ABCヤングリクエスト
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毎晩 23時台 - 26時台に放送。選曲のジャンルは多岐に亘り、受験生が主要なターゲットであったが、深夜に働く大人も意識して、ポップスと交互に歌謡曲なども多く放送した[2][6]

初代パーソナリティ道上洋三辻豊人因田宏紀の男性アナウンサー3名が日替わりで担当した。以来、1960年代後半から1980年代前半に掛けて入社した同局の男性アナウンサーの殆どが当番組を担当、ここにフリーの女性アナウンサー・タレントが加わり、男女 2名で進行した。在阪他局の深夜番組がお笑いタレントやミュージシャンなどで出演者を構成したが、若手男性アナウンサーと若手女性パーソナリティの組み合わせでの放送は番組終了まで継続した[2]

夏の全国高等学校野球選手権大会の開催期間中、朝日放送は全試合の中継をテレビ・ラジオ各々で終日行い、プロ野球中継もあることから男性アナウンサーが払底することがあり、この時に限っては女性アナウンサー2人、または女性アナウンサーと女性タレント各1名という暫定的な放送を行った。

この様なアナウンサーとタレントの組み合わせのMCの体裁はその後のABCラジオの深夜番組で踏襲した。

道上洋三によれば「他の民放がお色気などの下ネタ系をトークネタにする傾向があり、それと差別化するため下ネタは一切禁止が徹底されていた」という[7]
プレゼント

当番組は「はがきで当てよう!! 車と1万円」のキャッチフレーズが付いていた。リスナーから寄せられた葉書を1ヶ月間に掛けて保存、月末に抽選。いすゞ自動車[8]提供の自動車と賞金1万円を各1名ずつプレゼントした。現金1万円のプレゼント人数は徐々に増え「車と1万円 × 3」を謳った時期を経て、番組末期は「車と6万円」と1万円の賞金が6人に増えた。

番組はノベルティグッズとして、シャープペンシル、ノート、カセットテープ、ステッカー、スポーツバッグ、オルゴールなどを製作[9]。ステッカーなどは魚を模したキャラクターの"オトト"が入っていた。「ホロホロコーナー」では星座別スプーンをリスナーに進呈。一部の商品は大阪タワー(当時の朝日放送本社敷地内にあった電波塔)の売店で販売された。1970年6月20日から数年間は番組の公式小冊子として「ヤンリクメイツ」を定期的に刊行した[1]
「一山の石炭より一粒のダイヤモンド」

当番組では、リクエスト曲とリスナーを尊重する立場から、歴代のプロデューサーがその時々のパーソナリティに下記の様なルールを課して来た。

「一山の石炭より一粒のダイヤモンド」(放送中には、たくさんの言葉であれこれ喋るより、少しであっても気の利いた言葉を喋ること。当番組のスローガンであり、ラジオ制作部の壁に貼られていた
[1]。)

放送する楽曲をパーソナリティ自身のセンスや独断で選ばないこと。

番組に送られてきたハガキはリクエスト曲だけを書いている場合を除いて、担当のパーソナリティが放送前に全て目を通すこと。

放送中にリスナーからのハガキを読む際は発送元の住所を基準に、大阪市内 → 大阪府内 → 関西地方の他府県 → その他の地方の順で紹介すること[10]

放送中にリスナーや歌手の名前を紹介する際には最後に「さん」を必ず付けること。

ABCのアナウンサーをパーソナリティに起用する際はアナウンス部から推薦された若手アナウンサーに対して、局内で厳しいオーディションを実施。パーソナリティとして出演できる様になるまで、オーディションを数回経験させられたアナウンサーもいたという[2][11]。当番組が穏和で折り目正しい雰囲気を保っていたのはパーソナリティのキャラクターと話術に加えて、この様な制作サイドの姿勢による所が大きい。
コーナー

リスナーからのリクエスト葉書の合計でヒットチャートを毎晩決定する「ヤンリク・ベスト20」の他、パーソナリティーの個性を生かしたコーナー「ヤンリク・おもちゃ箱」(後に「らくがき帳」「トライアルスポット」)、「ベストセブン情報」[12]などがあった。

この他、タレントが出演するコーナーとしては以下のものがあった。

朝日新聞ニュース・天気予報(0時台 = 放送日付上の最終版、後に22時開始の際は23時台も放送)

ABCミッドナイト寄席落語や漫才などの演芸コーナー。東阪企画社長などを務めた澤田隆治が朝日放送在職中から構築して、独立後後輩社員が引き継いだ『ABC落語ライブラリー』を利用したコーナーで、『ABC上方落語をきく会』の演目を放送したことがあった。1971年(昭和46年)11月11日は当コーナーの拡大版『1080分落語会』を放送。当番組の終了後は『ウシミツリクエストABC』『ABC発午前1時』で復活。


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