3-4X10月
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

タイトル『3-4X10月』のうち、前半の「3-4X」は劇中の草野球の試合で、3-4xと表示されたスコアボードに由来する[4]。「10月」は本来10月に公開予定だったために付加されたが、実際の公開が9月になったため、実質的に意味がなくなってしまった[4]

後に、ストーリーのクライマックス部分が10月3日から10月4日にかけての出来事と解釈され、フランス向け配給ではタイトルは "Jugatsu"とされた。
アクシデント

タンクローリーが建物に突入するラストシーンは住宅地の空き地を借りて夜間に行ったが、予想に反して大爆発が発生、その模様は住民によりビデオ撮影され、テレビで流されている。たけしが住民に謝罪する事態となり、このシーンはそのまま採用された。
評価

興行的には失敗したものの批評家の評価は高く、批評家の森直人は「目に激しく焼きつく構図が頻出する映像にはドラッギーな幻覚性が満ち、批評家はゴダール大島渚と頻繁に比較し後に訪れるフランスでの熱狂的評価につながった」という見解を示している[5]
受賞歴

トリノ国際映画祭・特別賞

日本映画監督協会新人賞・奨励賞

(第64回キネマ旬報ベスト・テン日本映画第7位、第12回ヨコハマ映画祭日本映画ベストテン第4位)

映画監督の逆襲

本作の公開直後、たけしが北野武ではなくビートたけしとして司会を務めていたテレビ番組『どーする!?TVタックル』の1990年11月12日放送の回で「映画監督の逆襲」と題して本作を題材に討論が行われた。

出演者は、たけしのほか、大島渚伊藤俊也崔洋一井筒和幸という映画監督の5人と、映画評論家の田山力哉が出演。辛口の映画批評で知られる田山は本作を「『その男、凶暴につき』より毒が薄まっていて面白くない」と評した。

田山以外の映画評論家はビデオ出演で『3-4X10月』についてコメントを語るというものだった。田山は1人で低い位置の被告席に座らされ、高いひな壇に座る5人の映画監督から集中攻撃を受けた。『週刊文春』のテレビコラムを執筆する清野徹に糾弾大会という印象を与えるものであった[6][7]
脚注[脚注の使い方]^ 「1990年邦画3社<封切配収ベスト作品>」『キネマ旬報1991年平成3年)2月下旬号、キネマ旬報社、1991年、144頁。 
^ キネマ旬報増刊5月10日号フィルムメーカーズ[2]北野武、1998年2月3日号、p.210
^ その際、上原はアメリカ兵を射殺している。
^ a b オールナイトニッポン・高田文夫編 『ビートたけしの幸せ丸10年』 扶桑社、1990年。
^ ムック本 [Quick Japan vol 72]
^ 「座談会 同時代監督への共感と、破滅志向と、酒と…」『さよなら映画、また近いうちに』キネマ旬報社、1997年、p.321。
^ 『辛口シネマ批評 これだけは言う』pp.20-21,23,26-27

外部リンク

3?4X10月
- 松竹

3-4x 10月 - オフィス北野(アーカイブ)

3-4x10月 - allcinema

3-4X10月 - KINENOTE

Boiling Point - オールムービー(英語)

3-4 x jugatsu - IMDb(英語)










北野武監督作品
1980年代

その男、凶暴につき(1989年)

1990年代

3-4X10月(1990年)

あの夏、いちばん静かな海。(1991年)

ソナチネ(1993年)

みんな?やってるか!(1995年)

キッズ・リターン(1996年)

HANA-BI(1998年)

菊次郎の夏(1999年)

2000年代

BROTHER(2001年)

Dolls(2002年)

座頭市(2003年)

TAKESHIS'(2005年)

監督・ばんざい!(2007年)

アキレスと亀(2008年)

2010年代

アウトレイジ(2010年)

アウトレイジ ビヨンド(2012年)

龍三と七人の子分たち(2015年)

アウトレイジ 最終章(2017年)

2020年代

(2023年)

短編

それぞれのシネマ 素晴らしき休日(2007年)


記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:17 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef