2dF銀河赤方偏移サーベイ
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そのうち232,155天体は銀河であり、12,311天体は銀河系内の恒星、125天体はクェーサーであった[3]。2dFサーベイにのための観測は、5年間272夜に渡った。

このサーベイは、口径3.8mのアングロ・オーストラリアン望遠鏡の主焦点に2dFサーベイ専用のカメラを取り付けることで行われた。このカメラには200本の光ファイバーを備えた分光器がふたつ取り付けられており、同時に400天体のスペクトルを取得することが可能であった。限界等級は19.5等であり、赤方偏移(z)0.3までの銀河のほとんどを観測することができた。このサーベイで観測された宇宙の体積は、およそ108 h-1 メガパーセク3である。ここでhはハッブル定数H0を100で割ったものである。H0は約70 km/s/Mpcである。このサーベイで観測された天体のうち最も大きな赤方偏移を持つ天体までの距離は、600 h-1 Mpcに相当する。
サーベイ結果2dFサーベイのデータから作成された近傍領域宇宙地図

2dFサーベイによってもたらされた宇宙論研究に関する重要な結果は以下のとおりである。

非相対論的物質(バリオンダークマターニュートリノ)の密度パラメータの測定

バリオン音響振動の検出と、それによるバリオンとダークマターの密度関係の導出

重いニュートリノによるダークマターへの寄与の制限。3つの種族のニュートリノの質量の上限を1.8eVとした。

これらの結果は、その他の観測結果、例えばWMAPの結果と合致するものである。これらにより、標準宇宙論モデル(Λ-CDMモデル)が正しいことが確認された。

2dFサーベイは比較的銀河系に近い領域の環境についても重要な情報をもたらした(右の宇宙地図参照)。スローン・グレートウォールと呼ばれる超銀河団は、宇宙の中で現在知られている最も大きな構造である。
参考文献^Final Status of Survey Observations
^ a b2dFGRS ? An Introduction
^2dFGRS Summary Statistics

外部リンク

[1] 2dF銀河赤方偏移サーベイ 公式サイト

The 2dF Galaxy Redshift Survey: spectra and redshifts ? 2dFサーベイについて報告された王立天文学会の論文

[2] 2dFサーベイ観測装置 公式サイト


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