アニメーション制作はstudioぴえろが担当した[3]。監督には、プロデューサーを務める萩野賢とのコンビで『幽☆遊☆白書』『NINKU -忍空-』など数多くの作品を手掛けてきた阿部記之が起用された[23]。シリーズ構成には『テニスの王子様』などを担当した十川誠志が[3][24]、音楽には『新世紀エヴァンゲリオン』などで知られる鷺巣詩郎がそれぞれ起用された[25]。キャラクターデザインは、複数人のコンペティション参加者の中から、工藤昌史を原作者の久保が指名した[26]。久保は工藤を指名するに至った理由として、工藤による本作の登場人物・井上織姫のデザインが「可愛かった」ことを挙げており、自身が苦手としていた「肉感っぽい織姫」の表現を評価しての採用となった[26]。工藤は『プラネテス』などで作画監督を務めた経験を持つが、キャラクターデザインとしては本作が初の担当作品となる[27]。また、メインの作画スタッフにも若手が起用された[28]。
2009年にはかねてよりぴえろと縁のあったきだつよしをシリーズ構成に迎え、アニメオリジナルシリーズの斬魄刀異聞篇が制作された[29][注 1]。きだは護廷十三隊侵軍篇においてもシリーズ構成として制作に携わる予定であったが、『BLEACH連載10周年記念公演 ROCK MUSICAL BLEACH』の脚本執筆と作業時期が重なったため、シリーズ原案として全体のストーリー案を提供するにとどめ、下山健人が同篇以降のシリーズ構成を担当した[3][31]。 久保の絵柄が連載時期によって変化していることもあり、工藤はコンペティションに際して久保の「新しい絵」に似せることを意識したという[26]。以来、久保の新しい絵を追いかけ続けてきたと工藤は語っている[26]。久保は「最初のころはものすごく直しとかがあったけど、だんだん、工藤さんの絵が僕側に近づいてからは、逆に僕が工藤さんの影響を受けたりしてます」と語り、服のなびき方や体の肉感的な表現などをその例に挙げた[32]。一方で、工藤は初のアニメオリジナルシリーズであるバウント篇より登場するキャラクターに関し、久保によるキャラクターとのすり合わせは常に頭に置いているとしつつ、『BLEACH』の世界観から少し外れたデザインで制作をしてみたことも明かしている[33]。 久保も制作に参加したメノスの森編では、久保がデザインを手掛けたオリジナルキャラクターのアシド、物語の舞台となるメノスの森・アジューカスの巣・アシドのアジトの設定資料が、同編の放送に先駆けて原作単行本に収録された[34]。久保はこの設定資料に添えたコメントの中で、「アシドは原作ではタイミングの問題で出せなかったキャラクターなので、出せて良かった」と記している[35]。また、アニメオリジナルシリーズの新隊長天貝繍助篇でも、シナリオの初期段階に参加した久保がオリジナルキャラクターのデザインを手掛けており、同篇の放送に合わせ、原作単行本には久保による霞大路瑠璃千代・犬龍・猿龍のキャラクターデザイン表が収録された[36]。 斬魄刀異聞篇に登場する実体化した斬魄刀のデザインは、久保の意向により、久保が工藤にイメージを伝え、そのイメージを基に工藤が具現化していくという作業の中で生みだされた[37]。久保は実体化した斬魄刀を全員人型にしてほしいとの要望を示し[38]、雀部長次郎忠息の卍解など、原作において未登場であった設定類なども工藤に伝えられた[39]。
キャラクターデザイン