B級映画
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歯切れのいい畳み込むようなテンポで新鮮な画面が生まれて、後に1961年に東映が製作して当時のNET(現テレビ朝日)で放映された日本初の1時間テレビ映画「特別機動捜査隊」に受け継がれていく[33]。そして1964年に製作終了後には再編集して1時間のテレビ番組として放映されている。

東映は1960年に第二東映を設立して、配給系統を2ルートにして、時代劇路線と時代劇路線とを区分した。この時に第二東映では本編1本と60分前後のほとんどB級と言っていい映画を組み合せた上映システムをとったが、なにしろ製作本数が倍になるだけに、余りの製作本数に現場がついてこれず粗製乱造と言われて翌年11月には第二東映は無くなった[34]。そしてこのあたりから、長編2本の二本立て興行が常態となり、他の各社も同じ形態になって、B級映画にジャンル分けされる作品は姿を消した。そして時代はテレビ映画を作る時代を迎えることとなった。それはほぼアメリカと同じような経過を辿ったことになる。

ただしこの量産時代の時に、余りの製作現場の混乱で、同時に撮影されている中で脇役俳優が1日に2?3本を掛け持ちで出演することが多く、そこで役者のスケジュールのダブリ(このダブリは他社の映画出演もあった)を防ぐため、製作主任が集まって調整する作業を行う中で、同時に撮影している作品をランク分けして、Aランク、Bランク、Cランクとして、「Aランク=多少の予算はかかっても勝負を賭ける映画」「Bランク=通常の映画」「Cランク=出来はどうであれ公開に間に合えばいい映画」に分類してランクの高い順から調整していったとされている[35]。この製作する側で「勝負を賭ける映画」「通常の映画」「出来はどうであれの映画」にランク分けしていたとは興味深い話ではある。ただし、この用法にあるような三分法はB級映画という言葉にはあてはまらない。C級映画という言葉は原則用いられず(もちろん、Z級というような言葉まで用いるのも論者の自由ではあるが)、B級映画は中規模クラスから最低ランクまでは含めた、かなり広い概念である。
B面映画

また日本にはB面映画という言葉があるが、正しくはB面映画はB級映画のことではない。B級映画はメインの本編(長編)と同時上映された中編の映画をさすが、B面映画は長編物二本立て興行がスタートしてから、どちらがメインなのかを示すために、レコードの裏表のようにA面・B面と呼ばれたことに起因している。流行歌のレコードが本来A面で売り出したのに、B面がヒットすることがあったように、B面映画は長編であってB級映画のような添え物ではない。
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出典検索?: "B級映画" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2015年8月)

フランス語では「ナナール Nanar」(ナヴェ navet(蕪)に由来する言葉)と呼ばれる。フランス語の大手辞書ロベールによると、もともと人をバカ呼ばわりする言葉(または愛称)の一つとして「クルート croute(パンの皮、転じて頑固ジジイ)」という言葉があり、同様の意味から転じ、低級なものとみられるが故に失笑を誘うものとしてnanarという言葉が19世紀末にはすでに生まれ、また後にはB級映画を指すようになった。

フランスの映画批評家フランソワ・フォレスティエは、「101のナナール」という書籍を1996年にデノエル社より出版した。さらに1997年には「続・101のナナール」も出版した。

また、そのようなB級映画(フランス映画が中心だがそれに限らない)をまとめた「ナナールランド」というファンサイトは、2001年にオープンしたのち多数の訪問者を得て成長し、フランスの大手映画批評サイト「アロシネ」が「ナナールランド」とタイアップする企画を2010-2013年にかけて立ち上げた。
脚注[脚注の使い方]^ a b c d 「映画史を学ぶクリティカル・ワーズ」164?165P 第7章「B級映画」の項目参照
^ 「ハリウッド映画講義」96P 蓮實重彦 著
^ 「世界映画事典」697P 「B級映画」の項目参照
^ 「ハリウッド映画講義」 108p 蓮實重彦 著
^ 「B級映画?フィルムの裏まで?」120?124P 増淵健 著
^ 「ハリウッド映画講義」 112?113p 蓮實重彦 著
^ プロデューサーズ・リリーシング・コーポレーションの略。


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