BDレコーダー
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また家庭用ビデオカメラも、ハイビジョン撮影が主流になっていることから、HDVAVCHDなどの形式で撮影した動画を、ハイビジョン解像度のままBDに保存する機能を備えている(HDVは同規格のビデオカメラをキヤノンと共に発売しているソニー及びシャープの一部機種のみ対応)。

ほとんどの機種は、デジタルチューナー内蔵DVDレコーダーと同等の機能も引き続き搭載している。機能の詳細はDVDレコーダーを参照。記録型DVD規格争いの名残が、BDレコーダーにも引き継がれており、DVD-RAM・DVD-R DL・DVD+R/+RWへの対応は、各社まちまちである。なお、機種によってはDVDへの記録に対応していないものもある。

日本ではBDプレーヤーが普及していないため、再生専用のBDビデオを鑑賞する用途でも重要な位置を占めている。そのため、高品質な映像・音声の再生能力にも各社が力を注いでいる。[要出典]

市販のブルーレイディスクによっては、AACSのバージョンにより再生できない場合があるため、各メーカーは、地上デジタル・BSデジタルの放送波を使って、ソフトウェアの更新を行っている。機種によっては、インターネットを使用し、専用サーバーから更新することもできる。

初期にはDVDレコーダーと同様、HDDを搭載しないモデルも存在した。
BDメディアの種類

追記型はBD-R、書き換え型はBD-REのそれぞれ1種類ずつで、多数の規格が混在するDVDのように選択に困ることは少ないが、以下のような仕様の違いがあるため、機器の対応状況を確認しておく必要がある。

2003?2004年に発売されたBDレコーダーは、BD-RE Ver.1.0(片面1層23GB、カートリッジ付き)を採用しており、現在でもメディアが市場に出回っているが、2006年以降発売のBDレコーダーは一部再生のみ可能な機種(パナソニック:DMR-BR100/BW200/BW700/BW800/BW900、ソニー:BDZ-V7/V9/T50/T70/T90/L70/A70/X90)を除き、基本的にはこれに対応しない。2008年以降に発売された機種では、対応モデルは存在しない。

BD-Rには、無機色素を使ったもの(Ver.1.1)と有機色素を使ったもの(Ver.1.2, LTH TYPE)がある。2008年2月に発売が始まったLTH TYPEは、無機色素を使ったものに比べメディア製造コストを安価に抑えられるとされており、今後より一層の低価格化が期待されていた。既存の機器(シャープのBD-AV10・BD-AV1等、BD-R Ver.1.1非対応機器は除く)は、ファームウェアのアップデートで対応可能なものが多いが、ソニーの2006年発売のレコーダー(BDZ-V9・V7)は対応予定がなく、記録・再生ができない。

2010年7月からは、容量を3層100GBや4層128GBに拡大した「BDXL」も発売が始まったが、BDXL対応機器以外では、書き込みも再生もできない。
MPEG-4 AVC圧縮

MPEG-2形式のデジタル放送を、より圧縮効率の高いMPEG-4 AVCで再圧縮し、ハイビジョンのままでより長時間の記録ができる機能を多くの機種が搭載している。2007年秋発売の機種からパナソニック(OEMの日立製作所を含む)およびソニーが導入したのを契機に2008年5月に参入した三菱電機もこれを採用、同年7月の機種からはシャープも搭載を開始。東芝日本ビクター(現:JVCケンウッド)も上位機種などで搭載し、大手メーカーは軒並み対応している。各社がより長時間な記録モードを競って新機種に搭載する傾向がある。

各社とも、数種類の画質モード(約4 - 15Mbps)を用意し、片面1層のBDに最大で12時間程度のハイビジョン記録が可能となる。HDDへの録画時間も、例として2倍?12倍になる。放送波の直接録画モードに比べ、録画時間に応じた品質劣化を想定するモードである。なお上記のように、地デジのビットレートは連動データ放送を除けば13 - 14Mbps程度であるため、それを例えば12Mbpsなどのモードで再圧縮した場合、画像の記録効率自体がさほど上がるわけではないが、連動データ放送分の容量をカットする目的でも使用できる。

