2021年の台風
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2月の台風発生数の平年値は0.1個と、統計上は年間で最も台風の発生しづらい時期であるが、過去10年間の2月には5つの台風が発生していて、2年に1つのペースで発生していることになる。[1]

4月14日に発生した台風2号は、発生してから急速に発達し、猛烈な勢力にまで発達。4月に初めて900hPaを下回る台風となり、895hPaまで発達した。[2]また、ノット基準での最大風速(10分平均)が120ktとなったため統計史上5番目に最大風速の強い台風ともなった。[3]

7月後半から、台風の活動は活発になり、7月19日から7月22日は台風6号・台風7号によるダブル台風、8月5日から8月8日までには台風9号・台風10号・台風11号によるトリプル台風となった。また、2016年以来5年ぶりの台風10号と台風11号による逆転現象も発生した。

なお、本年5月20日に改正災害対策基本法が施行された。これにより、レベル4は避難勧告が廃止され、避難指示に一本化された。レベル5には、2019年に新設された災害発生情報から実際に災害の発生を確認できなくても切迫した状態で発令できるよう、表現が変更された「緊急安全確保」が新たに導入された。

8月4日に発生した台風9号では、九州地方に上陸し、「緊急安全確保」が発表された地域も少なくない。ちなみに、この数日後には、九州地方を中心に線状降水帯が発生し、重大な被害をもたらしている。

台風12号は、熱帯低気圧が中央太平洋から越境し、フィリピンの東で発生した。しかし、今年も越境台風は発生せず、最後に発生したのは、2018年(平成30年)台風17号で、3年連続で越境台風発生なし、ということになった。

10月から台風の発生ペースは落ちるものの、台風21号22号のようにカテゴリー5の台風が発生した。台風22号は、12月に発生し、フィリピン南部を通り、フィリピンに被害をもたらした。[4]

この年は、台風8号が台風としては統計史上初めて宮城県に上陸した(東北地方の太平洋側に上陸した台風としては2016年の台風10号に次いで2番目)ほか、台風14号が統計史上初めて福岡県に上陸するなど、上陸地点に関して平年と異なる記録が複数生まれた[5]

2011年以来10年ぶりに「台風23号」が発生しなかった年となった。
月別の台風発生数

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月年間
111234441122


日本への接近数:9個(2号、3号、5号、6号、10号、12号、16号、20号、21号)
[6]

日本への上陸数:3個(8号、9号、14号)[6]

各熱帯低気圧の活動時期
各台風の活動時期
台風に分類されている熱帯低気圧
台風1号(ドゥージェン)

202101・01W・アウリング

トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)



発生期間2月18日 ? 2月21日
ピーク時の強さ40 kt (10分間平均) 
996 hPa

2月15日、カロリン諸島付近において発生した低圧部[7]が、16日21時、フィリピンの東海上で熱帯低気圧に発達した。この熱帯低気圧に対し、フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)は、フィリピン名アウリング(Auring)と命名した。また、17日18時に合同台風警報センター(JTWC)によって、熱帯低気圧番号01Wが与えられた。01Wはフィリピンの東海上(北緯7.4度、東経132.2度)で台風となり[8][9]、アジア名ドゥージェン(Dujuan)と命名された。アジア名の順番は86、中国が提案した名称であり、意味はツツジとなっている。

その後、西に進み、2月22日にフィリピンの東海上(北緯12.3度、東経125.0度)で熱帯低気圧に変わった[10]

2月23日、その熱帯低気圧は消滅した[確 1]
台風2号(スリゲ)

202102・02W・バイシング

タイフーン (JMA)
カテゴリー5 スーパー タイフーン (SSHWS)



発生期間4月14日 ? 4月25日
ピーク時の強さ120 kt (10分間平均) 
895 hPa


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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