2016年の台風
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2016年の台風
軌跡の地図
最初の熱帯低気圧発生5月26日
最初の台風発生7月3日
最後の台風消滅12月28日
最後の熱帯低気圧消滅12月29日
最も強かった
台風台風14号 ? 890 hPa,
120 kt (10分間平均)
熱帯低気圧の総数49
台風の総数26
タイフーンの総数13
スーパータイフーンの総数6
超大型台風の総数0
総死亡者数888
総被害額113 億ドル (2016 USD)
年別台風
2014, 2015, 2016, 2017, 2018
マリアナ諸島に存在する台風9号、日本の南の台風10号と解析された熱帯低気圧と東の台風11号(8月20日)

2016年台風(2016ねんのたいふう、太平洋北西部及び南シナ海で発生した熱帯低気圧)のデータ。データは基本的に気象庁の情報に基づくが、気象庁が熱帯低気圧としていないものについては、合同台風警報センター(JTWC)のみに因る。

2015年12月23日に熱帯低気圧が消滅して以来、2016年5月26日までおよそ5か月間に渡って熱帯低気圧が発生しなかった。2016年エルニーニョ現象が終息に向かっていたため[1]、北西太平洋では例年より非常に強い太平洋高気圧に覆われ、熱帯低気圧が発生しにくい状況が続いていた。

そのため、この年は台風1号の発生が7月3日と記録的に遅く、最初の台風発生が7月にまでずれ込んだのは1998年以来18年ぶりであり[2]1951年の統計開始以降では2番目に遅い台風1号の発生となった[3][4]。しかしその後、それまでの状況に反して、7月下旬以降、台風や熱帯低気圧の発生ペースが上がり、7月24日から30日にかけての1週間で台風が3個発生するなどした。8月と9月には平年を上回る月間7個の台風が発生し、10月に4個、11月に3個、12月に1個の台風が発生したため、最終的に年間の発生数は26個と平年並みになった。すなわち、最初の台風発生が非常に遅かった割には、それ以降は台風が一貫してハイペースで発生したことにより、7月から12月までの半年に満たない期間に、1年あたりの平年並みの数の台風が発生したことになる。

日本への影響においては、接近数が平年並みの11個、上陸数は統計史上2位タイの多さとなる6個であった(7号・9号・10号・11号・12号・16号)[4]

8月中旬には太平洋北西部に3個の台風(9号・10号・11号)が同時に存在していたことがあった。8月には太平洋高気圧が日本の東にあったため日本付近を北上する台風が相次ぎ[5]、7号・11号・9号の順で北海道に上陸し(9号は本州に上陸した後の再上陸)、1年に3個の台風が北海道に上陸するのは初めてとなった[6]。また台風10号は観測史上初めて東北地方の太平洋側に上陸し、北日本に大きな豪雨被害をもたらした。最終的に1年間の日本への上陸数は6個となり、観測史上2位となった[6]。また、台風の最大風速に満たない(18m/s未満)の熱帯低気圧も多発した。台風2号や10号、11号など、日本近海や北緯30度前後で発生した台風や、台風3号や8号、15号のように、中国大陸のすぐそばで発生するなど、台風の発生位置は比較的高緯度である場合が多かった。

記録的な発生の遅さとなった台風1号は、台風1号にして史上初めて「猛烈な」勢力となり、台風1号としては過去最強となった。台風1号の最低気圧は900hPaであったが、このほかにも最低気圧が900hPa以下となった台風が2個(合計3個)発生しており、9月の台風14号は890hPa、10月の台風22号は900hPaにまでそれぞれ発達し、最低気圧が900hPa以下の台風が1年で複数個発生したのは1991年以来25年ぶりであり、さらに3個以上の発生は1983年以来33年ぶりであった。また、台風において800hPa台の中心気圧が記録されたのは2013年の台風30号以来3年ぶりであった。

なお、台風10号において事後解析で発生日が速報値より大幅に後倒しに修正されたため、その結果台風11号のほうが発生が先だったという[7][8]、台風番号と発生日時の逆転現象が2009年の台風7号と台風8号のケース以来7年ぶりに発生した[9]
台風の日本上陸数

台風の年間日本上陸数上陸数が多い年上陸数が少ない年
順位年上陸数順位年上陸数
1
2004年1012020年 2008年 2000年


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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