91Days
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91Days
ジャンル
ハードボイルドアクション
アニメ
原作Vanetti Family
監督鏑木ひろ
シリーズ構成岸本卓
脚本岸本卓
キャラクターデザイン岸友洋
音楽海田庄吾
アニメーション制作朱夏
製作91Days製作委員会
放送局MBSほか
放送期間2016年7月9日 - 10月1日
話数全13話
テンプレート - ノート
プロジェクトアニメ
ポータルアニメ

『91Days』(ナインティワンデイズ)は、朱夏制作による日本テレビアニメ[1]2016年7月より9月までMBSほかアニメイズムB1枠にて放送された。
概要

禁酒法時代を舞台に、家族を殺害された主人公が復讐に至る91日間を描いた、完全オリジナルテレビアニメ[2][3]。2016年3月23日に制作発表、第一弾PVが公開された[1]

プロデューサーの飯塚寿雄によれば、当初は全く違う企画を朱夏、鏑木ひろ監督で進めていたがそれが流れてしまったため、シリーズ構成の岸本卓を加え新たに1920年代のマフィアものの企画を立てたとのこと。また舞台を1920年代にしたのは、現代のマフィアでは麻薬犯罪を描かねばならず、視聴者の共感を得られにくいため、禁酒法下で酒を扱う時代設定にしたという[4]。同じ時代を舞台にしたアニメ『バッカーノ!』とは違い、リアルな物語を目指し[5]、『ゴッドファーザー』『ワンスアポンアタイム』『ブレイキングバッド』などを参考にしている[6]。またキャスティングでは『ゴッドファーザー』でアル・パチーノを吹き替えている山路和弘をヴィンセント役に起用した[7]
あらすじ

マフィアに家族を殺され、アヴィリオと名を変え孤独な生活を送る青年アンジェロは、ある日、事件の犯人の名が書かれた手紙を受け取る。そこにはローレスの街を牛耳るヴァネッティ・ファミリーのドン・ヴィンセント、その息子のネロ、そしてネロの親友のヴァンノの名が記されていた。アヴィリオは復讐のため故郷ローレスの街に戻り、親友のコルテオが作った密造酒を手土産に犯人の一人であるネロに近づく。

アヴィリオはネロの信頼を得て側近に収まりつつ、ヴァンノをはじめとするネロの部下や弟を死に追いやり、ネロを孤立させていく。やがて、手紙の送り主の正体が判明する。手紙の送り主はヴァネッティ乗っ取りをたくらむ人物だった。その人物はローレスを含むシカゴ一帯を牛耳る大マフィア、ドン・ガラッシアがローレスを訪れたのに合わせてアヴィリオにヴィンセントとネロを始末させ、自らがヴァネッティ・ファミリーのドンの座に就こうと考えていた。アヴィリオはその計画に乗ったふりをして裏切り、ドン・ガラッシアを殺害する。かねてからヴァネッティ・ファミリーに見切りをつけていた、ガラッシアの後継者・ストレーガは好機とばかりにヴァネッティ・ファミリーのせん滅を部下に命じる。ヴィンセントはショックのあまり急死し、手紙の送り主もストレーガの凶弾に倒れる。

