2014年のアジアン・ル・マン・シリーズ
前年:2013翌年:2015?16
2014年のアジアン・ル・マン・シリーズは、(2014年にロレックス・スポーツカー・シリーズと統合されてユナイテッド・スポーツカー選手権とシリーズ名称が変更された)アメリカン・ル・マン・シリーズ、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ、FIA 世界耐久選手権に続く第4のル・マン24時間レースベースのシリーズとして、フランス西部自動車クラブ(ACO)が主催するアジアン・ル・マン・シリーズの3年目のシーズンである。4戦から成る本シーズンは、2014年7月20日に韓国麟蹄郡のインジェ・スピーディウムで開幕し、12月7日にマレーシアセランゴール州のセパン・インターナショナル・サーキットで閉幕した[1]。
メインのLMP2クラスでは、ディフェンディングチャンピオンであるオーク・レーシング・チーム・トタルがシーズン4戦を全勝し、チームとドライバーの両選手権のタイトルを獲得した。2013年シーズンのドライバーズチャンピオンであったデヴィッド・チョンとランキング3位であったホーピン・タンのコンビは、富士
のラウンドでは井原慶子と組み、セパンのラウンドではユアン・ボーと組んで、本シーズンのドライバー選手権のタイトルを獲得した。チョンとタンはトータルで103ポイントを挙げ、ユーラシア・モータースポーツのジョン・ハーツホーンと蒲俊錦の二人が挙げた55ポイントに53ポイントもの大差をつけている[2]。CNクラスでも似たような展開となり、クラフト=バンブー・レーシングがライバルチームのチーム・アヴェロン・フォーミュラとATL・ウルフ・アジアを相手に4戦全てで優勝を挙げている。ケヴィン・ツェーはクラフト=バンブー・レーシングに所属して4戦に全勝して有効ポイントを78とし、チーム・アヴェロン・フォーミュラに所属して3戦で2位に入って54ポイントを挙げたデニス・リャンに24ポイント差をつけて選手権を獲得している。ツェーは全4戦に参戦した唯一のドライバーで、有効ポイント制ではなく当初の総合合計ポイント制ならば全勝で104ポイントを獲得していた[3]。ツェーは、マティアス・ベシェ (インジェと富士)、フランク・ユー (インジェとセパン)、サムソン・チャン (富士と上海)、横溝直輝 (上海)及びジョナサン・ヴェンター (セパン)とそれぞれのラウンドで組んで勝利を挙げている。GTクラスは、4戦で3組のエントリー車が勝利を収めて、シリーズの中で最も競争が激しいカテゴリーとなった。富士ラウンドの勝者のチームAAI-Rstradaに乗るJun San Chenと谷川達也が、同チームのインジェのラウンドでの勝者のハンチェン・チェンとマルコ・ゼーフリートに7ポイント差をつけてチャンピオンに戴冠した。クリアウォーター・レーシングは、Mok Weng Sunのドライブでラスト2戦に勝利した。彼は上海で澤圭太とマット・グリフィンと組み、セパンで濱口弘とリチャード・ウィーと組んで勝利を挙げた。阪口良平(インジェ)とカルロ・ヴァン・ダム (富士)はチームAAI-Rstradaのサード・ドライバーとして乗り、優勝している。GT-Amクラスは、中国のジ・エンペラー・レーシングの2台のみのランボルギーニ車のエントリーで、富士ラウンドでその2台が走っている。82号車が決勝を欠場した為、ジョルジョ・サナとマックス・ウィセルに(エントリーしていた車が欠場したので交代して出場する11号車に乗ることになった)中谷明彦の3人で11号車を決勝レースで出場して(単独のクラス出場ではあるが)クラス優勝した。 前年度に引き続き、LMP2クラスがシリーズの最上位に位置付けられている。LM-GTEとGTCのカテゴリーがSuper GTのGT300クラスのレース車両が走行できる形で、性能調整がされてまとめられ、単独の「GT」というカテゴリーとなった[4]。GTカテゴリーのアマチュア部門である「GT Am」は、運転レベルがシルバーとブロンズのランク付けられるドライバーから構成されなければならないとされた。新設のクラスとして、2013年シーズンではレース自体はなかったがクラス規定としては存在していたLMPC
レギュレーションの変更
インジェでの開幕戦で参戦エントリー台数が8台しか集まらなかった。第2戦以降の参戦台数を増やす為に、有効ポイント制が採用されることとなった[3]。具体的には、全4戦の中ベスト3レースの結果で王座が争われることになった。 2014年シーズンのカレンダーは、2013年のセパン3時間レース
カレンダー
スケジュールは再び2014年6月4日に改訂され、8月10日にSUPER GTと併催が予定されていた第2戦の富士ラウンドを3週間後の8月31日に延期した[7]。その為、SUPER GTとの併催は行われないことになった。11月23日に予定されていた珠海国際サーキットの開催をタイのブリーラム・ユナイテッド・インターナショナルサーキットに変更される旨も発表されている[7][8]。10月12日に、ブリーラム・ユナイテッド・インターナショナルサーキットの開催は中止となり、代替地による開催も行われないことが発表された。その為、当初のシーズン5戦の予定から最終的な開催が4戦へと1戦開催が減る結果になることが決定した[9]。
ラウンドレースサーキット開催地開催日
1インジェ3時間レース インジェ・スピーディウム韓国、麟蹄郡7月20日