2020年11月5日に発表された同年の「ユーキャン新語・流行語大賞」候補30語でも、他の「アベノマスク」 「ソーシャルディスタンス」 「PCR検査」 などの新型コロナウイルス関連の用語とともにノミネートされ[27]、12月1日、年間大賞として「3密」 が選ばれた[28]。前日の11月30日に発表された「三省堂 辞書を編む人が選ぶ『今年の新語2020』」では、3位に「密」が選出されている[29]。キャッチコピーを研究する中央大学の飯田朝子教授は「密」を「今年を象徴する一文字」と評価している[30]。年末恒例の、その年の世相を漢字ひと文字で表す「今年の漢字」 でも「密」が選ばれた[31]。 東京都知事の小池百合子は2020年4月9日、内閣府でコメントを求めて殺到する報道陣に「密です」と連呼し、距離を空けるよう求めた[30]。この様子が報じられるとネット上で話題となり、ツイッターには発言を題材にした投稿が相次いだ[30]。個人開発によるゲームも登場し[32][33]、ゲーム紹介動画は1週間で830万回以上再生、22日の取材では小池知事が「ここで私が“密”と言ったらゲームができてしまった」と言及した[34]。飯田朝子は「『密です』とすることで『離れてください』ということを分かりやすく伝えられる」と説明している[30]。12月1日に発表された「ネット流行語大賞 2020」では、「密です!」が投票全体10.4%の票を集め、銀賞となった(「あつまれ どうぶつの森」と同率)[35]。 「3つの密」と同様に、避けるべき状況を示す語として、集近閉(しゅうきんぺい)という標語もSNS上で広まった[36][37]。これは新型コロナウイルス感染症の発生源、武漢のある中華人民共和国の中国共産党総書記(国家主席)の氏名・習近平をもじったもので、集・近・閉にはそれぞれ、次の意味がある[37]。 日本の首相官邸及び厚生労働省は「3つの密を避けましょう!」の英語版として「Avoid the “Three Cs”! 首相官邸・厚生労働省は英語版に加えて中国語版 ニューヨーク市議会衛生委員長のマーク・レバイン
「密です」発言
「集近閉」
集 =人が集まる場所を避けよ。
近 =近距離での会話や交流を避けよ。
閉 =閉鎖、又は密閉されている、換気の悪い環境を避けよ。
日本国外への普及
Closed spaces
Crowded places
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7月7日には新型コロナウイルス対策を担当する西村康稔経済再生担当大臣が米ウォールストリート・ジャーナル紙で「3密」について触れた[15]。
10月12日にはイングランドのジョナサン・バン・タム副主任医務官が、首相官邸で開かれた英政府の記者会見に出席し 「ウイルスが拡散する条件は、日本の『3密』の助言にうまく要約されている」とした。さらに 「3密」(Three Cs)にD(duration=3密の状態が長く続くこと)とV(volume=歌ったり叫んだりすることでウイルスが遠くに飛び、感染が加速する)の独自の2項目を加えた「3密+2」を披露した[41]。
6月18日の記者会見では、安倍首相が「3密」が世界中に知られるようになったとの認識を示しているが[23]、10月8日に発表された民間臨時調査会の報告書でも「3密の考え方は、日本だけではなく、広く全世界に発表された」としている[15]。
2023年1月23日、アメリカの感染対策を主導したアンソニー・ファウチは、NHKのインタビューに答え、日本のCOVID-19対策がうまくいったのは、『3密の回避(3 Cs to avoid)』とマスク着用を守ったからだと評価した[2]。