IUPAC命名法による物質名
IUPAC名
1-(2H-1,3-Benzodioxol-5-yl)propan-2-amine
臨床データ
法的規制
AU: Prohibited (S9)
CA: Schedule I
3,4-メチレンジオキシアンフェタミン(3,4-Methylenedioxyamphetamine, MDA)は、アンフェタミン系のエンパーソゲン(英語版)(共感薬)、精神刺激薬、幻覚剤の一種で、主にレクリエーショナルドラッグとして用いられる。薬理学的には、MDAは、セロトニン・ノルアドレナリン・ドーパミン放出薬(SNDRA)として働く。ほとんどの国で規制薬物であり所持や販売は違法である。
MDAは、ほかのアンフェタミン系の薬物と比べ、レクリエーショナルドラッグとしてはあまり人気がない。しかしメチレンジオキシメタンフェタミン (MDMA) の肝臓でのN-脱アルキル化生成物[1]、一次代謝物であるため広く用いられている[2]。また違法に製造されたMDMAに混入していることもよくある[3][4]。 MDAには承認された医療用途はない。 違法ではあるが、MDAは気分や共感性を高めるため、娯楽的にラブドラッグとして用いられている[5]。レクリエーショナルドラッグとしての用量は、100?160 mgと言われている[6]。 MDAは、セロトニン作動性 急性毒性の症状には、興奮 MDAは、セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンの輸送体、小胞モノアミン輸送体
利用
医療
娯楽
副作用
過剰摂取
薬理学
薬力学
MDAの(S)-光学異性体は、(R)-光学異性体よりも精神刺激薬としての作用が強く、3つのモノアミン輸送体により高い親和性を持つ。
MDAの主観的、行動的な影響については、エンパーソゲン(英語版)作用にはセロトニン放出、精神刺激作用にはドーパミン及びノルアドレナリン放出、多幸感(報酬系と嗜癖)にはドーパミン放出、幻覚作用には5-HT2A受容体のアゴニスト作用が直接影響していると考えられている[要出典医学]。 薬物の作用時間は、約6?8時間と報告されている[6]。 MDAは、置換メチレンジオキシ基を持つフェネチルアミン、またアンフェタミン誘導体である。他のフェネチルアミンやアンフェタミンとの関連では、β-フェネチルアミンの3,4-メチレンジオキシ, α-メチル誘導体、アンフェタミンの3,4-メチレンジオキシ誘導体、MDMAのN-デメチル誘導体である。 3,4-メチレンジオキシアンフェタミンという名前に加え、以下のようなシノニムがある。 MDAは通常、サフロールやピペロナールのような精油から合成される。これらの前駆体からの一般的な合成経路は、以下のようなものがある。サフロールからのMDAと関連化合物の合成
薬物動態学
化学
シノニム
α-メチル-3,4-メチレンジオキシ-β-フェニルエチルアミン
1-(3,4-メチレンジオキシフェニル)-2-プロパンアミン
1-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-2-プロパンアミン
合成
サフロールのアルケン基をハロゲン含有鉱酸で還元し、その後アミンアルキル化
サフロールをワッカー酸化で3,4-メチレンジオキシフェニルプロパン-2-オン(MDP2P)とし、その後、還元的アミノ化またはオキシムの還元を行う[17][18][19]。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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