AMON_デビルマン黙示録
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この項目では、永井豪作・原作の漫画およびアニメについて説明しています。実写映画については「デビルマン (映画)」を、登場人物については「不動明」をご覧ください。

デビルマン
ジャンルホラーアクションダーク・ファンタジー
漫画
作者永井豪
出版社講談社
掲載誌週刊少年マガジン
レーベル講談社コミックス
発表号1972年25号 - 1973年27号
巻数全5巻
話数全53話
アニメ
原作永井豪
監督勝間田具治 ほか
脚本辻真先 ほか
キャラクターデザイン小松原一男
音楽三沢郷
アニメーション制作東映動画
製作NET東映
放送局NET系列
放送期間1972年7月8日 - 1973年3月31日
話数全39話
OVA:
デビルマン 誕生編 / デビルマン 妖鳥死麗濡編
原作永井豪
監督飯田つとむ
キャラクターデザイン小松原一男
アニメーション制作オープロダクション
製作講談社
キングレコード(誕生編)
バンダイ(妖鳥死麗濡編)
発売日1987年11月1日(誕生編)
1990年2月25日(妖鳥死麗濡編)
話数全2話
OVA:AMON デビルマン黙示録
原作永井豪
監督竹下健一
キャラクターデザイン神志那弘志
アニメーション制作スタジオライブ
製作SPE・ビジュアルワークス
発売日2000年5月24日
話数全1話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『デビルマン』は、1972年から1973年にかけて発表された永井豪原作の日本メディアミックス作品。

後述の通り、漫画の連載とテレビアニメの放送が同時期に行われた。.mw-parser-output .toclimit-2 .toclevel-1 ul,.mw-parser-output .toclimit-3 .toclevel-2 ul,.mw-parser-output .toclimit-4 .toclevel-3 ul,.mw-parser-output .toclimit-5 .toclevel-4 ul,.mw-parser-output .toclimit-6 .toclevel-5 ul,.mw-parser-output .toclimit-7 .toclevel-6 ul{display:none}
概要

変身ヒーローもの企画として、永井豪が自作品『魔王ダンテ』(「ぼくらマガジン」連載)をベースに「悪魔をヒーローとした作品」として基本設定を行い、漫画版は永井豪が執筆し、『週刊少年マガジン』の1972年25号(6月11日号)から1973年27号(6月24日号)にかけて全53話で連載された。同時期に、NETテレビではテレビアニメ版で脚本担当の辻真先がオリジナルストーリーを構成した。

両作には「漫画作品のアニメ化」もしくは「アニメ作品の漫画化」といった関係ではなく、永井自身が指摘しているような「同一の基本設定を使用して描かれた2つの作品」という関係に近い[* 1]。漫画版のテーマは「ホラー」であり[1]、古典的なホラーからモダンホラーまで、様々な要素が見られる。また連載当時、購読者層がテレビよりも高く大学生までだったこと、永井自身の描きたいテーマを深めたいという希望を編集部と同意したことなどから、連載を経るごとに黙示録的な大河要素のある構成へと変遷していった。これに対し、アニメ版はテレビ視聴者を対象に漫画より幅広い年齢層の視聴者に向けて、原則一話完結のヒーローものの体裁を取っている。

2017年3月時点で全世界累計発行部数は5000万部を突破している[2]
漫画版
漫画版ストーリー

197X年。不動明は居候先の牧村家の娘・美樹と仲良く学校に通う大人しい少年であったが、ある日、親友の飛鳥了から、他の生物との合体能力を持った地球の先住人類「デーモン(悪魔)」が200万年の眠りから目覚めて復活し、地球を人類から奪い返そうとしていることと、デーモンの研究をしていた了の父が、デーモンと合体して心を支配される前に自殺したことを知らされ、デーモンと合体し、その超能力を取り入れてデーモンと戦う話を持ちかけられる。しかし、これを得るには、理性を捨て本能のみで動いている時に憑依させ、かつ、デーモンの意思を正義の心で抑え込まなければならなかった。デーモンに襲われた恐怖で理性を失った明は、デーモンの一人であるアモンに憑依され、悪魔の体と人間の心を併せ持つデビルマンとなることに成功する。

デーモンたちは、デビルマンとなった明を倒すため次々と刺客を送ってくるが、明はそれらを倒していく。やがてデーモンは人類すべてに宣戦布告し、総攻撃を仕掛けてくる。デーモンによる無差別合体という自爆攻撃に人類がパニック状態となる中、明は了の制止を振り払い、単身でデーモンとの戦いに赴くものの、力尽き倒れる。とどめを刺されようとした時、デーモンの神である大魔神サタンの「デビルマンを殺すな」という意思がデーモンたちに伝えられ、明は解放される。

一人の力では戦えないと悟った明は、無差別合体で死なずにデビルマン化した者たちを集めて、デビルマン軍団を組織しようと考える。しかし「悪魔の正体は現代生活に不満を持つ人間である」と高名な科学者が発表したため、悪魔狩りの名の下、罪のない人々が政府により殺戮されていく事態となる。一方、自分の恐れた通りに事が進みすぎることに違和感を持った了は、事の発端を再確認するために自宅に戻るが、そこで了の父がデーモンの研究などしていなかったこと、飛鳥了なる少年はすでに交通事故で死んでいたことを知る。衝撃の事実に混乱している中、家に侵入してきたデーモンの一人のサイコジェニーに「お迎えに参りました」と告げられる。

