2013年イタリア総選挙
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2013年イタリア総選挙
元老院議席数:315
代議院議席数:630

2013年2月24日(日)・25日(月)

基礎データ
投票数:35,271,541
  75.19%  3.7%

選挙結果

ピエール・ルイージ・ベルサーニ民主党
選挙連合:イタリア・ベーネ・コムーネ
得票:10,047,808  26.6%
上院 獲得議席:113  15.7%
下院 獲得議席:340  38.2%
  29.55%

シルヴィオ・ベルルスコーニ[1]自由の人民
選挙連合:中道右派連合
得票:9,922,850  41.8%
上院 獲得議席:116  33.3%
下院 獲得議席:124  64%
  29.18%

ベッペ・グリッロ五つ星運動
得票:8,689,458  
上院 獲得議席:54  
下院 獲得議席:108  
  25.55%

マリオ・モンティ - 市民の選択
選挙連合:イタリアのためモンティとともに
得票:3,591,607  
上院 獲得議席:18  
下院 獲得議席:45  
  10.56%

州別得票結果(左:下院/右:上院)

赤色:中道左派連合、青色:中道右派連合、?色:五つ星運動

下院議席配分

葡萄:SEL、赤:PD、橙:CD、赤紫:SVP、青:SC、藍:UDC、黄:M5S、空:PdL、群青:FdI、深緑: LN


イタリア首相
現職
マリオ・モンティ
市民の選択選出
エンリコ・レッタ
民主党

出典:イタリア内務省[2]

2013年イタリア総選挙(2013ねんイタリアそうせんきょ)は、イタリア共和国立法府である代議院元老院を構成する議員を選出するために、2013年2月24日25日に行われた選挙である。
概要

今回の総選挙は、2012年12月21日にマリオ・モンティ首相(正確には閣僚評議会議長)が辞任[3]したことを受け、翌22日にジョルジョ・ナポリターノ大統領が上下両院を解散した事に伴って実施されるもので、上下両院の全議席を改選する[4]。選挙では2011年11月に就任したモンティ首相が進めてきた構造改革路線の是非が問われており、中道左派民主党(PD)と中道右派の「自由の国民」(PDL)の二大政党にモンティ首相が結成した政党連合「イタリアのためモンティとともに」が第三極として割って入る構図となった[5]
選挙に至る経緯

2011年11月、悪化していた財政危機の責任を取るためベルルスコーニ首相が辞任した後、ナポリターノ大統領はエコノミストであるモンティを後継首相に指名、上下両院で北部同盟を除く各政党の承認を経て政治家を排除した企業幹部や外交官などで構成される実務型内閣を発足させた。モンティ首相は緊縮財政政策を実施、同時に年金支給開始年齢の引き上げや物価スライド制の廃止といった年金改革や、資産税や付加価値税の増税、解雇規制の緩和などを実施した。

この結果、2012年秋までに財政の健全性は大きく改善され、欧州連合指導部やドイツのアンゲラ・メルケル首相から高い評価を受けた。しかし、一方でこれらの改革は国民に強い痛みを強いるものであったため、モンティ政権の支持率は下落、各政党の協力姿勢も徐々に弱まっていった。特にPDLは2013年総選挙を前に抵抗姿勢を強め、12月に入ると経済施策の採択をボイコット、政府による改革を批判するなど反旗を翻した。そして12月8日、ベルルスコーニがPDL党首として2013年総選挙への立候補を表明したことを受け、モンティ首相はナポリターノ大統領に辞意を表明した。これを受け、ナポリターノ大統領は議会を解散し任期を前倒しする形で総選挙を行うことを決意した。
基礎データ

選挙事由:議会解散

選挙権・被選挙権

代議院:満18歳以上/満25歳以上

元老院:満25歳以上/満40歳以上


議員任期:代議院・元老院ともに5年(任期中に議会が解散された場合はその時点で任期終了)

総定数

代議院:630名

元老院:315名(この他に大統領任命または前・元大統領の終身議員が7名)


選挙区

代議院:州比例区26(617名)/小選挙区1(
ヴァッレ・ダオスタ州)/在外選挙区4(12名)

元老院:州比例区18(301名)/トレンティーノ=アルト・アディジェ州選挙区(小選挙区6名+比例区1名)/小選挙区1(ヴァッレ・ダオスタ州)/在外選挙区4(6名)


投票

代議院:州比例区では政党名簿、小選挙区では選挙区候補者に投票。在外選挙区では政党名簿に投票するが政党名簿候補者への優先投票も可能。

元老院:州比例区では政党に投票、トレンティーノ=アルト・アディジェ州とヴァッレ・ダオスタ州の小選挙区では候補者に投票。在外選挙区では政党名簿に投票するが政党名簿候補者への優先投票も可能。


代議院選挙制度:拘束名簿式比例代表制小選挙区制

州比例区では政党及び政党連合の全国得票に応じ、ヘアー式最大剰余方式(以下、ヘアー式)で政党及び政党連合の全国議席数を決定。

1の場合において議席獲得するためには単独政党では4%以上、政党連合では全国で10%以上かつ属している政党の最低一つが全国で2%以上の得票を得る必要がある(阻止条項)。少数言語者を代表する政党は、当該話者の保護を定めた特別憲章がある州選挙区で20%以上の得票を得た場合に議席を配分。

1において最多得票を得た政党あるいは政党連合が340議席以上を得た場合はそのまま議席配分。340議席未満の場合は最多得票の政党あるいは政党連合に340議席を配分。

1で確定した全国議席は政党連合に参加した政党、州比例区の政党及び政党連合にヘアー式で配分。

各州比例区で各政党が提出していた比例名簿の順位に従い、名簿上位から配分議席分だけの候補が当選。

小選挙区(ヴァッレ・ダオスタ州)では比較多数の得票を得た候補が当選。

在外選挙区では政党得票に従い各政党に議席を配分。各政党は優先投票が多かった候補者順に当選者を決定。


元老院選挙制度:非拘束名簿式比例代表制+小選挙区制

州比例区ごとにヘアー式で政党及び政党連合に議席配分。

1の場合において議席を得るには政党連合の場合、各州で20%以上の得票でかつ属する政党の最低一つが3%以上の得票を得る必要がある。単独政党及び得票率20%未満の政党連合の場合は8%以上の得票を得ることが必要。

1の結果に係わらず、州比例区で最多得票を得た政党または政党連合の議席数が55%未満の場合は当該政党または政党連合に州比例区議席の55%を配分。残余議席は他の政党及び政党連合にヘアー式で配分。

州比例区ごとに政党連合に参加した各政党に議席配分。

州比例区ごとに各政党が提出していた候補者名簿の上位から配分議席分で当選者を決定。

トレンティーノ=アルト・アディジェ州ではまず6小選挙区で比較多数を得た候補が当選。そして小選挙区における得票は州単位で行う比例代表選挙において候補者所属政党の得票として換算。各政党の得票数から、各小選挙区の当選者得票を差し引いて調整得票を算出、調整得票に従って州比例定数をドント式で配分するが比例定数は1人なので比較多数得票を得た政党が議席を得る。

比例議席は小選挙区で落選した候補者の中から小選挙区投票率が最も高い候補者を当選者とする。

ヴァッレ・ダオスタ州の小選挙区では比較多数得票を得た候補者が当選。

在外選挙区では政党名簿に投ぜられた得票に従い、ヘアー式で各政党に議席配分。優先投票が多かった候補者順に候補者が当選。
出典:三輪和宏「諸外国の下院の選挙制度」 (PDF) 『レファレンス(2006年12月号)』(国会図書館調査及び立法考査局)70?72頁。


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