PlayStation 4やXbox Oneに搭載されているAMD APUには、GCNアーキテクチャのRadeonベースGPUが搭載されている[6][7]。
一方で、主に3Dグラフィックスのためのものだったシェーダー機能を動画再生の支援に転用する技術の開発にも注力している。マイクロソフトの DirectX Video Acceleration (DXVA) にも対応し、メディアプレーヤーソフトとの連携により高画質・高品質な DVD (MPEG-2) やDivX、Windows Media Video などの動画を再生する際の CPU の負担を大幅に軽減させた。UVD や AVIVO はこうした技術をさらに発展させたものである。Catalyst Omega (14.12) ドライバーからはVAAPI(英語版)にも対応している[8]。
またDirectX 11 (DirectCompute) や、OpenCLに対応している製品は、AMD Streamテクノロジーを基盤として汎用演算用途(GPGPU)に利用することもできる。
モバイル用途には省電力技術を搭載し消費電力を低減した「Mobility Radeon」がある。チップセットの開発も進められており、「Radeon IGP」や「RADEON XPRESS」にはRadeonのグラフィックス・コアが統合されている。これらチップセットシリーズはATIがAMDに買収されたことをきっかけに、Radeonの名は冠さなくなった。
Radeonを採用したビデオカードは多くのメーカーから販売されている。テレビチューナを搭載し、ビデオキャプチャ機能を備えた製品が「ALL-IN-WONDER」である。
伝統的に大手PCメーカーへの大量供給に強く、メーカー製PCにおいて幅広いシェアを築いている。主に、Apple、ASUS、DELL、MSI、NEC、SONY、エイサー (Gateway)、エプソンダイレクト、ヒューレット・パッカード、富士通、レノボ製のデスクトップパソコン、ノートパソコンにおいてRadeonを採用したビデオカードが搭載されている。
GPUの半導体製造はファウンドリ企業へ発注しており、台湾を拠点とするTSMC[9]やUMCが担っている。また、AMDの半導体製造部門が独立したGLOBALFOUNDRIESにも発注しているとされる[10]。
2006年にATIがAMDに買収された後も、しばらくの間はATIブランドが使用されており、Radeon製品もATI Radeonとして販売されていたが、2010年10月発売のRadeon HD 6800シリーズからATIブランドが廃止され、AMDに統一された[11]。
デバイスドライバおよびユーティリティ群は「AMD Catalyst」という名称で提供されている。2015年11月以降はCatalystの後継として「Radeon Software」 がリリースされた。2022年3月以降はRadeon Softwareの後継として「AMD Software」が提供されており[12]、2022年6月以降はゲーム向けに最適化された「Adrenalin Edition」の他にクリエイティブアプリケーション向けに最適化された「PRO Edition」が選択できる[13]。
Windows 10に搭載されるDirectX 12に関しては、すべてのGCNアーキテクチャにおいてAPIレベルでサポートする[14]が、機能レベル (Feature Level) 12_0を満たすのはGCN第2世代 (GCN 1.1) 以降となり、GCN第1世代 (GCN 1.0) では機能レベル (Feature Level) 11_1までのサポートとなる。詳しくはen:Direct3Dおよびen:Feature levels in Direct3Dを参照のこと。
Vulkanに関しては、GCN第1世代 (GCN 1.0) 以降はRadeon Software Adrenalin 20.1.2以降でVulkan 1.2に[15][16]、GCN第4世代 (GCN 1.3) 以降はRadeon Software Adrenalin 22.1.2以降でVulkan 1.3に対応する[17]。
OpenGLに関しては、TeraScaleアーキテクチャはCatalyst 10.6以降でOpenGL 3.3に[18]、TeraScale 2アーキテクチャはCatalyst 14.4以降でOpenGL 4.4に[19]、GCN第1世代 (GCN 1.0) 以降はRadeon Software Adrenalin 18.4.1以降でOpenGL 4.6に対応する[20]。
OpenCLに関しては、HD 4000シリーズはCatalyst 10.7 Update以降でOpenCL 1.1に[21]、TeraScale 2アーキテクチャ以降はCatalyst 12.4以降でOpenCL 1.2に[22]、GCN第2世代 (GCN 1.1) 以降は一般向けドライバではCatalyst 14.41以降でOpenCL 2.0に[23]、Radeon PRO Software for Enterprise 21.Q1以降もしくはAMD Software: PRO Editionを利用することでOpenCL 2.1に対応する[24]。
シリーズアーキテクチャ動画再生支援対応APIPCIe
DirectX (Feature Level)VulkanOpenGLOpenCL
HD 2000TeraScaleAVIVO または UVD@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}10.0 API[要出典] (FL:10_0)-3.3-1.0
HD 3000UVD+10.1 API[要出典] (FL:10_1)2.0
HD 4000UVD2 または UVD2.21.1
HD 5000 - HD 6000TeraScale 2UVD2.2 または UVD311.2 API (FL:11_0)4.41.2
HD 7000 - Rx 300GCN第1世代 (GCN 1.0)UVD4 VCE12 API (FL:11_1)1.24.63.0
GCN第2世代 (GCN 1.1)UVD4.2 VCE212 API (FL:12_0)2.0 (2.1)
GCN第3世代 (GCN 1.2)UVD5 VCE3
RX 400 - RX 500GCN第4世代 (GCN 1.3)UVD6.3 VCE3.41.3
RX VegaGCN第5世代UVD7 VCE412 API (FL:12_1)
RX 5000RDNA 1.0VCN 2.04.0
RX 6000RDNA 2.0VCN 3.012 API (FL:12_2)