数日後、デーモンがもう襲ってこないことに気づきかけていた人間の恐怖心を煽るため、了はテレビで、明がデーモンと合体した瞬間の映像を公開して「無数の悪魔が人間になりすましているので、殺せ」と人々を扇動する。正体がばれて牧村の家を出ざるを得なくなった明は、裏切った了を問い詰めるが、了は「明とデーモンを合体させたのは、人類を守らせるためでなく、次のデーモンの時代で共に生きたかったためだ」と答え、明は了が大魔神サタンであることを悟る。

悪魔特捜隊による拷問で牧村夫妻は惨殺され、美樹も暴徒と化した町の住人たちに惨殺される。最後の希望だった美樹も奪われて人間に失望した明は、デビルマン軍団を率い、地上の覇権を賭け、サタン率いるデーモン軍団との決戦を決意する。サタンもまた、明との決戦は避けられないことを分かっていた。サタンは自らの記憶を消し、人間になりきることによって人間の弱点をつかみ、デーモンたちに作戦立案の材料を与えていたのだった。ただ一つの誤算は両性具有のサタンが明を愛した結果、デーモンの敵となるデビルマンが誕生してしまったことだった。

20年ののち、人類は滅亡し、デビルマン軍団とデーモン軍団との最終決戦・アーマゲドンが始まる。

やがて戦いは終わり、横たわる明の傍でサタンは語る。かつて地球を支配していたデーモンは創造主たる神に滅ぼされようとしたが、それに反発したサタンがデーモン側について戦って勝ち、次の神との戦いのために永い眠りについたこと。目覚めたときに人類が地球を荒らしていたので許せず、「それを滅ぼそう」と決めたこと。しかしそれは、神が行おうとした愚行と同じことでしかなかったことだと。話を終えたサタンは明に謝罪するが、半身を失った明はすでに息を引き取っていた。明を喪ったサタンが静かに涙を流していたそのとき、「天使の軍団」がそこに迫っていた。
登場人物

作中で名前が登場しなかった人物は、『永井豪ワールド 悪魔事典』(1991年バンダイ)に準拠する。

『豪華愛蔵版 デビルマン』全5巻(1987年9月 - 12月、講談社)については「愛蔵版」と表記する。
主要人物
不動明(ふどう あきら)
本作品の主人公。悪魔の体と人間の心を併せ持つデビルマン。合体したデーモンである勇者アモンが強い能力を持っていたことにより、並みの悪魔以上の能力を得ることになった。デビルマンとなり得る資質「善良で純粋な心」を持ち正義を愛する若者。元来は小学生時代「東小のサイレン」と呼ばれた泣き虫で臆病な性格であったが、デビルマンになったことで精神に影響を受け、好戦的な性格に変わった。両親が海外勤務中(OVAでは消息不明、小説版・映画版では死去、『DEVILMAN crybaby』では原作同様に海外勤務)につき、牧村家に居候している。スポーツより、図書館で本を読んでいる方が性に合っている。後半は組織的な攻撃を仕掛けてくるようになったデーモンに対抗するため、世界中からデビルマンを集めてデビルマン軍団を結成する。
飛鳥了(あすか りょう)
明の親友。日本人の父と白人の母の間に産まれた。考古学者であった父の研究を引き継ぎ、デーモンの存在を知る。そして、デーモンとの戦いに備え、最も信頼できる人間・不動明とデーモンの合体の準備を整えた。序盤にて明とデーモンの戦いに巻き込まれ重傷を負い死亡したかに思えたが、実は生存しておりテレパシー能力らしきものが使えるようになる。(後の展開で了の能力ではないことがわかる)後半はデーモンとの戦力差を実感し、人類を犠牲にしてでも明だけ生き残るよう方針転換する。徐々にこれまでの事件が自分の考え通りに展開していたことに疑問を抱くようになる。外伝では同性ながら不動明を愛してしまったゆえの苦難が見られる。テレビアニメ版では、飛鳥了に容姿が似ている「氷村厳(ヒムラー)(声 - 井上真樹夫)」というキャラクターが登場した。
牧村家
牧村 美樹(まきむら みき)
牧村家の長女。同居人の明とは友達以上恋人未満の関係。明が気弱だったころは、明に対して見下した態度を取っており、幼少期の失態をからかったり、ドス六に対して無用な喧嘩を展開し、及び腰な明を侮蔑する。男勝りで口も悪く、「平手美樹」と呼ばれるほどに手が早い。明が(デビルマンになったため)好戦的になり、喧嘩にて力量を示してからは、好意的に振舞う。後半、明が生物学的には人間でないことを知り驚愕するが、その心は人間・不動明のままだと受け入れる。だが、悪魔に恐怖した暴徒により惨殺され、五体をばらばらにされてしまう。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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