こうして、アヴィリオは復讐を果たしたが、生きがいを取り戻すことはできなかった。そんな抜け殻になったアヴィリオをヴァネッティ・ファミリーの中で1人生き残ったネロが拉致し、2人は旅に出る。海にたどり着いたとき、アヴィリオはネロに「俺がお前を殺さなかったのは…お前を殺したくなかったからだ」とつぶやき背中を向ける。ネロはその背中に銃口を向け、青空に銃声が響いた。
登場人物
主要人物
アヴィリオ・ブルーノ / アンジェロ・ラグーザ
- 近藤隆朝井彩加(幼少期)主人公。本名はアンジェロ・ラグーザ。人付き合いの悪い陰鬱な青年だが、何事にも動じない精神力をもった冷徹な性格。旧知であるコルテオとは親しい。スリの名人でナイフや銃の扱いにも慣れている。7年前、後にヴァネッティ・ファミリーを率いるヴィンセント、ネロ、ヴァンノに両親と弟を殺され、街から姿を消したが、犯人の名が書かれた手紙を受け取り復讐を決意。コルテオの作る密造酒を手土産にヴァネッティ・ファミリーに入り込み、まず、ヴァンノを殺害。その後、ネロの側近の地位を確保しつつ、謀略を駆使して、ネロの親族や側近を排除していく。裏切者と疑いをかけられたときは、やむなくコルテオを射殺。ヴァネッティ父子に死ぬ以上の苦しみを与えるため、ファミリーの全てを破壊する壮大な復讐を実行する。ヴァネッティファミリーを壊滅させた後、復讐を果たせば「抜け殻」のような生活から生きる理由を取り戻せると思っていたが、逆に生きる気力をなくしてしまい、ストレーガからの勧誘にも興味を示さなかった。その後ネロに拉致され、復讐行為を咎められた際に「あの時俺を殺しておけばよかっただろう」と涙ながらに心情を吐露した。後に彼と海を目指してふたり旅をした後、浜辺でネロを生かした理由を「あんたを殺したくなかったからだ」と、彼に友情を感じていたことを打ち明ける。その背にネロの銃口が向き、銃声が響いたシーンでアヴィリオの出番は終わり、その後の生死は不明。
ネロ・ヴァネッティ
声 - 江口拓也青木瑠璃子(年少期)ヴィンセント・ヴァネッティの息子。陽気で気さくな性格だが、ファミリーの名誉を重んじ、荒っぽい手段も辞さない。ローレス市民の間では人気が高い。アヴィリオの復讐対象の一人。14歳でヴィンセントやヴァンノとともにアヴィリオの家を襲撃し、逃げる幼いアヴィリオに銃を向けたものの、殺せなかったことが心残りになっていた。トロンコやヴァンノの仇を討つため、ファンゴやセルペンテと抗争を始めたことがドン・オルコの逆鱗に触れ、粛清の対象となる。その後、フラテを反逆者に仕立てるというアヴィリオの謀略に半ば乗せられる形でヴァネッティ・ファミリーに返り咲くが、多くの家族と部下を失ってしまう。ファンゴの死によってライバルであったファンゴ・ファミリーが自壊した後、ヴィンセントからドンの地位を譲られる。アヴィリオをかつて撃ちそこねた少年アンジェロであると知らないまま、彼に強い信頼を寄せて重用していた。ファミリー崩壊後にも、彼を殺そうとせず、暫し海までの旅路を共にした。最終的に彼の本心を聞き届け、7年前に撃てなかった背中に銃口を向けて引き金を引いた。その後、アヴィリオの居た助手席に彼の好物のパインの缶詰を乗せ、ひとり海から舞い戻った際、ガラッシアの追っ手と思われる男とすれ違った。
コルテオ
声 - 斉藤壮馬東城日沙子(幼少期)アヴィリオの幼馴染で親友。アヴィリオがローレスに戻ったころは、密造酒の製造で生計を立てていた。金を貯めて学校に行くのが夢。マフィアと関わるのを嫌っており、アヴィリオが復讐のためヴァネッティ・ファミリーに近づいたのを心配している。アヴィリオがヴァネッティ・ファミリーに入り込んだ後は、ネロの密造酒工場にレシピを提供し、バルベロと共に密造酒作りに励んでいた。コルテオの作る密造酒「ローレス・ヘブン」は高品質で知られ、マフィアや消費者の間でも評価は高い。自分をマフィアの世界に引き込んでおきながら、切り捨てにかかったアヴィリオの態度に腹をたて、ローレス・ヘブンのレシピを取引材料にしてファンゴに取り入ってネロを狙う。しかしスクーザがレシピの写しをファンゴに渡したことで立場を悪くし、追い詰められたことでファンゴを衝動的に殺害して逃亡。結果としてヴァネッティ・ファミリーに捕縛され尋問を受けるがガンゾの手引きによってローレスから逃亡。以後はアヴィリオの元のアパートに隠れ住むが、ガンゾから彼の危機を聞いてローレスに舞い戻り、アヴィリオの無実の証明のために、彼に自分を撃たせて生涯を終えた。
ヴァネッティ・ファミリー

