用途:旅客機、多目的輸送機
設計者:ANTK アントーノウ
製造者:ANTK アントーノウ他
運用者
東方航空
An-38(アントノフ38;ウクライナ語:Ан-38アーン・トルィーッツャチ・ヴィースィム;ロシア語:Ан-38アーン・トリーッツァチ・ヴォースィェミ)は、ウクライナのO・K・アントーノウ記念航空科学技術複合体(ANTK アントーノウ)で開発された小型多目的輸送機である。生産は、ウクライナ、ベラルーシ共和国、ロシア連邦の合同で行われている。北大西洋条約機構(NATO)で用いられたNATOコードネームでは「キャッシュ」(Cash)と呼ばれた。 An-38の開発は、ソ連時代末期の1989年に着手された。開発の目的は、当時すでに技術面でも心理的アピール面でもすっかり旧式化していたAn-28の更新であった。設計に当たったANTK アントーノウは、インドへの売込みを狙って要求された25-30席型の旅客機として設計した。1991年6月には、パリで開催された航空宇宙展示会でAn-38の最初のモックアップが公開された。 基本型となったAn-38-100(Ан-38-100)の初号機は1994年6月23日に初飛行し、各種試験に入った。量産型An-38-100は、2000年には国際飛行許可証を取得した。 An-38のデザインは、先任機An-28のそれによく似通っていた。支持棒付き高翼式の主翼、水平尾翼端に取り付けられた2枚の垂直尾翼、機首部分の形状、エンジンの取り付けなどは、An-28のスタイルが踏襲されていた。その一方、機体は延長され、27名に増えた乗客数に加えて燃料搭載量も増加されていた。また、機内の快適さが改善され、騒音も軽減されていた。機体システムの改善としては、気象レーダーが搭載され、ナビゲーションシステムも改良されていた。また、低圧タイヤが採用されたことにより、悪条件の飛行場での運用性も向上していた。搭載エンジンには、当初ロシア製のターボプロップエンジンTVD-1500
概要
開発
An-38-100
1995年、ウクライナ・キエフのANTK アントーノウとロシア・ノヴォシビールスクのNAPO チュカーロフは、An-38の量産化に向けた合同企業シベリア・アントーノフ航空機を立ち上げた。