Arduino
Arduino Uno SMD R3
開発元Arduino
製造元多数
種別ワンボードマイコン
OS無し
CPUAtmel AVR (8-bit),
ARM Cortex-M0+
Arduino(アルドゥイーノ もしくは アルデュイーノまたはアルディーノ)とは、(ハードウェアの)「Arduinoボード」、および(ソフトウェアの)「Arduino IDE」から構成されるシステムである。Arduinoボードは、AVRマイコン、入出力ポートを備えた基板であり、Arduino IDEはC言語風の「Arduino言語」によってプログラムを制作・コンパイル・デバッグ等し、それをArduinoボードに転送 等々するための「統合開発環境」と呼ばれる、PC上で作動させる一種のソフトウェアである。
また「Arduino」という名称は広義には、それらの開発・改良を行う一連のプロジェクトや、その結果生まれた会社、またその多くの開発者らによるコミュニティまでも指すことがある。
もともと2005年にイタリアで5人の人物によって、「もっとシンプルに、もっと安価に、技術者でない学生でもデジタルなものを作ることができるようにする」という目的を据えたプロジェクトとして「Arduinoプロジェクト」が立ち上がり、彼らが、きわめて安価で、テクノロジーには縁遠い人でも理解でき使えるほどシンプルで(simplicity)、オープンな ハードとソフトのまとまり、を生み出すことに成功し、それが人々に歓迎され、数年のうちに全世界に普及した。「Arduino IDE」の管理を行い開発コミュニティの窓口となる非営利団体Arduino Foundation、およびArduino関連品の販売の一元管理を行う営利団体Arduino Holdingが関わっている[1]。 Arduino はワンボードマイコンの一種であり、I/Oポートを備え、インタラクティブな(つまりセンサ類を追加して外界の物理的変化を感知させたり、アクチュエータを追加して外界に物理的な変化を起こさせることが可能な)装置として用いることができるものである。スタンドアローン型で(つまり、Arduino単体で、一度設定・作動させ始めたら他のコンピュータは一切無しに)作動させることもでき、また他のコンピュータと常時連携させ、そこで動くソフトウェア(例えば、Adobe Flash、Processing、Max/MSP、Pure Data、SuperCollider 等)をホスト役に設定して、それに従属しコントロールされる形などで用いることも可能なものである。 オープンソースハードウェアであり、オープンソースのごく簡単な規定を守りさえすれば誰でも自由に用いることができ、ハードウェア設計情報のEAGLE
概要
Arduinoボードは入出力ポートの数、ボードの大きさなどが異なる様々なタイプが用意されており、それらの中から用途や好みに応じて選ぶことができる。「#ハードウェア」も参照 Arduinoを生みだすことになった「Arduinoプロジェクト」は2005年に北イタリアのイヴレーアという街でのen:Interaction Design Institute Ivrea
歴史
Arduinoプロジェクトは2006年度のアルス・エレクトロニカ賞で名誉言及を受けた[3][4][5]。
Arduinoボードは、2008年10月までに5万ユニット以上[6]が販売され、その後も順調に普及が進み、2011年2月までに約15万台[7]、2013年時点で約70万台(公式分のみ。加えて、非公式クローンが同数以上販売されていると予測されている)[8]販売された。
Arduinoは「デジタル制御用のボード」というジャンルで、非常に安価で、(デジタル制御用ボードの中でも、極めて)シンプルで、消費電力が非常に小さく、こうしたボードの中では世界的に一番普及している。さらに「メイカームーブメント」(デジタルなモノの自作を推進する運動)が盛り上がるとともに、その便利なツールとして一層活用されるようになった。
2010年以降、「IoT」への注目が集まるにつれ、Arduinoはその入門用装置の定番としても扱われるようになっている。
なおプロジェクトの比較的初期から「Arduino」という商標の権利を持つと主張し その設計・製造・ソフト開発を行う組織は、4人が立ち上げたArduino LLC社 および Gianluca Martinoの立ち上げたArduin SRL社の2つに分裂し対立し(商標使用を巡り)訴訟が起きていたが、2016年に10月に両者の和解が正式に発表され、2社は統合し、「Arduino IDE」の管理を行い開発コミュニティの窓口となる非営利団体Arduino Foundation、およびArduino関連品の販売の一元管理を行う営利団体Arduino Holding、という体制にする、とされ[1]、全世界のユーザらから歓迎され (ユーザ心理、開発者心理的にも)よりすっきりとした環境が整った。