A型インフルエンザウイルス
A型インフルエンザウイルスの電子顕微鏡画像
分類(ウイルス)
群:第5群(1本鎖RNA -鎖)
科:オルトミクソウイルス科Orthomyxoviridae
属:A型インフルエンザウイルス属Influenzavirus A
種:A型インフルエンザウイルスInfluenza A virus
A型インフルエンザウイルス(エーがたインフルエンザウイルス、Influenzavirus A)は、オルトミクソウイルス科のA型インフルエンザウイルス属に分類されるウイルスの総称である。
A型インフルエンザウイルスはヒト、鳥類、ウマ、ブタなどに感染する。A型インフルエンザウイルスの亜型(subtype)はすべて野鳥から発見されたが、ほとんどは病気を引き起こさない。
いくつかのA型インフルエンザウイルスはヒトや家禽に対し、インフルエンザを引き起こす[1]。さらに、時折野生の水鳥から家畜などにウイルスが伝染するため、世界的流行(パンデミック:pandemic)が起こることが懸念されている[2][3]。B型よりも高熱が出やすい。
目次
1 亜型
1.1 株の命名
1.2 感染症としての命名
2 構造・遺伝子
3 亜型
4 ヒトインフルエンザウイルス
4.1 概要
4.2 主な種類
4.3 進化
5 ヒト以外への感染
5.1 概要
5.2 トリインフルエンザ
5.3 その他の動物への感染
6 脚注
7 関連項目
8 外部リンク
8.1 英語リンク
亜型
株の命名 A型インフルエンザウイルスの命名法 A型インフルエンザウイルス(H5N1) ウイルス構造の立体図
分離された変異株は名前を付けられて管理される。名前は以下の条件の上から下へ順番に名付けられる。
型(A型、B型、C型のどれか)
主な宿主(例:ヒト)
分離された場所(例:福建)
分離された順番(例:411番)
分離された年(例:2002年、下2桁のみの場合もある)
亜型(例:H3N2)
インフルエンザウイルスはヘマグルチニンとノイラミニダーゼの種類によってHとNの番号が付けられる。
このようにして名付けられたA/Fujian/411/2002(H3N2)は福建(Fujian)で2002年に411番目に分離されたH3N2のA型インフルエンザウイルスであることを示している(宿主がヒトの場合は省略されるがヒト以外の場合は型の後に入れられ、A/equine/Miami/1/63(H3N8)のように表記される)。
A型インフルエンザウイルスは、グループV マイナス一本鎖型RNAウイルス(Group V - negative-sense ssRNA virus)に分類される。16種類のヘマグルチニン(HA)と9種類のノイラミニダーゼ(NA)の組み合わせにより様々なタイプが存在する。H16は1996年にスウェーデンとノルウェーからのユリカモメから発見され、2005年に報告された[4]。
インフルエンザウイルスは同じ亜型でもしばしば突然変異を起こし、性質が変化することがある。しかし、その大部分はその後絶滅する。例えば、ある年に流行したH3N2型インフルエンザウイルスと、別の年に流行したH3N2型インフルエンザウイルスの性質は全く異なっている場合もある。
感染症としての命名