プロトタイプ制作を手掛けていたイムラン・チョウドリによると、音楽プレーヤーであったiPod nanoに通知機能やSiri機能を付与するアイデアからApple Watchの試作品の制作がなされたとのことである[9]。
当初アメリカの調査会社IDCは、2015年の出荷台数は1300万台に達すると見込んでいたが、米調査会社Jupiter Researchによれば、出荷台数は880万台に留まったとしている[12][13]。しかし、2017年の出荷台数は約1800万台に達しており、ウェアラブル端末全体およびスマートウォッチ市場において過半数のシェアを獲得した[14]。
2019年には出荷台数は約3070万台に達しており、本格的な腕時計型端末市場への参入は後発であったにもかかわらず、同年のスイスの時計産業全体の出荷台数約2110万台をApple Watch単独で大きく上回った[15]。 シリーズごとに複数のバリエーションが用意されており、採用されているケース、ガラス、バンドによって価格帯が異なる。第1世代、Series 1、Series 2、Series 3は38mmと42mm、Series 4、Series 5、SE、Series 6は40mmと44mm、Series 7、Series 8は41mmと45mmの2つのサイズが展開されている。Apple Watch Ultraは49mmのサイズのみの展開である。 バンドについては、ケースの裏側にあるボタンを押すことでバンドの着脱及び交換が可能。サイズについては、38mm、40mm、41mmのケース用、42mm、44mm、45mm、49mmのケース用、それぞれ専用のものが個別に用意されている。ソロループ、ブレイデッドソロループ以外のバンドについては、38mmと40mmと41mm、42mmと44mmと45mmと49mmに互換性がある。 また、38mmと40mmと41mm専用のモダンバックル、42mmと44mmと45mm専用のレザーループなど一方のサイズ専用のバンドがあるので購入時には注意が必要である。ケースとバンドのサイズが同じであればバンドの互換性が高く、交換が容易なのが特徴である。別売のバンドも選択可能でサイズさえ同じであればバンドの交換が可能である。 バンドの加工については主に中国LuenFungグループ、金素材は日本で行われているという[16]。 iPhone内に保存されている楽曲を転送し、Bluetoothヘッドフォンを利用してApple Watchのみで音楽を聴くことができる。また、ウォッチ本体のアプリを操作することで、iPhoneに記録されている音楽の再生およびコントロールが可能である。 音楽同様に、iPhone内に保存されている画像を転送し、Apple Watch本体にて画像を表示できる。また、カメラ機能もiPhoneの内蔵カメラをコントロールできる。 アプリにもよるが、Apple Watch本体のみで可能な機能とiPhoneと連携して初めて可能な機能がある。基本的にiPhoneと連携するかWi-Fiネットワークに接続しない限りメッセージ、電話、メール、マップ、Siri、音楽、天気、株価などの機能は動作しないか、もしくは情報が更新されない。なおこれらはGPS+Cellularモデルの場合、セルラー通信が可能な場所では同機能が利用可能である。 Series 2の発売に併せて登場した第1世代のリファインモデル。watchOS 3がインストールされているのと、デュアルコアプロセッサーに変更された点以外は、第1世代Apple Watch Sportの仕様と殆ど同じ。ラインナップはアルミニウムケースとスポーツバンドのみ。 Apple Watch (第1世代)の後継モデルとして、日本では2016年9月16日から発売された。Series 2ではApple WatchとApple Watch SportをApple Watchに統合。バンドはApple Watch (第1世代)との互換性がある。 同時期に発売されたiPhone 7同様、ソニーが開発し世界標準規格になった非接触型ICカードの技術方式FeliCaを搭載しており、SuicaやiD等の電子マネーが利用可能となった。 2020年5月にガーミンからSuica対応のスマートウォッチが発売されるまで、Apple WatchはSuicaに対応した唯一のスマートウォッチであった。 耐水性能は、水深50メートルを備えており水泳の(海水も可)トレーニングも記録できる。 2017年9月にSeries 3の発売をもって販売が終了している。 Apple Watch Series 2の後継モデルとして、日本では2017年9月22日から発売された。 Series 3ではGPSモデルとGPS+Cellularモデルがある。GPS+CellularモデルではeSIMを内蔵。フル充電時で、LTEを使った通話時間は約1時間となっている。2021年時点でMVNOでの利用はできない。 日本の場合、NTTドコモ、au、ソフトバンクのいずれかのキャリアでiPhoneと共に契約する必要がある。Apple Payは世界共通で使えるようになり、Series 2とは違い、海外モデルでも日本のSuicaを使うことができるようになった。 バンドはApple Watchの全モデルとの互換性がある。新たにW2チップ、気圧高度計を搭載している。 後述の数々の後継機が発売・販売終了するなかでSeries 3は38ミリサイズが選べる廉価機として細々と販売され続けていたが2022年9月7日に販売終了となった。Apple Watchとしては最も長い期間生産されたが今後のWatch OSのアップデートはセキュリティ面のアップデートのみとなる。
特徴
歴代機種
Apple Watch (第1世代)
Apple Watch
スタンダードモデルにあたる。ケースは腕時計によく使用されるSUS316L系ステンレススチールまたはスペースブラックステンレススチールを採用。ガラスはサファイアクリスタル製[17]。バンドのバリエーションが最も多く用意されており、殆どのバンドの金属部分には、SUS316L系ステンレススチールまたはスペースブラックステンレススチールを採用。
Apple Watch Hermes
Apple Watchと同じケースと風貌に、エルメスのレザーバンドが採用されたモデル。HERMESモデル専用の文字盤が用意されている。
Apple Watch Sport
エントリーモデルにあたる。ケースにシルバーまたはスペースグレイの酸化皮膜処理された高強度の7000番系のアルミニウム合金を採用。ガラスはイオン硬化処理を受けたIon-Xガラス
Apple Watch Edition
フラッグシップモデルにあたる。ケースにイエローまたはローズの18金を採用。ガラスはサファイアクリスタル製[19][4]。バンドの金属部分には18金を採用。全て100万円以上の価格帯のモデルで、Apple Watchのバリエーションの中では最も価格が高い。
Apple Watch Series 1
Apple Watch Series 2
Apple Watch
アルミニウムケースかステンレススチールケースの選択が可能。風防は前モデルと同じくアルミニウムケースがIon-Xガラス製、ステンレススチールケースがサファイアクリスタルである。付属するバンドのバリエーションや金属部分もApple Watch (第1世代)とほぼ同じ。
Apple Watch Hermes
ステンレススチールケースにエルメスのバンドの組み合わせ。HERMES表示等の内部仕様などは前モデルを踏襲している。スポーツバンドが付属。
Apple Watch Nike+
Series 2より新たに追加されたコレクションである。アルミニウムケースにNikeスポーツバンドが付属。Nikeモデル専用の文字盤が用意されている。
Apple Watch Edition
前モデル同様にフラッグシップモデルにあたる。ケースが18金からセラミックに変更、風防はサファイアクリスタルである。バンドもスポーツバンドのみになり、バンドの金属部分もセラミックに変更されている。磁気充電ドックが付属。
Apple Watch Series 3詳細は「Apple Watch Series 3」を参照