6才のボクが、大人になるまで。
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そのため、リンクレイターは出演者の一人であるイーサン・ホークに本作の撮影期間中に自分が死んだなら、自分の代わりに作品を仕上げるよう言った[17]

12年間の撮影に加えて、本作の脚本は主演4人が役を演じる中で書き上げられた[18]。このため、リンクレイターはあるシーンの脚本を撮影前夜に書き終えたこともあったと述べている[18]

本作のタイトルは2013年の夏まで決まらなかったが、リンクレイターは『12 Years』というタイトルにしようと思っていた。しかし、2013年に『それでも夜は明ける』(原題:12 Years a Slave)が公開された。本作が『それでも夜は明ける』と混同されるのを防ぐため、タイトルは『12 Years』以外のものにしなければならなくなった[18]。本作の北米市場における配給を行うIFCフィルムは20万ドルを製作費として出資した(『バラエティ』誌は本作の制作費を240万ドルと見積もっている)。製作費をIFCに出してもらったにもかかわらず、リンクレイターには、通常では考えられないほどの映画製作における裁量権があった。現に、IFCに撮影したものを見せたことは一度もなかった[18]
公開と評価
全米公開時

モーション・ピクチャー・アソシエーション・オブ・アメリカ (MPAA) は本作をR指定(17歳未満の観賞は保護者の同伴が必要)とした。しかし、IFCフィルムは青少年が本作を鑑賞するのに保護者を同伴する必要はないと考えており、自社の映画館では保護者を同伴させていない青少年の入場を許可している[19]
興行収入

本作は2014年7月14日に
ニューヨークロサンゼルスの映画館5館で限定公開され[20]、38万7618ドル(一館当たりの平均7万7524ドル)を稼ぎ出し、週末興行収入ランキング19位となった[21]。本作の一館当たりの興行収入は、この年公開の映画の中では、『グランド・ブダペスト・ホテル』に次ぐものだった[22]


日本では2014年11月14日TOHOシネマズシャンテ他11スクリーンで公開され、3日間で7064人を動員し、1042万900円を稼ぎ出した[23]。後述のアカデミー賞発表が近づいた2015年2月14日からは、『ビッグ・アイズ』(ティム・バートン監督)と入れ替わる形でTOHOシネマズ有楽座に移行。同年2月27日にTOHOシネマズ有楽座は完全閉館し、前身の「ニュー東宝」(ニュー東宝シネマ)から通算して58年の歴史に幕を下ろした[24]

批評家からの評価

本作は非常に高く評価されている。映画批評集積サイトの
Rotten Tomatoesには267件のレビューがあり、批評家支持率は98 %、平均点は10点満点で9.2点となっている。サイト側による批評家の意見の要約は「映画技術史上の金字塔的作品でありながら、本作で語られる内容は非常に密度の濃いものとなっている。本作は人間性というものに対しての非常に広い範囲にわたる探求である」となっている[25]。また、Metacriticには46件のレビューがあり、加重平均値は100/100と非常に高いものになっている[26]。本作はMetacriticで100点満点を記録した数少ない映画となっている。また、100点満点を獲得した映画の中でも、最も評価者が多い[27]


ローリング・ストーン』誌のピーター・トラヴァースは本作を(今までに見た)今年の映画の中で最高のものだと評価し、4つ星評価で満点となる4つ星を与え[28]、トラヴァースにとって2014年初の満点評価を下した作品となった。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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