドアセダン)

初代の生産が終了した1990年以降、M3はラインナップから消えていたが、新たにE36をベースとするM3が1992年に発表された。先代とは異なり、S50B30型 3.0L 直列6気筒エンジンを搭載する。

当初は2ドアクーペのみの設定であったが、1994年より4ドアセダン(Limousine)とカブリオレが追加された。4ドアセダンは、1995年から1998年までベースモデルのフルモデルチェンジに伴い生産休止となっていたM5サルーンの代替モデルとしての役割も与えられていた。

先代では派手なエアロパーツを身に纏い、一目で「M3」とわかるルックスを持っていたのと対照的に、E36型M3の外装は極めておとなしいものであり、一見するとノーマルの3シリーズクーペと見分けがつかないほどである。これを逆手に取り、BMWジャパンで販売された最終型の3シリーズクーペは全車にM3と共通のエアロパーツを装着し販売していた。

1995年、クーペとセダンがマイナーチェンジ。新たに3.2LのS50B32型直列6気筒エンジンを搭載し、リッターあたり100PSを超える321PSを達成。トランスミッションも6速となる。同時に前後のウインカーレンズがホワイト化された。なお、カブリオレは1年遅れて1996年に3.2L化された。

1997年、トランスミッションに6速SMG(セミAT)を追加。BMWフォーミュラ1で培った技術をフィードバックしたトランスミッションであるが、市販車への搭載はM3が初めてであり、故障が頻発した。

1998年、生産終了。
主なモデル

日本導入モデル
グレード製造年車両形式排気量エンジン最高出力/最大トルク変速機駆動方式備考
M31993年-1995年E-M3B2,990cc直列6気筒DOHC286PS/32.7kgf・m5速MTFR日本発表当初の価格は730万円であった。
M31995年-1998年E-M3C3,201cc321PS/35.7kgf・m6速MTまたは6速セミAT日本での価格は733万円。
1997年に追加されたSMGは通常モデルより40万円高の773万円であった。

以下の車両は日本に正規輸入されていない。

M3 GT(1994年)3.0L 直列6気筒DOHCエンジン(295PS)、5速MT、FR駆動。
E36型M3 GTFIA GT2、IMSA GTレースのホモロゲーション取得のために生産された限定車(356台)。ボディカラーはブリティッシュ・レーシング・グリーンに塗装され、専用フロントスポイラーとリアスポイラーが与えられた。

M3 GT2(イモラ・インディビデュアル)(1998年)
イモラ・レッドボディカラーを与えられた最終限定車。機構的には3.2LのM3後期型を踏襲するが外装は前記GTと同様のエアロパーツが与えられた。

M3 コンパクト(1996年)
ドイツの老舗自動車雑誌「アウト・モトール・ウント・シュポルト」の創刊50周年を記念してワンオフで製作された。コンパクト(E36/5ボディ)に3.2LのM3エンジンを搭載するスポーツ・コンパクト。ボディカラーは赤であった。

M3 USスペック(1994年-1995年)3.0L 直列6気筒DOHCエンジン(243PS/31.1kgf・m)、5速MTまたは5速AT、FR駆動。
北米では1994年より販売が開始された。現地の嗜好やガソリン事情を配慮して出力が大幅に落とされている。また特筆すべき点として5速オートマティック・トランスミッションが選択できることが挙げられる。クーペ/セダン/カブリオレいずれも用意された。

M3 USスペック(1995年-1999年)3.2L 直列6気筒DOHCエンジン(243PS/32.6kgf・m)、6速MTまたは5速AT、FR駆動。
北米向けモデルも1995年にマイナーチェンジでエンジン換装を行うが、排気量が欧州向けと若干異なっているのが特徴。クーペ/セダン/カブリオレが設定され、ATも引き続き選べた。
3代目 E46(2000年 - 2006年)E46型M3E46型M3 CSLS54B32型エンジン

1999年8月、フランクフルトモーターショーで発表[1]。2000年に欧州で発売された。

搭載されるエンジンは6連スロットルを備えたS54型 3.2L直列6気筒エンジンで、先代から出力、トルクともに向上した[1]。インマニの形状にはF1で培った技術が用いられ[1]、排気系はダブルフロー構造のオールステンレス製である[1]

トランスミッションはゲトラグ製の6速MTと6速SMGII(セミAT)の2種類が設定された。SMGは先代の失敗を受けてかなりの改良が加えられ、名称も「SMGII」となった。

前後のトレッド幅がベースモデルから大幅に拡大され、シャシーには追加の補強が行われた。フロントサスペンションはシングルジョイントのストラット式ながら、鍛造アルミ製コントロールアームや新規開発の入力分散式アスクスサポートベアリングが投入され、ジオメトリの見直しも行われた[1]。リアサスペンションには、改良されたセントラルアーム式サスペンションが採用され、こちらでもアーム類のアルミ化が図られた[1]。ボンネットはアルミ製でパワーバルジが設けられた[1]。LSDにも効果が変化するバリアブルMディファレンシアルロックが投入された[1]。フロントタイヤ後方の車体側面にはエンジンの熱気を排出するエアアウトレットが設けられた[1]

2001年1月、日本発売(価格は893万円)。左右ハンドルの選択が可能であった。

2003年から2004年にかけて、外装の一部変更、SMGのコンピューター変更、フォグランプの意匠変更、キーレスが赤外線式から電波式に変更、フロントタワーバーの標準化、ドライカーボン製のフロントレインフォースメントの採用といった改良が順次導入され、これを境として前期型と後期型に大別される。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:72 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef