BLAME!
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最後の戦いにてサナカンがセーフガード時と同じ戦闘体を取ったのは、機能的な理由だけでなく、本人的にもあれが本来のダウンロード体と思っているのかもしれないと言われている[8]
ドモチェフスキー(Dhomochevsky)
珪素生物の侵攻を受けた非公式階層において緊急システムにより生成された男性型の臨時セーフガード。臨時セーフガードの生成途中で珪素生物にハッキングされ止められてしまったため、霧亥達が来るまでイコと二人だけで250年以上も戦い続けていた[8]。通常のセーフガードとは異なり、ネット端末遺伝子を持たない人間も保護対象となっている。通常弾に加えて追尾弾やレーザーなども射出できる拳銃を武器としている。一人称は「俺」であり、荒っぽい口調で話す。口数も多く感情表現も豊かであるが、これはよく出来た「個性」プログラムを延々と長時間にわたり動かしていたために、人間らしくなってしまったのだという[8]。長い生涯の中で、シボとプセル以外の女性(型)を見たことがないとされ[9]、シボや珪素生物であるプセルに対して何らかの「感情」を見せる。万年筆のキャップのような物を持ち歩いているが、これは霧亥が持っていた「本」と同じく、どこかから建設者が持ってきた物だろうとされる[2]
イコ(Iko)
ドモチェフスキーと同じく、珪素生物の侵攻を受けた非公式階層において緊急システムにより生成された臨時セーフガード。ダフィネ・ルらに造換塔を奪われたことによる電力不足からか実体を失い、映像的な頭部のみの浮遊体として活動する。実体がなく基底現実への物理的な干渉ができないため、主に電子的なサポートを担当する。十分な電力があれば実体になれるとされるが、もしかしたら実体だった時の基本データも既に失われ、データとしてしか存在できないのかもしれないという[8]。ドモチェフスキーと同じく、よく出来た「個性」プログラムを延々と長い時間動かしていたために非常に人間らしくなっている[8]が、ドモチェフスキーとは反対に規律を重んじ、正しい情報開示に努めようとする。一人称は「僕」で、生成時の姿は短髪の少年。コメディとしてのスピンアウト作品『ブラム学園!』ではその姿で登場し、「女子着衣分解光発生装置」の攻撃を受けて全裸となり、実は女性だったというギャグに使われた。
珪素生物「#用語:珪素生物」も参照
ジェニタリアス
下層階層でメタジィーニと共に霧亥を襲った男性型の珪素生物。作中では名称不明であったが、『ブラム学園!』で明らかになる。右腕は銃になっている。
メタジィーニ
下層階層でジェニタリアスと共に霧亥を襲った女性型の珪素生物。作中では名称不明であったが、『ブラム学園!』で明らかになる。
イヴィ(IVY)
メイヴと共に行動している男性型の珪素生物。東亜重工に侵入し、住民の抹殺を目論む。珪素生物には珍しく銃火器、射出型の武器を持たず、大剣のような武器による近接戦闘を行う。得物は大剣のような形状だが、厚い刀身は内側にさらに数枚の刀身を折り畳んでおり、隠れた刀身を伸展させることで敵の不意を打つ。刀身が厚いため切断能力はほぼない模様。メイヴとの間には43人の子供がいるという[9]
メイヴ(MAEVE)
イヴィと共に行動している女性型の珪素生物。東亜重工に侵入し、住民の抹殺を目論む。両手それ自体が武器になっている(左手:杭を射出、右手:黒い帯状のものを3つ発射)。後に後述の「新型」の体に乗り換える。イヴィとの間には43人の子供がおり、三男は研究員になる夢を持っていたが、反対して脳を串刺しにしたという[9]
新型(シボによる呼称、正式名称不明)
世界線の異なる東亜重工の空洞内で霧亥たちを襲った珪素生物と思しき個体。脳の構造や言語基体は珪素生物のものと同じであると語られるが、体格が大きく(3倍から5倍)、元素変換による再生機能を持つなど、通常の珪素生物とは異なる点がある。巨大な爆発を発生させる能力を持つ。元の世界線では瀕死の所をイヴィらに発掘され、下半身を失ったメイヴの移植先となる。爆発を起こす際は、後頭部から背の上部にかけての隆起部から、シリンダーのような多数の円筒突起物が飛び出す。
ダフィネ・ル・リンベガ(Davine lu linvega)
プセルらを率いる珪素生物のリーダー格。塔のような長身で直立する異形の姿を持つ。頭部は頭蓋骨そのもののような形状で、眼球や皮膚などの表情を構成する要素はない。音声で言葉を発することもないが、高い知能と情報処理能力を有し、非公式階層に侵入して「集積蔵」と「造換塔」というセーフガードの戦力生成施設を掌握する。ネットスフィアに強い関心を持ち、セウの遺伝子情報を用いてネットスフィアへの仮接続の登録申請を行う。仮接続が成功する寸前にドモチェフスキーに本体を破壊されて死亡するが、このとき最上位セーフガードユニット「レベル9」のデータを盗み出し、結果的にネットスフィアを救う存在を産み出す人物の一人となる。なお、ダフィネ・ル本体が死亡後にネットスフィア上のアバターが一度倒れ、再度立ち上がった際には同じくセウの遺伝子情報を用いて仮接続を行なっていたシボの人格に切り替わっている。統治局の人型インターフェースによる「とても残念だ」との言葉は、ダフィネ・ルが盗み出したレベル9を継承したシボの人格が消失、または変質を免れないことへの遺憾と捉えられる。死に際にレベル9を奪取したことからも、ネットスフィア及び統治局へのアクセスの目的は、このレベル9の奪取が目的ではないかとされるが、純粋な戦闘力として欲していたのか、対セーフガード用の研究材料としてなのか、珪素生物内のヒエラルキーの強化のためなのかまでは不明である[10]。外見から感情はうかがえないが、仮接続時にはローブを来た人間の青年の姿(セウの遺伝子データを用いてログインしたためセウの姿で再現されている?)で統治局の人型インターフェイスと会話し、笑みなどの表情も見せている。なお、『ブラム学園!』では(珪素生物の姿で)女生徒として描かれている。
プセル(Pcell)
ダフィネ・ルの仲間の女性型の珪素生物。ほぼ人間に等しい外見を持ち、巨大化または矮小化した身体部位を持つ者、機械装置や武装を体に組み込んだ者といった異形が多い珪素生物においては異例の存在。広範囲を察知する感覚器官を備え、登場時はスチフやブロンを安全圏からサポートしていたが、彼らが倒れてからはドモチェフスキー、霧亥らとたびたび交戦する。華奢な外見に似合わずスチフ、ブロンを凌駕する戦闘能力を持ち、片手剣のような武器から遠距離の建造物を崩壊させる威力の斬撃を繰り出す。この武器は一瞬だけなら重力子放射線射出装置の射線を逸らすこともできる。また、「複散分子動体」という自身を粒子状に分解・飛翔する能力で攻撃の無効化も可能だが、粒子状態からの再構成時には大きく消耗している描写がある。ドモチェフスキーには、彼が攻撃を躊躇する何らかの感情を持たれており、自身を撃てないドモチェフスキーを嘲笑うかのような表情も見せている。
スチフ(Schiff)
ダフィネ・ルの仲間の全身フルサイボーグ化された男性型の珪素生物。ドモチェフスキーの持つ銃の弾丸とほぼ同じ速度で移動し、霧亥の銃撃をほぼ零距離から回避するなど、他の珪素生物とは桁違いの俊敏さを有する。両腕に仕込んだブレードでの近接戦闘を得意とするが、仕込んだブレードを射出して離れた間合いからの攻撃も可能。B級SF映画が好きで、172歳で念願の全身機械化権を取得するが、維持費に莫大な費用がかかるため、ダフィネ・ルの誘いに乗ったという[9]
ブロン(Blon)
ダフィネ・ルの仲間の男性型の珪素生物。二腕二脚の人型の巨躯を持つが、変形能力も持つ。初登場時は装甲に覆われた百足のような形態で霧亥らを急襲し、再登場時は四足獣に近い多腕二脚の体で現れた。左手は銃になっており、ドモチェフスキーのものと同程度の口径の弾丸を連射する。
電基漁師「#用語:電基漁師」も参照
おやじさん
道中で霧亥達をセーフガードから救った電基漁師の男性。シボにより東亜重工内に入れることが可能になったため、移住することを決意する。サナカン表出時に、元素変換の渦に巻き込まれて右腕を失ってしまう。
捨造(すてぞう)
道中で霧亥達をセーフガードから救った電基漁師の若い男性。
づる
電基漁師の女性。昔の慣習に倣い、死んでしまった人の遺体から細胞を回収して再生のための保存パックのようなものを作っている。これはクローン用のデータ保存ではあるが、本質はアナログ→デジタル変換の過程で生じる量子化ノイズによる人間性の変質の対策のための「アナログ」データ保存のためのものだと言われている[11]
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