2010年の台風
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カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)



発生期間7月19日 ? 7月23日
ピーク時の強さ70 kt (10分間平均) 
970 hPa

熱帯低気圧としてフィリピン北部を縦断した後、7月19日に南シナ海で台風となり、アジア名「チャンスー(Chanthu)」と命名された。また、フィリピン大気地球物理天文局はこの台風について、フィリピン名「カロイ(Caloy)」と命名した。台風は23日に中国広東省雷州半島に上陸し、広西チワン族自治区で再び熱帯低気圧に変わった[9]。なお、この台風は2人の死者を出した。
台風4号(ディアンムー)

201004・05W・エスター

シビア・トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)



発生期間8月8日 ? 8月12日
ピーク時の強さ50 kt (10分間平均) 
980 hPa

8月8日に宮古島の南海上で発生し、アジア名「ディアンムー(Dianmu)」と命名された。また、フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)により、フィリピン名「エスター(Ester)」と命名された。台風は宮古島のすぐ東を通って久米島の西側へと進んだ。最大風速は強くなかったが強風域は大きく、9日の時点で沖縄本島も既に強風域に入っていた[10]。10日にはやや勢力を強めて東シナ海を北上し、暴風域も伴って韓国済州島に接近。12日に全羅南道高興半島南端に上陸し、韓国では大雨により5人が死亡した[10]。その後は隠岐島沖を経て日本海を東に進み、12日17時頃に秋田県秋田市付近に上陸した。上陸直前の勢力は、中心気圧992hPa、中心付近の最大風速23m/s、最大瞬間風速35m/sであった[11][12]。その後は東北地方を横切って太平洋へ抜け、温帯低気圧に変わった[10]

台風が8月に日本に上陸したのは2007年台風5号以来3年ぶりであり[12]東北地方に直接上陸したのは6年ぶりであった[12]

この台風の影響により日本列島の南から暖かく湿った空気が流れ込み、近畿地方から北日本にかけての広い範囲で、大気の状態が不安定となった[12]京都府大阪府などでは1時間に100mmを超える猛烈な雨となり[11]レーダーなどの解析によると大阪府高槻市付近で1時間に120mm以上、京都府亀岡市付近でおよそ110mmの大雨が降ったとみられる[12]京都地方気象台によれば、京都市中京区で午前4時23分からの1時間に76.5mmの雨量を記録した。滋賀県でも各地で大雨となり、住宅の床下浸水や土砂崩れの被害が相次いだ。大津市では落雷の影響で、およそ1,340世帯が約2時停電した。彦根地方気象台によれば、大津市は5時から1時間の雨量が43mmを記録。同市における11日3時から12日正午までの総雨量(95.5mm)の半分近くを占めるなど、猛烈な雨が降った。また北海道でも、前線の活動が活発化したことにより、乙部町潮見で24時間の雨量が200mmを超え、8月としては観測史上最多となるなど、道内の各地で記録的な大雨となった[11]近畿地方整備局京都国道事務所などによると、京都市右京区西院久保田町の国道9号が、阪急京都本線のガード下で午前5時頃に冠水が起き、1台の乗用車が水につかり立ち往生した[12]

この台風により、各地で交通機関への影響が相次いだ。山陰本線太秦駅近くの踏切では午前4時20分頃に冠水し、上下線が運休するなどしたほか、東海道新幹線新大阪発の上り列車が午前6時の始発から運転を一時見合わせるなど、ダイヤに乱れが生じた[12]。JRの京葉線は、12日午前10時55分頃に風速が規制値を上回り、午後3時過ぎまで徐行運転を繰り返した。JR東日本千葉支社によれば、午後5時までに、上下線計52本が運休、71本に最大1時間の遅れが生じ、計66,000人に影響した。また、秋田新幹線は上下線で計3本が運休し、盛岡-秋田間で30分以上の遅れが出た。航空各社によると、旅客機の欠航はなかったものの、秋田羽田行きの全日空876便で到着が35分ほど遅れるなど、秋田空港発着便を中心にダイヤが乱れた[12]。一方で、成田国際空港では12日12時半頃、南京発の中国東方航空775便(エアバスA320・乗員9人・乗客138人)の左主翼エンジンに、こすったような跡が発見された。国土交通省成田空港事務所などによると、この飛行機は着陸時に強風でバランスを崩して、エンジンの底部が滑走路に接触した可能性があるという。成田空港のB滑走路はおよそ20分閉鎖され、6便の離着陸に最大で30分の遅れが生じた[12]
台風5号(ミンドゥル)

201005・06W

トロピカル・ストーム (JMA)
カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)



発生期間8月23日 ? 8月25日
ピーク時の強さ45 kt (10分間平均) 
985 hPa

8月23日に南シナ海で発生し、アジア名「ミンドゥル(Mindulle)」と命名された。台風は西進して、24日にベトナム北部のビン付近に上陸[13]。137人の漁民が行方不明となったほか[13]、少なくとも10人が死亡した。台風はその後、25日に消滅した。
台風6号(ライオンロック)

201006・07W・フロリタ

シビア・トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)



発生期間8月28日 ? 9月2日
ピーク時の強さ50 kt (10分間平均) 
985 hPa

8月28日に南シナ海の北部で発生し、アジア名「ライオンロック(Lionrock)」と命名された。フィリピン大気地球物理天文局はこの台風について、フィリピン名「フロリタ(Florita)」と命名している。台風はゆっくりと北上し、後から発生した台風8号藤原効果となった。9月2日に中国広東省汕頭市の北に上陸[14]。その後中国大陸にて消滅した。
台風7号(コンパス)


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