ローレスの街の裏社会で生きるマフィア一家。オルコ・ファミリーと共存し、シカゴのガラッシアからロナルドを婿入りさせてファミリーの安泰をはかっていた。
ヴァンノ・クレメンテ
声 -
小野大輔美々(年少期)ネロの部下で親友。仲間思いだが熱くなりやすいタイプ。下戸であり酒が飲めない。信仰心が厚くよく祈りを捧げている。ネロやヴィンセントとともにアヴィリオの家を襲撃した時も、エレナやルーチェの死体に祈りを捧げていた。トロンコの仇を討つため、セルペンテを射殺したが、その直後にアヴィリオに射殺された。
フラテ・ヴァネッティ
声 - 西山宏太朗M・A・O(年少期)ネロの弟。兄弟の情より組織の存続を優先させ、ネロの粛清を約束することでオルコ・ファミリーと和解する。この功績によりドン・ガラッシアからヴィンセントの後継者に指名される。しかし、オルコと会談した際には終始おどおどしており、ファミリーを率いるプレッシャーに耐えられずロナルドから渡された薬に依存し、ネロとの抗争の際には屋敷に閉じこもり、あげくの果てにドン・ガラッシアに保護を求めようとするなど、ファミリーのドンの器ではなく、事実上、ロナルドの操り人形と化していた。アヴィリオに半ば仕向けられる形でネロと撃ち合いになり、ネロに射殺される。その際、子供の頃から日曜日の礼拝に顔を出さないなど自由奔放なのにヴィンセントから期待されているネロに嫉妬心を持っていたと吐露。ネロに「父さんはお前を愛している」と説得されても「愛されたいんじゃない、認められたいんだ」と泣き叫んだ。その後、ロナルド殺害の犯人に仕立て上げられた。
フィオ・ヴァネッティ
声 - 東城日沙子ネロの妹でフラテの姉。ファミリー安泰のため、ロナルドと結婚した。ネロとフラテの争いをおさえ、ファミリーの団結を維持しようと奔走する。アヴィリオの手紙を見てロナルドを殺害し、ローレスを離れた。お腹にロナルドとの間にできた子どもがいる。
ロナルド
声 - 中村悠一シカゴを牛耳るドン・ガラッシアの甥。ネロの妹、フィオと結婚する。ヴァネッティ・ファミリーの一員となるが、ドン・ガラッシアの意向を優先させ、ヴァネッティとオルコの両ファミリーに対しては対立を禁じ、共存するよう命じていた。また、ドン・ガラッシアの意向と称して、ヴァネッティ・ファミリーの運営に介入していた。ことあるごとにガラッシアの名を出して、相手より優位に立とうするフシがあるため周囲からはよく思われておらず、アヴィリオからは「虎の威を借る狐」、オルコからは「ひよっこがガラッシア風を吹かせやがって」と酷評された。ネロを始末し、フラテを傀儡にして、ヴァネッティ・ファミリーを完全にガラッシア・ファミリーの傘下にしようと画策していた矢先、妻のフィオに射殺された。
バルベロ
声 - 櫻井孝宏ネロの部下で参謀役。冷静な性格だが、ネロへの忠誠心は強い。ネロがドンに就任する直前、ネロからヴィンセントに幹部として推薦され、ネロのドン就任と共に正式に幹部となる。コルテオの裏切りをきっかけに、アヴィリオに対しても疑いの目を向けていた。また、新参でありながら、ネロに重用されるアヴィリオに嫉妬のような感情を抱いていた。アヴィリオがデルトロを殺害しているところを目にしてアヴィリオを捕え、対応を協議するため、ガンゾを呼ぶが、ガンゾはストレーガと通じており、ガンゾに射殺された。
ティグレ
声 - 浜田賢二ネロの部下。酒場の駐車場でファンゴに痛めつけられる。ネロへの忠誠心は高く、自身が被弾することも厭わず、ネロに危険が迫っていることを伝えた。登場する際、殴られたり負傷したりすることが多い。ガラッシア・ファミリーによるヴァネッティ・ファミリーせん滅が始まった後、ネロを逃がしてアイランドに立てこもるが、ガラッシア・ファミリーとの銃撃戦の果てに射殺された。
ヴォルペ
声 - 鈴木達央ネロの部下。ネロへの忠誠心は厚く、ネロの粛清が決まった後もネロに付き従った。アヴィリオにその忠誠心を利用され、ロナルド襲撃の鉄砲玉として利用されたあげく、射殺された。


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