MPEG-4 AVC圧縮登場初期の製品は、音声をドルビーデジタルで再圧縮するのが普通であったが、パナソニックの2008年秋モデルから、AACのまま再圧縮なしで記録できるようになり、2015年現在はこちらが主流である。ただしソニーの製品は2010年10月現在の時点において、最新モデルもMPEG-4 AVCで録画する際には、ドルビーデジタルで再圧縮する仕様となっている(MPEG-2方式で録画する場合はAACで記録される)。いずれの場合も、サラウンド音声は5.1チャンネルのまま記録できる。また、2008年7月発売のシャープのBDレコーダー(OEMで2008年10月発売のパイオニアのBDレコーダー2機種を含む)では、業界初のMPEG-4 AVC圧縮と連動データ放送の記録を両立した。
内蔵チューナー

発売当初は、アナログチューナーのみ内蔵の製品がほとんどだったが、2004年頃から地上・BS・110度CSの各デジタルチューナー内蔵製品が主流となったため、BSアナログチューナー搭載のBDレコーダーは皆無に等しくなり、2007年頃までに録画機からBSアナログチューナーは廃止された。なお、地上波チューナーのみ内蔵のBDレコーダーはこれまで発売されておらず、BD機チューナーは全機種が「デジタル3波(地上・BS・110度CS)+地上アナログ」で構成されていたのが従来の主流だったが、2010年11月15日に、業界初&世界最小の「地デジ専用BDレコーダー」として、パナソニックがブルーレイディーガ「DMR-BF200」を発表(パナソニック製BDレコーダーで初めて地上アナログチューナーを廃止)。

一方、地上アナログチューナーについては、「地方での地デジ中継局整備が未完了(進行途中)のため」という理由から、長期にわたり存続していたが(2007年にシャープが発売した「BD-AV1/AV10」は、BDレコーダーとして初めて地上アナログチューナーが廃止された)、デジタル録画機では、2010年秋冬モデル以降の機種において地上アナログチューナー廃止が鋭意進められており、東芝の「3Dレグザ(REGZA)ブルーレイ "RDシリーズ"」2010年秋冬モデルと、ソニー「3DブルーレイAX/ATシリーズ」2010年秋冬モデルは全機種「デジタル3波チューナーのみ搭載」。BD業界で最も早く地上アナログチューナー廃止を完了した。さらにパナソニック「ディーガ」も、2011年春モデル(BZTシリーズなど)を以て、地上アナログチューナー廃止を完了(ただし各社の薄型テレビは2011年モデルでも、地上アナログチューナーが外されていない機種も多い)。

なお、地上アナログ放送のGガイド機能を使うには(地アナ番組表データはBSデジタル放送より受信しているため)BSデジタル対応の衛星アンテナ接続が必要である(CATVや光ファイバー経由でデジタル放送を視聴していても、地アナGガイド利用にはBSデジタル対応衛星アンテナを別個単独で接続する)。

2011年から、スカパー!プレミアムサービスチューナーを内蔵したモデルも発売される。

4Kチューナー内蔵機種は従来型B-CASカードの代わりに「ACASチップ」を本体に内蔵。デジタル放送の視聴・録画時に必須となる「B-CASまたはmini B-CASカード」を紛失・損傷する心配が解消されると共に、「全自動録画」機能および複数(2系統以上)チューナー搭載機ではカードを(通常録画用とチャンネル録画用とで)複数枚用意・契約する手間が省ける工夫がなされている。
複数チューナー

DVDレコーダーと同様に、各社とも中級機以上ではデジタル3波チューナー(地上・BS・CS)を2つ搭載した機種が主流である。低価格機種では、シングルチューナーに絞った機種もある(録画中に裏番組のチャンネルを切り替えられない場合がある)。一部メーカーでは、上位機にトリプルチューナーを搭載している。トリプルチューナーに、スカパー!などの外付けチューナーからの外部入力を合わせて、同時4番組録画とうたう機種もある。

なお、前述のMPEG-4 AVC圧縮については、同形式に変換する機能を持つ「トランスコーダー」の系統数が問題になる。例えば1系統しかない機種では、ダブルチューナー搭載であっても、AVC圧縮しながら同時録画できる番組数は1になる。この場合でも、一度DRモードで録画して、録画終了後の待機時にAVC変換することで疑似的に搭載チューナー数分の番組をAVC圧縮で同時録画できる場合もある。

この節の加筆が望まれています。

端子群

登場当初のモデルは、HDMI出力・D出力(D4まで、メーカーによってはD5まで対応)・S入出力・コンポジット映像入出力・アナログ音声入出力・光デジタル出力(一部上位機は同軸デジタル出力も併載)・電話回線端子・LAN端子で構成されていた機種がほとんどだった(一部上位機はi-LINK端子・USB端子・DV入力端子も併載)。


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